ゲーム業界では、新しいアイディアや技術を取り入れた作品が、次々と発表されています。
代表的なものでいえば、任天堂の『ポケモンGO』は、新しいゲームの遊び方をもたらした のではないかと思います。ポケモンGOは子どもからお年寄りまで愛されているゲームです。スマホを何台も持っているお年寄りがお孫さんと一緒にプレイをしている姿を見かけた方もいるのではないでしょうか?
今この記事をお読みの方の中には、憧れていたゲームに関わるUnityエンジニアになれたものの、収入面や年収が伸び悩んでいる方もいらっしゃると思います。「実はもっと良い条件の仕事があるのではないかな?」と考えながら働いていても、精神衛生上よくありませんよね。
今回の記事では、ポケモンGOやVR技術を開発するためのお仕事、Unityエンジニアのお仕事や、年収を上げるための転職のコツについてお伝えします。
転職情報の前に大切なこと、Unityについて簡単におさらい
Unityエンジニアの方は、どうして今のお仕事を始めましたか?
子供のころからゲームが好きで、Unityのエンジニアとして働き始めた方も多いのではないでしょうか?
今、エンジニアとして活躍しているのは、20~30代の方が多いと思いますが、この世代が子供~学生時代を過ごした時代に生まれた技術がUnityです。Unityについて簡単におさらいしてみましょう。
Unityとは、ユニティ・テクノロジーズが開発したゲーム開発環境です。2005年にOS X向けのゲーム開発ツールとして誕生しました。現在ではモバイル、コンシューマ、VR、Webなどの様々なプラットフォームに対応したゲームエンジンとして活用されています。
Unityは近年話題のポケモンGOや、ヒットコンテンツであるVtuberの開発にも使われています。
あの名作を支えるゲームエンジン
ゲームエンジンの代表格であるUnityは任天堂のスーパーマリオラン、白猫プロジェクトなどのスマホアプリゲームで利用されています。
UnityはiOS、Android、PlayStation、Xbox360、Nintendo Switchなどの現行プラットフォームのすべてに互換性を持っており、Unityでゲームを作ればほとんどのハードで配布・販売が可能です。
UnityとVR
UnityといえばVR(Virtual Reality。人工現実感・仮想現実)開発。限りなく実体験に近い体験が得られるVRにより、建築現場の施工管理や不動産物件その場に行かなくても内見を疑似体験できる仕組みなどで実用化しています。
さらに医療業界でもVR技術は注目されていて、例えばVRで高いところに立っているような感覚を味わうことによって高所恐怖症を克服しようという心理療法などが考案されています。
VR技術はその他にも、研修医が手術の訓練をおこなうのにも利用されつつあるそうです。
Unityエンジニアの年収
2017年の一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会の調査「ゲーム開発者の生活と仕事に関するアンケート調査2017」によると、ゲーム開発者の平均年収は539万円です。中央値は500万円になります。最もボリュームが大きいいのが400~499万円(20.8%)のゾーンです。300万円未満が7.6%いる一方で、1,000万円以上も5.6%にのぼり、最高値は2,500万円もの高額な報酬を手にしています。
(出典:ゲーム開発者の生活と仕事に関するアンケート調査2017)
成長産業のコア技術であるUnityのエンジニアは2019年現在、IT業界ではとても需要があります。募集の多くはゲーム開発会社とVR関連企業(もしくは大企業のVR関連事業部)現状に満足をしていない方も年収アップが十分に見込めます。
Unityエンジニアに必要な知識や資格、スキルは何か?
