引く手あまたのマーケティング職。転職市場動向、志望動機の書き方は?


ライター:奥野 佑樹
【PR】記事内に商品・サービスのプロモーションを含みます。

文系職種の中でもひときわ華やかなイメージのあるマーケティング職。

dodaキャリアアドバイザー 木下 巴瑠衣氏の分析によると、2020年はあらゆる業界でWebマーケティング人材の需要が高まる背景を受け、Webマーケティング専門の広告代理店およびインハウス化を目指す事業会社の求人ニーズが高まっているともいわれています。
(出典元:【転職市場予測 2020上半期】 企画・マーケティング

マイナビエージェンとの調査によれば、マーケティング職の方のほとんどが1度は転職を経験しており、約3/4の方が転職後に収入を増加させています。求人ニーズが高まっているだけあり、転職活動も活発なことがうかがえます。

マーケティング職転職経験率
(引用:マーケティング・商品開発の平均年収・給料(給与)を紹介|マイナビエージェント

前者、Webマーケティング専門の広告代理店については「未経験からWebマーケティングに転職するには?業界別に求められる役割を詳しく紹介」にて詳しく紹介していますので、今回は事業会社のマーケティング職(インハウス担当者)の転職についてお伝えします。

マーケティング職で転職を成功させやすい人の特徴とは?

マーケティング職で転職を成功させる方の共通点は、これまでの経験で、「泥臭く働いたこと」「WEB/非WEBを連動させたこと」「自発的であること」、これら3つの要素を自己PRや志望動機で上手にアピールすることです。

アピールするべきポイント

周りを巻き込み、泥臭く働けること

マーケティング職の経験がある方であれば、関連部門の協力の重要性はひしひしと感じているのではないでしょうか。考えてみればマーケティング担当者の業務のには一人で完結するものなどほとんどありませんよね。

たとえば展示会や販促イベントなどを手配する際は、営業や技術部門の協力が欠かせません。

昨今ではWeb媒体の取材手配やコンテンツ作りもマーケティング担当者に求められる役割ですが、ライティングを現場サイドや専門家の方にお願いすることも増えています。

本来の業務ではない仕事に協力してもらうために、目標の達成に追われる営業部の方や日頃シャイな技術部門に表に出てもらうよう説得したり、根回しをしたりするのも重要な仕事です。

他部署を巻き込んだ経験や説得を実現した泥臭い努力はどのような企業でも重宝されます。そのような経験があればぜひアピールをしてください。

泥臭く動いた経験をアピールする自己PR、志望動機の例

現職ではソフトウェア開発会社のマーケティング・広報を担当しています。現在の部門に配属されたのは2年前ですが、リードの獲得数は就任前の3倍になりました。

主要なチャネルであった展示会をより良いものにするためには、営業部の協力が必要でした。そこで見込み客を獲得できることをアピールしたり、当日に向けたセールスマニュアルや事前説明会を実施したりして、営業部と一丸になって実施する機運を高めました。

さらにプロダクトごとのWebサイトを用意して、それぞれ広告の運用を行い、課題であったデジタルからの集客も増加させています。そのときも技術部門の方に頭を下げてインタビューやライティングの協力を取り付けました。

貴社はオウンドメディアやSNSなど、インターネットを通じたプロモーションに成功していらっしゃいますので、以前から注目しておりました。業界としては未経験になりますが、部門の垣根を超えた働き方ができる自分の長所を活かして貢献していきたいと考えております。

Web/非Webの両方を連動して考えることができること

BtoC、BtoB問わずWebマーケティングが浸透していますが、リアルの対策がゼロになることはないため、特に事業会社ではWeb/非Webマーケティングをワンストップで見られる人材が高く評価されます。

さらにその両者を連動して考えることができるプレイヤーなら最高です。

例えばBtoC事業の場合、店舗とECの連動はどこの会社でも課題になっているものです。
「QRコードを使ってWebに誘導」レベルの対策であればどこも実施しているのため、よりドラスティックに変革した経験のアピールが必要です。

