アクチュアリーの転職に年齢・年収の壁はあるか?好条件求人の探し方

数理のプロフェッショナルの仕事アクチュアリー。高度な能力を求められることから、年収はサラリーマンの中でもトップクラスで、平均年収の範囲はおよそ1,150~1,380万円です。

このような条件の人が、より年収アップ・やりがいアップを目指して、転職をする場合にはどのような壁があるでしょうか。

今回は、アクチュアリーの仕事内容や、アクチュアリーで働く条件を簡単におさらいした上で、アクチュアリーとして勤めている状態からよりキャリアアップをしたり、逆にキャリアダウンをしたりするための提案をしたいと思います。

 

アクチュアリーとは何か?簡単におさらい

あなたもご存じのとおり、アクチュアリーとは、数理を扱うプロフェッショナルの仕事です。

はるか昔の1762年頃に不特定多数の人を対象とした「生命保険」という事業が生まれたことに付随して成立した仕事といわれています。

「生命保険」を運営する上では、数字を扱うことが欠かせません。そのためには高度な確率論や統計学の知識が求められます。

日本では、アクチュアリーになるとは、公益社団法人日本アクチュアリー会による試験に合格し、同団体の正会員になることを意味します。この試験に合格をしなければ、正式な「アクチュアリー」を名乗れません。

試験内容は、1次試験では「数学」「生保数理」「損害数理」「会計・経済・投資理論」といったもので数字を扱う能力が問われます。2次試験ではより高度な専門の高い分野に分かれていきます。これらの知識は意識をして大学で学ぶことや、資格予備校に通う、テキストで自学自習などの選択をしなければ身に付くものではありません。

アクチュアリーは長期間の時間をかけて挑戦する資格職であり、場合によっては8年間かかるともいわれています。とても厳しく、狭き門ですが、一度資格試験に合格してしまえばよい条件で働くことができます

数理のプロフェッショナル

アクチュアリーは数理のプロフェッショナルです。
中でも複雑な確率論や統計学の知識を持つ必要があります。なぜなら、保険の仕組みを運営するためには、加入者の数や様々な条件の変更、不幸が起こり得る可能性などを計算した上で、仕組みを運営する側も利益を出さなければならないからです。

そのような適切な数字を出すために、数字を扱う能力が必要です。既に試験に合格した方はご存じのとおり、アクチュアリー試験では、高等学校のレベルに加え、大学レベルの能力もある程度は求められます。

AI化の影響は受けるのか?

数字を扱うという仕事である以上、危惧されるのは、世の中のAI化の影響を受けるのではないかということです。

確かに、計算の実務については、コンピュータに任せることにはなり得るでしょう。

AI化の影響を受ける業界は、アクチュアリーなどの保険業界のみではなく、同様に数字を扱う財務・会計などの世界でも起こり得るとされています。

しかし、アクチュアリーや公認会計士のような高度な資格職は、そもそも「なるまで」が大変です。資格による業界のつながりも成立しています。そのような利権の関係性を考えると、資格による優位性は、簡単には崩れないものと予測されます。

アクチュアリーの活躍するフィールドについておさらい

アクチュアリーは主に生命保険分野、損害保険分野、年金分野、その他の分野で構成されています。どの分野でも、そのリスクが起こり得る確率や、統計の数字が非常に重要です。

生命保険分野

アクチュアリーの仕事で代表的なのは、生命保険分野でのプライシング業務です。プライシングとは、保険商品の値段を決めることをいいます。生命保険は契約期間が長い商品になりますので、契約時のお客様の審査から契約後の内容の変更、保険金の支払いまで、契約に関連して生じる様々な事象を適切に当てはめる必要性があります。

損害保険分野

損害保険分野では、自動車保険や火災保険、傷害保険などを扱います。

多種多様なリスクに応じた保険商品を取り扱うのが損害保険の特徴です。損害保険は、自動車事故や住宅の火災などが起こった際にとても大切な役割を果たします。これらの事故に関する発生頻度や損傷率などを統計的に分析し、商品内容・保険料の設定などをします。

年金分野

年金分野では、企業年金制度を実施する企業のニーズを踏まえて、制度の設計をします。確率や統計の手法を用いて年金数理による掛金を算出します。

近年、世論でも騒がれてもいる年金の世界ですので、やりがいの感じる分野といえるでしょう。主に信託銀行や生命保険会社、政令指定都市、コンサルティング会社などで活躍のフィールドが広がっています。

その他の分野

その他の分野としては、アクチュアリーの得意分野である数理的な分析力・判断力を活かしたコンサルティングの仕事などがあります。保険会社の経営管理や収益管理、商品開発に関するコンサルティングをおこないます。

アクチュアリー試験について

アクチュアリーに必要な資格は、アクチュアリーの業務を遂行するために必要な専門知識や問題解決能力があるかを判定するためのものです。年に1回、12月に実施されています。第1次試験(基礎科目)と第2次試験(専門科目)分かれています。

第1次試験(基礎科目)

数学」「生保数理」「損保数理」「年金数理」「会計・経済・投資理論」の5科目があります。これらの試験はアクチュアリーをするための基礎能力があるかどうかを確認するためのものになります。

このような基礎科目を学ぶためには、専門学校に通学することや、テキストを使用して自習するのが試験に合格をするための近道です。

第2次試験(専門科目)

第1次試験の全科目に合格した後に生保コース(「生保1」、「生保2」の2科目)、損保コース(「損保1」、「損保2」の2科目)、年金コース(「年金1」、「年金2」の2科目)の3つのコースから1つを選択します。ご覧いただいてわかるように、3つの分野が主要な専門科目がなります。

アクチュアリーに求められる能力とは?

