インフラエンジニアとして働いているけど、CTOとソリが合わなすぎる・・・
テックカンパニーを標榜しているくせにインフラ担当に対する評価が低すぎ!
インフラエンジニは将来性も十分にある職業ですが、転職が初めての経験になる方は不安に思うことも多いはず。
今回はインフラエンジニアが初めての転職を成功させるためのコツについて具体的に解説していきます。
そもそもインフラエンジニアとは?
インフラエンジニアの「インフラ」とは「インフラストラクチャー」の略語。(日本語では「土台」や「基盤」の意)
インフラエンジニアは「ネットワークエンジニア」と「サーバーエンジニア」の両方をこなせる方に対する呼称で、2つの職種をまとめた職種。
ネットワークエンジニア | ネットワークシステムの設計・構築・運用 |
---|---|
サーバーエンジニア | サーバーの構築・運用 |
インフラエンジニア | 上記2つの職種をまとめた呼称 |
具体的な業務内容は、大きく3つ。
インフラの設計 | クライアントや社内依頼者へのヒアリングを元に、設計書を作成する。(要件定義) |
---|---|
インフラの構築 | ルーターやスイッチなどの機器設置、サーバーソフトウェアのインストールを行う。 |
インフラの運用・保守・監視 | 構築したシステムが正常に動作するか監視・対応する。 |
またここ数年は大手企業でもサーバーをクラウド化しようとする動きが盛んです。
インフラエンジニアである以上、クラウドとの共存は避けて通れません。AWS、GCP、Azureどれかに特化しているというより、それぞれができることに精通してプロジェクトごとに適切な選択をできると評価が上がりやすい(年収が上がりやすい)です。
設計か、保守か。インフラエンジニアのキャリアパス
インフラエンジニアのおおまかなキャリアパスは以下の通りです。
① サーバーもしくはネットワークの保守・運用担当者として1~2年経験
↓
② サーバーとネットワーク両方の構築アシスタントを経験
↓
③ サーバーとネットワーク両方の設計を経験
↓
④ SIerでインフラコンサルタント
あなたの現在のポジションは①保守ですか?それとも③設計よりですか?
インフラエンジニアの平均年収
価格.comが運営する求人ボックスによる調査によると、2020年現在インフラエンジニアの平均年収は522万円という結果となっています。
給与の幅はかなり広いのは、前述のキャリアパスのどこに位置しているか次第で年収に大きく差がでるからです。
月給換算するとだいたい44万円(「②構築」系のポジション)くらいで、初任給は22万円(①保守や監視担当者)くらいが相場です。
(引用元:インフラエンジニアの仕事の平均年収は502万円!給料ナビで詳しく紹介|求人ボックス)
Dodaの調査によるとサーバーエンジニアの年収は466.7万円、ネットワークエンジニアは460.6万円とインフラエンジニアの平均年収を大きく下回っています。サーバーエンジニア、ネットワークエンジニアの方は、ぜひインフラエンジニアへキャリアアップしたいですね。
(引用元:サーバーエンジニアとはどんな仕事?|Doda)
(引用元:ネットワークエンジニアとはどんな仕事?|Doda)
転職体験記で見る実際の転職者のキャリア
(参考:腐ってきたな、自分――評価されないジレンマに苦しんだエンジニアの今 | マイナビ転職)
こちらはネットワークエンジニアから転職された近藤さんの転職体験記です。
新卒で入社後ネットワークエンジニアとして知識を身に着け、顧客にネットワーク、サーバ、ストレージなどをまとめて提案できるエンジニアになりました。
しかし、数年がたち、業績を上げても社内の評価に見合った昇給はなく、このままではいくら頑張っても割に合わないと転職を決意しました。
転職先はITコンサル企業で、通信事業者の公衆Wi-Fiサービス関連プロジェクトでコンサル業務をしています。
自身の自由裁量で仕事を進められる部分が多いく、結果を出すことで、その裁量がさらに大きくなり給与にも影響するという環境で、チームを束ねるリーダーも務めているそうです。
大まかではありますが、ネットワークエンジニアの給与問題、ネットワークエンジニアからのキャリアアップの流れが確認できたかと思います。
ここからはさらに具体的な転職プランをお話します。
インフラエンジニアの転職プラン
顧客は社外か、社内か。
インフラエンジニアはSIerのITコンサルタントとなるか、それとも事業会社の一員(社内SE)となるか次第で働き方に大きな差が出る仕事です。
一般的にSIerのITコンサルタントの方が年収が高く、その分精神的・肉体的な負荷も高いです。
経験値別に内定を獲得しやすい進路をまとめました。
ITコンサルタントを目指す | 事業会社のインフラ担当を目指す | |
---|---|---|
保守/監視まで経験 | 一旦スタートアップのインフラ担当 | メガベンチャー |
構築まで経験 | 経験1年未満なら困難 / 3年以上ならSIer | 経験1年未満ならメガベンチャー / 3年以上なら大手企業 |
設計まで経験済み | SIer | 大手企業 |
上級職であるITコンサルタントは難易度が高い反面、社内インフラ担当はトヨタ自動車やパナソニックのような企業でも経験3年以上を条件に募集していることがありますので、超大手への転職チャンスも十分。
あなたの現職どの領域でしょうか?