一方BtoBの課題は営業とデジタルの連動です。営業ツールとして配布している資料をホワイトペーパー化してオンラインの集客ツールとしたり、マーケティングオートメーション(MA)上のデータを分析して、顧客のフェーズ毎に発行するメルマガやセールストークを設計したりした経験はアピール材料になります。

Web/非Webの両方を連動させた経験アピールする自己PR、志望動機の例

デジタルとリアルをつなげるマーケターになりたいと考え志望致しました。

現職ではアパレルEC管理の他、媒体手配などを担当しています。現職でもっとも貢献できたと考えていますのは店舗との連動です。

各店舗の在庫とECの在庫が別々に管理されていて、「欲しいお客様に欲しいものが届かない」状況が発生していました。そこで基幹システムを見直し、両者が在庫を共有するように、大規模な変更を行いました。POSから見直すことになりましたので、現場やシステム部署を説得しながら進めるのは本当に大変でしたが、結果として在庫率やリピート率が大幅に改善しました。

今回面接を受けるにあたって、御社の店舗とECの両方で買い物をして参りました。その際に失礼ながら、御社も店舗とECの在庫が共有されていなことに気付きました。もしその点に課題感を感じていらっしゃるのであれば、私のこれまでの経験がお役に立てると思い、応募致しました。

自発的であること

どんな仕事でも自発性は大切ですが、マーケティング職ではそれが特に顕著です。

なぜならマーケティング職とは仮説を立てて改善するが仕事だからです。
言われたことだけやっているだけでは全く評価されません。

例えばあなたがセミナーの運営を任されたとして、単に決まった日時通りに正しく運用したとしても誰も褒めてくれませんよね。

前回を上回る集客数にするにはどうすればよいか。
商談につながる数や率を増やすにはどうすればよいか。
SNSでシェアしてもらうには?
コストを落として複数回実施するのはどうか?

など、自分で課題を設定して過去のデータや専門家のアドバイスを活用してそれを解決してこそ評価されます。(もっと言えばその効果測定をして、次回に活かすところまでがマーケティング職の仕事です)

マーケティング職はどの業種・業界でも受け身では務まらない仕事です。あなたの自発性がしっかり伝わるエピソードを用意して面接に臨んでください。

自発性をさりげなくアピールする自己PR、志望動機の例

現職ではコスメブランドのマーケティング担当として、雑誌や自社サイト用の広告媒体手配を担当して参りました。

前職はあくまでメーカーで、自社で販売しているわけではありませんでしたので、雑誌であれば「どれだけ誌面にとりあげられたか」や自社サイトであれば「ページビューが増えたか」だけが評価基準で、実際のお客様の反応や満足度と連動していると思えませんでした。

そこで誌面の数やページビューと商品ごとの販売店様からのリピート注文率を紐付けて調査したところ、実際には誌面の方は明確に因果関係がみられたものの、自社サイトの方はまったく売上と相関していないことがわかりました。

この結果を受け、ある商品について、リピート注文率との相関が高かったInstagramとアットコスメにWeb予算を寄せたところ、その商品のリピート注文率が大幅に上がり、自分の仮説が正しかったことが確認できました。この結果は最終的に部内の評価基準の見直しまでつながりました。

マーケッターの仕事は、仮説検証の繰り返しであると理解しています。私のこの志向は成果が数字で見えやすいデジタルの世界の方がより一層活きてくると感じております。

その点御社は、有力なブランドを持つメーカーでありながら、自社ECやYoutubeを運用するなど、他社に無いデジタル展開にチャレンジされていますので、経験を活かして即戦力として活躍できると考えご応募いたしました。

マーケティング面接の逆質問で聞くべきたった1つの問い

逆質問で応募先に興味を持っていることを伝える」ことは面接で有効なテクニックのひとつです。

マーケティングの転職において聞くべきたった1つの逆質問とは、

たった1つの逆質問

こんな施策をしてみたいのですができますか?」です。
この質問をするメリットは2つです。

①自発的な人材であることをアピールできる

マーケターで特に求められる資質は、前向きで自発的、どんどんアイディアを提案できることです。この質問をすることで、採用側にとっても自社に入った際に提案できる人材であることをアピールできます。