ここからはアクチュアリーに求められる能力についてお伝えをしていきます。アクチュアリーになるためには、高い専門性とコミュニケーション能力、高い倫理観と人間性が求められるといえるでしょう。

職業人としての高い専門性

アクチュアリーは数字を扱うプロ、保険などの商品を扱うプロです。時としては、試験内容にも含まれる経済の知識や会計、投資の知識も求められます。ある種、経済活動を担うプロフェッショナルといえます。

経済とはそもそもどういった意味でしょうか。経済とは「経世済民」という言葉からきています。これは「世の中を治めて人々を苦しみから救うこと」という意味合いがあります。経済学とは資源の配分をどうするかというところからもきているので、アクチュアリーは経済のプロ、数字を扱うプロとして活躍していけるでしょう。

数学的素養

アクチュアリーは、数理能力を用いた複雑な計算をおこないます。よって、数字を扱うことが好きである得意であることが必須条件です。

数字アレルギーのある方には、数字を好んで扱うアクチュアリーの仕事をする人を、不思議に感じるかもしれません。少年時代から数学が好きだったというような、趣味で数学の問題を解いてしまうような人が適した仕事といえるかもしれません。

コミュニケーション能力

アクチュアリーには、高いコミュニケーション能力が求められます。企業に所属して働くため、内部の人間と円滑な関係を築くことはもちろんのこと、複雑で難解な制度や商品の説明をわかりやすく説明できる能力が必要です。説明をする、伝えるとなると、その相手がどれくらいの知識のベースがあるのか?ということが重要であり、それを見極める必要性があります。そのような能力がある人は、仲間からも顧客からも信頼をされて、大きな仕事を任される存在になるでしょう。

高い倫理観と人間性

アクチュアリーの扱う商品は、生命保険や損害保険などの人の人生に大きく関わる商品です。このような商品が意味のある時とは即ち、お客様に何らかの不幸が発生したときです。

そのような商品作りに間接的に関わるわけですから、アクチュアリーの仕事は責任が重大です。高い倫理観をもつ人材であることが、アクチュアリーの義務ともいえるでしょう。

アクチュアリーの年収は?

アクチュアリーの平均年収はおおよそ1,150万円~1,380万円といわれています。また、勤務先によって年収に幅があります外資系などの企業に勤めると報酬が高い傾向にあります。

会員区分によって年収データは異なる

アクチュアリーには第1次試験の科目いずれかに受かっている状況の研究会員、第1次試験の科目5つ全てに受かっている準会員、第2次試験にも受かっている正会員の状態があります。第1次試験の中で受かった科目がある研究会員では平均600万円ほどの収入を得ています。第1次試験の科目全てに合格した場合の準会員では平均1,000万円の収入。第2次試験まで合格した正会員は平均1,200万円の収入があるという傾向あるようです。

勤務先によって年収データは異なる

勤務先によって年収データは異なります。

主な勤務先である生命保険会社では平均1,350万円~、損害保険会社では平均1,360万円~、銀行などの金融機関では平均1,200万円~、外資系企業では平均2,000万円~、会計監査では平均1,000万円~、年金数理人では平均1,000万円~が年収帯といわれています。

国税庁のデータによると、年収1,000万円を越えるサラリーマンの割合は4%です。このような点からアクチュアリーは高給取りといえます。

アクチュアリーと関連性がある仕事や資格へシフト

アクチュアリーをしていたけれども、他の仕事をしたい。
アクチュアリーになりたいけれども、ハードルが高いので厳しそうだ。そういう方は、アクチュアリーで扱うような仕事と関連性がある資格や勤め先を目指してみてはいかがでしょうか?ファイナンシャル・プランナー、社会保険労務士、銀行や証券などの金融機関についてのお話をしていきます。

ファイナンシャル・プランナー

FP(ファイナンシャル・プランナー)は資産設計などをおこなうプロフェッショナルです。資格としては国家資格のFP技能士3級~1級、民間資格のAFP、CFPがあります。これらの資格は金融機関で勤める上での強みになりますし、最難関のFP1級とCFPは独立の際の強みになります。
また、仕事以外にもマイホームなどの不動産を購入する際の知識、個人事業主やフリーランスとして仕事をする上での税務に関する知識がつきます。

ファイナンスとは未来のお金を扱うことですが、未来のお金について考えるという点では、とても面白みがある資格といえるでしょう。投資をする上ではこのファイナンスの考え方が欠かせません。