また、今後はITコンサルタントとインフラ担当、どちらを目指しますか?
インフラエンジニアが転職先に確認しておくべきこと
インフラエンジニアとして転職する上で、注意したいのは転職先の会社における就業前のイメージとの乖離です。
「働き始めてみたら、実際に聞いていた話と全く違う!」ということにもなりかねません。
ここでは転職先にあらかじめ確認しておくべき事項を2つご紹介します。
(1)自分がやりたい仕事はできそうか
まず最初に確認しておきたいのは、自分がやりたい仕事(多くの場合、新しい技術の導入や習得)が転職先の会社で実現できそうかどうかです。
例えば新しい技術の習得がモチベーションの源泉になっている方が、オンプレミスにこだわってクラウド領域に関われないタイプの企業に転職してしまうようなことがあると最悪です。
注意していただきたいのが、会社・上司の両方が新しい技術の導入に積極的である必要があるということです。
例えばマネージャーがいくら理解のある方でも「僕は入れたいと思ってるんだけど会社がね・・・」と言うようなチームではちょっと心配ですよね。
反対に会社は新技術の導入に積極的でも上司が保守的すぎる方の場合も問題です。
(2)どの世代(20~40代)で活躍している人が多いか
例えば30代~40代中心の組織と、20代を中心の組織だったら、後者の方が若くて、これから成長してくれそうです。
若い方が活躍し定着している組織は開発技術の選択もモダンなものです。
インフラエンジニアにおすすめの転職サイト
インフラエンジニアの求人はリクナビNEXTにもたくさん掲載されています。
ただしリクナビNEXTの利用はあまりおすすめしません。
インフラエンジニアの転職にとって重要なポイントである新しい技術の導入や習得に積極的であるかどうかが見えにくいからです。
そこでおすすめなのが転職エージェント。ITリテラシーの高い転職エージェントの担当者は応募先企業の開発環境を事前に把握しています。(担当者自身が知らない場合でも担当営業に聞いてくれる)
総合系の転職エージェントですと頼りない(リテラシーが低い)ので、利用する転職サービスはIT業界に強いものを選択してださい。
※クリックで解説にジャンプします。
スタートアップへの転職ならGeekly
比較的新しいサービスとなりますが、Geeklyはスタートアップ系企業の求人紹介に力を入れている転職サイトです。
「スタートアップの中でも業績が伸びているところを中心に教えてくれた。自分では情報が探しにくいので助かりました。」、「ゲーム系の求人が充実していた。特にWeb系スタートアップのエンジニア求人は高年収の募集が多かった。」という口コミの通り、ITスタートアップ・ゲーム業界に特化しており、大手志向というよりスタートアップでチャレンジングな環境に身を置きたい方にマッチしています。
大手・メガベンチャーへの転職ならマイナビIT AGENT
大手企業の魅力は待遇。福利厚生や有給など、働きやすさを求めるならこちら。
ナショナルクライアントやメガベンチャーの求人はやはり大手の代理店に集まるようです。中でもマイナビIT AGENTはドメスティックな大企業の社内SEや大規模開発案件に絡んだ求人に強いことで有名です。
エンジニアの転職を数多く手掛けている大手転職エージェントです。特に大手やメガベンチャー系安定企業への転職に強みがあります。
口コミでは「担当者のITリテラシーが思った以上に高く、ストレスなく転職活動を進めることができた」、「大手系の案件は確かに多かった。スタートアップ志望なら他社も見た方がいいと思う。」という評価で、特に大手やメガベンチャー系安定企業への転職に強みがある大手転職エージェントです。
どちらにも共通するのは、転職の相談に乗ってくれるアドバイザーがIT業界や伸びている業界企業に詳しいこと。もう1つは、スキルやフレームワークのミスマッチが少ない(要は変な案件を紹介されてイライラしない)ことです。
経営や開発環境が安定している大手やメガベンチャーへの転職をご希望であればマイナビIT AGENT、
大幅な年収アップが期待できるWeb系スタートアップ求人を狙っているのであればGeeklyと使い分けるといいと思います。
自己PR例~経験したシステム案件と今後の展望をアピールする~
20xx年に株式会社〇〇〇〇に入社後、〇〇会社向けLinux系インフラ構築業務にx年間携わりました。Linuxにおけるハードウェア、OS、ミドルウェアなどの様々な構築経験があります。貴社では最初から開発に関わる案件にアサインされるとお伺いし、幅広い構築経験がすぐに活かせると思い、応募いたしました。
インフラエンジニアが職務経歴書の自己PRで伝えるべきことは3つあります。
① エンジニアとしての価値をアピール
② マネジメント能力をアピール
③ 経験したシステム案件と応募先企業でどのように活躍できるか
また、企業が求めるエンジニアのニーズを事前に把握し、それに見合った自己PRを行いましょう。どの企業へ応募する場合でも、企業ニーズを把握しておくことは重要です。個人能力がどれほど高くても企業ニーズが合致しなければ不採用になる可能性が高くなってしまうため、注意しましょう。