②企業研究をしっかりしていることをアピールできる。

提案ができるのはしっかり企業研究をしてきたと好印象につながることまちがいなし。たとえ逆質問で述べた施策が的外れなものであったとしても、それは入社していないのだから当然で問題ありません。

求人の探し方

マーケティング職で転職を志す場合、行きたい会社によって求人の探し方が異なります。

スタートアップ企業 Wantedly
日系大手企業 マイナビエージェント
外資系 ビズリーチ もしくは doda

スタートアップ企業へ転職したい場合

裁量権と業務範囲が広いスタートアップへの転職をお考えなら、まずWantedlyをお試しください。
昨今、有力なスタートアップは競い合うようにWantedly内に企業ページを用意して、採用広報を展開しています。

日系大手企業へ転職したい場合

大手企業とも強いパイプをもっているリクルートエージェントマイナビエージェントなどの大手系の転職エージェントへの登録がおすすめです。

転職体験記:制作会社のWebマーケターからバンダイへ転職

(参考:実績を残してから再始動!ロジカルな転職活動で事業会社のマーケターへ ―― 石谷悠太さん(27歳・男性) | マイナビクリエイター

こちらは、Web制作会社でWebマーケティング部門から、バンダイに転職してデジタルマーケティングを担当されている方の体験記です。

クライアントワークが中心の前職でしたが、継続的に担当した案件で成果を出せたことで、1つの案件に長く携わる楽しさに気づき転職を決意したそうです。

はじめての転職活動で、自分のスキルや経験が転職市場でどれだけ評価されるのか分からなかったこともあり、転職エージェントに相談したところ、戦略面に関する知見やロジカルな思考が自分にはまだ欠けていると感じ、まずはあと1~2年実務をこなすなかで戦略的な考え方を身に着けることにしました。

納得のいく実績をつくり、転職活動を再開すると、エージェント経由でエントリーしたいくつかの企業から内定を獲得。

前職時代にクライアントとしてかかわった際、社員のプロジェクトへ取り組む姿勢に好印象を持っていたバンダイへの転職を決めました。

転職活動を再開してからはマイナビエージェントを利用していたようですが、特に面接対策とスケジュール調整が役立ったといいます。

バンダイは一次面接が重要ということで、面接でよく聞かれる質問、過去に聞かれた質問、お見送りとなる人の傾向などの細かい内容をまとめたメールを受け取り、それをもとに面接でアピールしたいことについて相談しつつ対策を立てたそうです。

また、バンダイはお互いの熱意を確認し合うマッチング重視の採用のため、選考期間が長くなったようで、その間に、ほかの企業の面接を含めてスケジュールの調整をしてもらったそうです。

このように、大手転職エージェントは、多くの転職者をサポートする中で蓄積した「大手企業の情報」を利用できるのが強みです。

特にマイナビエージェントはサポートがしっかりしており、情報をもとにしたきめ細やかな対応をしてくれると好評です。

外資系企業のマーケティング職へ転職したい場合

外資系企業ではダイレクトリクルーティングのためにリクルーターと呼ばれる専門部隊を組織しています。

リクルーターの役割は現場サイドからの要望に合う人材(転職予備軍)を発掘し、採用プロセスへ導くことです。

大手外資系企業の日本法人では、社内に10~30人のリクルーターを配置しています。

外資系企業への転職の最短距離は彼らリクルーターの目に留まる事です。

リクルーターに接触することができれば、「どんな求人票(Job Description)があるのか」「合格するにはどんなアプローチが有効なのか」を知ることができます。
リクルーターとの接点を確保するためには外資のリクルーターが人材の発掘に利用しているのが、レジュメバンクと呼ばれる転職サービスを利用すると良いでしょう。

ビズリーチdodaはレジュメバンクの最たるものです。

中でもビズリーチはGAFAのリクルーターも利用しているといわれています。

まとめ

今回は、マーケティング経験者に向けて、アピールすべきポイント、求人の探し方をお伝えしました。

マーケティング職は売り手市場と言われる一方で、スキルがマッチしないとなかなか内定には至らない職業でもあります。この記事が、あなたの中途採用転職に少しでも貢献できましたら幸いです。

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