社会保険労務士

社会保険労務士の仕事は労働や社会保険の問題の専門家として、行政機関に転出書類や申請書類等を依頼者に代わって作成する仕事などをおこないます。

企業を経営する上での労務管理、社会保険、国民年金、厚生年金保険についての保険や指導もおこないます。この社会保険労務士は行政書士との相性がよいといわれていて、ダブルライセンスを目指す方におすすめです。

ドラマ化した講談社の週刊モーニングのカバチタレ!では行政書士や社会保険労務士の仕事をする人たちが作中に登場します。日常生活の法律トラブルを避ける勉強にもなるのでおすすめの漫画です。

銀行や証券などの金融機関勤務

アクチュアリーの業務範囲とはやや異なりますが、数字を扱うという点では、銀行や証券などの金融機関で勤務をするという選択肢もあります。銀行の役割はお金を預かり管理し、お金を融資することなどをします。証券会社では証券市場に関連する業務(主に投資運用や資金調達)を幅広くおこないます。

金融機関で数字やお金を扱うことは、アクチュアリーとは異なるかもしれませんが、お金を融通するという役割は、社会におけるベンチャー企業などの新しい芽を育てるという意味合いで、社会における大切な仕事といえるでしょう。

アクチュアリーからのキャリアアップ

アクチュアリーは高度な資格なので、関連性のある職業に転職をする場合にはキャリアアップを狙えそうですが、それ以外の業種になるとキャリアダウンになってしまうでしょう。アクチュアリーの中でも生命保険や損害保険を扱う以外にも様々な選択肢があると思います。それでは見ていきましょう。

M&Aアドバイザリーファームで働く

M&Aとは会社の合併や買収をすることをいいます。M&Aアドバイザリーファームでは、買収するが側と売却する側の利益が最大になり、Win-Winの関係になるように交渉をする役割です。

アクチュアリーから、アドバイザリーファームの仕事へ転職する場合は、コンサルタントの役割を担う傾向にあるようです。

アクチュアリーは高い専門性と頭脳を持ち合わせているので、このような交渉ことには強い職業といえます。M&Aが成功すると、成功報酬が支払われるため、高い緊張感を持ちながら仕事をするのにはおすすめといえます。

求められる水準が非常に高いことから年収アップが狙えますし、マネージャークラスになれば、優秀なコンサルタントとしてのキャリアが築けるでしょう。

外資系企業で働く

外資系企業でアクチュアリーとして活躍できれば、大きなキャリアアップが狙えます。アメリカのアクチュアリーは、高給取りの仕事として大変人気らしく、ベテランになると年収が3,000万円クラスのプレーヤーも出てきます。このようなキャリアを築くためには英語力も必要になりますが、それだけチャレンジしがいがあるキャリアパスといえます。

大手監査法人で働く

大手監査法人でアクチュアリーのキャリアを活かすこともできます。その際は、高給な上にインセンティブなどが得られるケースもあります。このようなポジションの取り方も、アクチュアリーならではの視野の広さや分析力を活かせるよいキャリアといえるでしょう。

アクチュアリーからのキャリアダウン

アクチュアリーは激務と言われています。場合によってはアクチュアリーをしてきたけれども、敢えて年収などを落としてでも仕事の時間を減らして家族の時間が欲しいという方もいらっしゃるかもしれません。そのような方へ情報をお伝えします。

キャリアダウンで年収を敢えて落として激務を避ける

アクチュアリーの正会員は年収1,000万円を超える仕事です。その分、大変なプレッシャーやストレスがかかることや、自分の時間が持てないという方もいるでしょう。その場合には、ハイキャリアを敢えて抜け出してキャリアダウンをした仕事へ転職を考えてみてはいかがでしょうか?

高所得者はその分だけ支払う税金が多い

日本の税法では累進課税ですので、高給取りになるとその分、税金を支払う量が増えます。年収1,000万円以上の仕事と年収800万円クラスの仕事では大変さが異なりますが、税引き後では手取り収入が大差はないといわれることもあります。敢えてキャリアダウンをするのも悪い選択ではないかもしれません。

異業種にてアクチュアリーは活かせるか?

異業種にてアクチュアリーのキャリアを活かすパターンをお伝えします。例えば、数字を扱うという意味合いでは、ベンチャーキャピタル(VC)のベンチャーキャピタリストとして活躍をするなどのキャリアパスがあります。

ベンチャーキャピタルはファンドを組成し、機関投資家や事業会社に出資をしてもらい、投資資金を確保し出資をした上で、まとまったリターンを狙う仕事です。扱う金額や数字のスケールが大きいことなどからやりがいのある仕事といえるでしょう。

まとめ

アクチュアリーの仕事内容、アクチュアリーとして更なるキャリアアップをする方法、アクチュアリーからのキャリアダウンや実績や経歴を活かしたキャリアチェンジについてお話をしてきました。このように一度高度な専門性や普遍的なスキルを身に付けた人材になることができれば人材市場では高価値のプレーヤーとして働くことができます。転職をご検討される方は様々なキャリアパスをお考え下さい。

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