ウェディング・ブライダル業界はその華やかで明るいイメージから人気の業界です。国家資格も必要ないため、競争の激しい分野ですが、ポイントさえ押さえれば異業種からの転職も可能です。
目次
ウエディング・ブライダル業界の現状
ようやく持ち直してきた市況
華やかなイメージとは裏腹に、2011年~2012年にかけては2年連続マイナス成長の業界です。2013年に一旦マイナスに歯止めがかかるものの、2014年は再び反落と、今日まで婚姻件数の減少、「なし婚」層の増加など構造要因は変わらず苦戦が続きます。

(注)2014年は予想値
(出処)矢野経済研究所「2014 年版 ブライダル産業年鑑」
そもそも人口減少が叫ばれる中2008年まで好調を続けることができたのはテイクアンドギブニーズなどの新興企業を中心にハウスウェディング市場を切り開いてきたものによるもの。こちらの伸びは一服し、現在は従来型挙式との乱戦状態に突入しています。
現在焦点となっているのが「なし層」の取り込み。実は「なし層」のうち「本当は挙式を行いたかった」というカップルは3割に達すると言われています。そのため少人数スタイルの挙式に対応できる式場を増やしたり、反対にあらゆるこだわりに対応できる欧米型オーダーメイド挙式の実験店を開設したりといった試みに各社が取り組んでいます。
ウエディング・ブライダル業界への転職アドバイス
ブライダル業界の募集職種はほとんどがウエディングプランナーです。このウエディングプランナー、字面だけ見ると結婚式の企画職のようなイメージですが、その実際の仕事内容は結婚式や挙式プランを比較検討するカップルと面談し、自社プランの魅力を売り込む営業・セールス色の強いものです。
事実、ウエディングプランナーの評価は売上数字、つまり挙式の数で決まります。この点を理解して応募種類の作成や面接に臨むことが重要です。逆にウエディングプランナーの仕事内容を踏まえてアピールできれば、特に資格が必要な業界でないこともあり未経験からの転職も難しくありません。
【ポイント(1)】「営業実績」をアピールすること
一つ目のポイントは「営業実績」をアピールすることです。前職が営業職の方はその実績をきちんと伝えるようにしましょう。単純に件数や売上を積み上げた経験だけでなく、「一人・一社の顧客に深耕し、売上を向上させた」経験も良い印象を与えるでしょう。ウェディングプランナーは一組の夫婦に対しオプションを上手にセールスすることで顧客単価を高める必要があるからです。
【ポイント(2)】お客様の多様なニーズに対する「対応力」が求められている
前述のウエディング業界市場は非常に苦戦しており、いずれの企業も挙式・披露宴に対するこだわりの多様化に対応する必要に迫られています。そのため採用においては「他人と同じ式にしたくないというお客様の思いに応える気持ち・スキルがあるかどうか」が評価のポイントです。
ビジネスシーンで相手の要望に応えるために重要なのはヒアリング力と実行力です。面接ではこれまでの職業経験の中で顧客や会社の要望を汲み取り、実現した経験を具体的に語れるようにしておくと良いでしょう。
「ウエディングプランナーとして、一生に一度の思い出づくりをお手伝いしたい」という憧れや思い入れを自分の営業実績や対応力と結びつけてPRできれば内定は間近です。