印刷・出版業界の求人動向と転職アドバイス

書籍・雑誌の販売金額が9年連続で前年割れ、広告出稿も苦戦と市場縮小に歯止めがかからない出版業界。出版業界への転職で大切なのは業界復活の鍵をにぎるオンデマンド出版や、電子書籍・デジタルデータの活用について自分なりの「問題意識」と「スタンス」を明確にすることです。

印刷・出版業界の現状

2009年以降減り続ける売上高

このサイトをご覧の方の中には、マスコミ・出版に対する憧れと夢を持っている方も少なくないはず。しかしこの業界への転職を志すのであれば市場の厳しい現状から目を逸らすわけにはいきません。2009年に書籍・雑誌の売上高が2兆円を割り込んで以来それらは下げ止まることなく今日まで引きずられています。書籍は最盛期(1996年)に対して約31%のダウン。雑誌は実に45.5%の販売額減となります。

雑誌・書籍の売上高推移

(出処)出版科学研究所

特に近年、雑誌はネット・スマホ普及の煽りを受けて大苦戦。書籍も「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」など話題書はミリオンセラーとなり売れるがそれ以外は不振という二極化の流れが加速しています。

鍵をにぎる電子書籍市場は依然成長途上

こうした中、脅威であったネットの普及を逆に利用したオンデマンド出版や、電子書籍・デジタルデータの活用に注目が集まっています。しかし徐々に売上は伸びているものの根本的な出版不況を覆すほどの市場には成長しきっておらず、厳しい局面が続いています。

株式会社ディー・エル・イーの躍進やKADOKAWAとドワンゴの経営統合にみられるようにコンテンツを自社で創造・保有し、著作権を社内で完結させる方向に梶を切る企業も増加。次世代の出版事業モデルを模索するため、各社対応力の差が表面化してきています。

採用は狭き門

特に出版業界は伝統的に新卒採用の人数を絞っており、大手であっても10数名の採用と狭き門となっています。そこに輪をかけて前述のような出版不況ですので、中途でもそもそも募集が少なくなかなか厳しいのが現実です。

印刷・出版業界への転職アドバイス

単なる「出版業界への憧れ」では内定は遠い

このサイトをご覧になっている方の中にも、出版業界への憧れや夢を描いている方はおおいはず。そこで、運良く志望企業の求人を発見することができた場合に対するアドバイスがあります。

それは印刷・出版業界の厳しい現実を理解し、自分なりの考え方を持つことです。今この業界で求められているのは魚介の慣習にとらわれず創意工夫で市場を切り開いて行けるバイタリティを持った人材です。

そこで、応募書類や面接では業界に対して憧れている人で終わらないように注意してください。そのために、クリエイターではなくビジネスマンが求められているということを念頭に、よく業界研究と企業分析を済ませておくことです。特に業界の未来を担う電子書籍やコンテンツ・著作権の自社保有についてよく理解し、あなたなりの考えを持っておくようにしましょう。

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