Unityによるアプリケーションの設計、開発、運用にはC#とJavaScriptが使われてきました。現在使用可能な言語はC#のみになります。
Unity Technologies本部が認定するUnity認定資格は、転職において開発スキルのわかりやすい証明となります。これがなければ仕事をしてはいけないという性質の資格ではないですが、月給のアップや技術テスト免除などの特典は受けられるかもしれません。
転職活動のポイントは「ゲームか、VRか。」
Unityエンジニアとしての転職活動では、「ゲームか、VRか。」の選択を迫られます。
安定を望む方、ゲームにかける情熱をお持ちの方はゲーム開発会社へ
安定的なキャリアを望む方はゲーム開発会社を中心に話を聞くと良いでしょう。ゲームが好きな方にとっては最高の職場ですよね。
ゲーム系は大手で資本力のある企業が多いため安定した環境でキャリアを積むことができます。将来的にはコーディングのウェイトを下げていきマネジメントやPMOとしてステップアップしたいとお考えの方にも向いています。
据え置きゲーム機の開発とスマホゲーム開発の求人割合はほぼ半々ぐらいです。据え置き機、スマホゲーム開発ともに大手と中小の年収の差は大きいので注意。
スキルの高い技術者は当然お給料も高いのですが、あまりにスキルの高い技術者を雇いすぎると今度は製作コストが跳ね上がってしまうため、スキルが高い技術者が淘汰されてしまう現象も起こっているという裏話事情も。そのため最近では結構な人数がゲーム業界からUnity開発者が他業界に流出しはじめています。
ゲーム系求人に強い転職エージェントはGeeklyです。
ベンチャースピリット旺盛な方はVR/AR系スタートアップ
幅広い分野への応用が期待されるVR関連企業はシリコンバレーで大変な注目を浴びておりちょっとしたバブル状態。一方日本ではいまいち盛り上がり切らない印象を受けますが、最近ではVRゲーム開発企業のUNIVRSが累計1億円の資金調達(2019年10月8日)を受けるなど投資トレンドの兆しを見せており、いつブレイクしてもおかしくありません。
Unityエンジニアのやりがいと魅力のひとつが、このVRに携われることですね。
VRは大規模なIPOが期待できる技術として投資家の期待を一身に集めています。
スタートアップ企業で新しいサービスを世に送り出す独特の高揚感を得たい方にはぴったりです。
実際、VRエンジニアとしてスタートアップ企業に参画すれば大幅な年収アップやストックオプションの獲得も夢ではありません。非常に将来性のある分野といえます。
が、そこはやはりスタートアップ企業、言われた事以上の仕事に取り組む意欲を常に求められるハードな環境の中、プロダクト化までに資金調達が滞ってしまったり、VRバブルが終焉してしまったり、といったリスクはつきものです。そこで狙い目なのが大手企業のVR事業部。
東芝と提携するVuzix、広視野角のARデバイスを開発するDigilensなど、デバイスメーカーを中心に参入企業が増えているのです。
そのためVR/AR系への転職をご希望でしたら大手企業のVR事業部求人を取り扱っているマイナビIT AGENTに登録しておくと良いでしょう。
フリーランス、独立という選択肢も
多くのエンジニアがそうであるように、フリーランスのUnityエンジニアにも業務委託の需要があります。ただ、営業に奔走されてしまうと会社員時代の年収を下回ってしまうことも。技術に加えて一定のネットワーキングが必要です。
はじめはシステム開発会社に出向するような働き方から入れるとスムーズなスタートが切りやすいです。
Unityは若い技術者が多いです。(習得者の50%が20代とされる)自分がこの先、どのようなキャリアを歩みたいかをよーく検討してVRか、ゲームか、それ以外かを検討すべきです。
Webアプリケーション業界からゲーム業界転職の志望動機の例
これまで3年間、△△株式会社でWebやアプリのサービス開発に携わっていました。△△株式会社の主要なソフトウェアである▲▲の開発は私の所属していたプロジェクトチームが担当をしていました。UnityのEditor拡張やAndroidアプリのネイティブ開発など、勉強になる経験をたくさんさせていただきました。
今回の転職ではゲーム開発企業を回っています。元々学生のころから趣味でゲーム開発はしていたのですが、これを本業にしたいという思いが強くなっていきました。その中でも御社はUnityを使ったリッチなスマホゲームのリリースを計画されているということで、前職での経験を活かせると考え、応募させていただきました。
Unityエンジニアの転職の仕方まとめ
ゲーム業界にこだわるか?それとも新しい技術に挑戦するか?
Unityエンジニアが転職を考える際には、ゲーム業界にこだわるか?それとも、新しいVR技術などを利用する世界へ飛び込むか迷われると思います。そんなときは以下の表を参考に、ご自身の志向に合わせてご検討ください。
志向 | 向いている転職先 | 推奨転職サイト |
---|---|---|
ゲームが好き、もしくは安定的なキャリアを希望 | ゲーム業界 | Geekly |
IPOを目指すスタートアップのスピード感や 大企業の新規事業のダイナミズムを肌で感じたい |
VR/AR業界 | Wantedly |
VR/AR開発に関わりたいけど、 スタートアップはちょっとリスキーに感じる |
大手企業のVR事業部 | マイナビIT AGENT |
転職サイトでおおよその傾向をチェックする
ある程度、希望する条件が固まっている方は、転職サイトでどういった会社からの求人が多いか、年収はどれぐらいか、などを確認しておくと転職市場の全体像がつかみやすいです。リクナビNEXTにもたくさんのUnity求人がありますが、最近ではWantedlyを活用するのが主流のようですね。
特にスタートアップベンチャーはWantedlyで積極的にエンジニアを探しています。
ただ、転職サイトで公開されている求人は中小の受託開発企業が多いため、後述の通り転職エージェントも併用しておくべきです。
転職エージェントを利用しよう
引く手あまたのUnityエンジニア求人ですが、転職サイトで公開されている求人情報を見ると意外と提示給与が低いのにお気づきでしょうか?実は大手企業のクローズドな大規模開発案件や魅力的な高額オファーの多くは非公開求人として転職エージェントによって扱われる傾向にあるのです。
こちらから切り出しにくい給与交渉などもエージェントが代行してくれるメリットもありますので、転職エージェントは大いに活用すべきです。
スマホ・コンシュマー共にゲーム業界のエンジニア求人に強いのはGeeklyです。
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