2020年版!未経験からアパレル・ファッション・EC業界へ転職するには?


ライター:中村めぐみ

ファッションの世界を表現した漫画「ご近所物語」「Paradise Kiss」は今でも読み継がれる作品であり、現在も「ランウェイで笑って」などファッション業界を舞台にした作品が次々と生まれています。憧れの産業で自分も働いてみたい!と思う方も多いのではないでしょうか?

かつて高度経済成長期に大きく伸長し、バブル崩壊直後まで花形産業であったアパレル、ファッション業界。その後流行の一極化集中時代、ユニクロ・ファストファッションの台頭、ECサイトの隆盛を経て、ファッションに関わる仕事は幅広くなっています。

転職Doは、「幸せにいきいきと働く」ためのヒントを発信する転職情報メディアです。今回はアパレル、ファッション、そして約10年前から台頭するアパレルEC業界で幸せに働くためのヒントをお伝えします。

 

1.アパレル・ファッション業界の平均年収

お仕事において年収が全てではありませんが、お給料はあなたの努力と成長の証。年収アップはやはり「転職が成功した!」と思える条件の一つです。

アパレル専門転職エージェント、CREEDENCEによると、職種&年代別の平均年収は以下の通り。

25~29歳 30~34歳 35~39歳
ファッションデザイナー 318万円 376万円 434万円
パタンナー 307万円 354万円 401万円
マーチャンダイザー 390万円 484万円 523万円
VMD 329万円 438万円 475万円
プレス 378万円 461万円 504万円
OEM 371万円 387万円 426万円
営業 376万円 449万円 478万円
店長 350万円 391万円 430万円
販売員 301万円 328万円 358万円
生産管理 345万円 386万円 438万円

(出典元:アパレル業界の平均年収と転職動向

全年代おいて平均年収が高い職種はマーチャンダイザー、プレス、営業などの非店舗系職種で、逆に平均年収が低い職種は販売員、店長、パタンナー。いずれも20代では300万円台前半でした。

職種によって平均年収の差が大きいアパレル業界

また同社によると平均年収が最も低い接客、店舗系の人材は常に人手不足とのことで、ブランドカラーに合う方であれば未経験の人材も積極採用しているとのこと。

しかし必ずしも全ての方に販売員に適性があると私は思いません。平均年収テーブルだけ見ると、今の日本社会で家族はおろか自分一人を養っていくのも厳しい可能性があるからです。

それでは未経験からアパレル、ファッション、EC産業に入り、やりがいとお給料を両立させるためにはどうすれば良いのでしょうか?

2.未経験からアパレル・ファッション業界に入る方法

まずはこちらの表をご覧ください。

デザイナー志望 非デザイナー志望
国内志向 (a)商品企画 (c)別表へ
海外志向 (b)海外の大学へ留学する (d)貿易担当・バイヤー

この表は、転職Doオリジナルの考え方で、アパレル・ファッション・EC業界を目指す方が幸せに働くための方向性を描いたものです。

縦軸は「デザイナー志望 or 非デザイナー志望」
横軸は「国内志向 or 海外志向」

この2つの要素の組み合わせで方向性が見えてきます。

(a)国内志向×デザイナー志望

いずれ国内向けに自分のデザインを発信したいと考える方は、経営感覚を身に着けるためにまずは商品企画の仕事を目指しましょう。

クリエイティブなイメージから花形職種とされるデザイナーですが、一人では商品を世の中に送り出すことはできません。パタンナー、生産、縫製工場、販売…など、たくさんの工程を介します。

またアパレル商品はある程度の数を売らなければ利益にならない商材です。多くのブランドはセール(割引販売)を見据えて商品を販売し、それでも売れ残った商品は焼却処分を行っています。

ご自身のデザインした洋服がそのような状況に陥るのを防ぐためにもまずは経営感覚をしっかり身につけましょう。

デザイナーになるためには経営感覚が重要

とはいえデザイナーは経験者採用が中心ですから、キャリアパスとしては「商品企画」からチャレンジするのがおすすめです。なるべく制度の整った大手アパレル・ファッション企業へ企画職として入社し、企画力やコスト感覚を身に着けたのちデザイナーへの異動のチャンスを狙うか、自ら創業するのが5年後、10年後を見据えた場合の最良のキャリアです。

商品企画職では数値管理のスキルが求められます。これまでのキャリアの中で売上管理、数値管理、調整業務をしたことがある方はまずはそれをアピールしましょう。

(b)海外志向×デザイナー志望

ファッションはもともとヨーロッパの文化です。その世界へデザイナーとして本気で勝負したい方で且つ環境的に問題ないのであれば海外のファッション系の大学へ留学を視野に入れるのをおすすめします。若いうちのチャレンジが良いことは言わずもがなです。

現在「Haider Ackermann」のメンズラインのヘッドデザイナーをつとめる豊嶋 慧さんは、武蔵野美術大学・空間演出デザイン学科を卒業したあとアルバイトをしてお金を貯め、ワーキングホリデービザにて渡仏。ランバン、マルジェラ、ウーヨンミ、コーチの勤務経験を経て、海外で活躍する数少ない日本人デザイナーの一人です。

豊嶋さんのようにキャリアを形成するのは修羅の道です。しかも海外のファッション系の大学も現在は就職難とのこと。しかし大卒資格があり、英語、渡航先の言語ができれば帰国後も就職先はあるでしょうし、海外に行けば価値観が変わり別の道が開ける可能性もあるでしょう。

(c)国内志向×非デザイナー志望

非デザイナー志望で国内志向の方におすすめの仕事は更に細分化されていきます。こちらの表をご覧ください。

センスを活かしたい ビジネススキルをつけたい
接客がしたい c-(1) 接客から店長を目指す c-(3)営業
内勤がしたい c-(2)ECサイト運営 c-(4)生産管理

縦軸は、挑戦したい or 手に職、スキルをつけたい
横軸は、接客をやりたい or 内勤をやりたい

c-(1) センスを活かしたい×接客がしたい

アパレル業界でセンスとコミュ力を活かしたい方が目指すべきは、接客スタッフ職から店長職への昇進、そして次のキャリアを目指す道です。

接客職は最も平均年収が低い代わりに、ブランドを選ばなければ転職のハードルが最も低い職種ですので未経験でも採用されます。

接客職はハードルが低い

ただし冒頭でも紹介したようにお給料の上がりにくい職種ですから、入社したその日から接客のプロとして店頭に立ち、最短で店長クラスになることや、その後のキャリアプランも視野に入れて日々働いてください(今すぐキャリアプランを考える必要はありません)

接客担当に求められる資質は、明るくブランドイメージに合うこと、身だしなみ、人と話すことが好きであることです。これまでのキャリアの中で接客の経験があれば面接でもアピールするようにしてください。

c-(2) センスを活かす×内勤に自信あり

接客職はお給料低いしお客様の前に出るのはちょっと…という方におすすめなのはファッション系ECサイトの運営です。

経済産業省の調べによると、アパレルのEC化率は12.96%であり前年比プラス1%。市場規模は17,728億円(前年比7.74%)と、堅調な伸びをみせています。

物販系分野の市場規模
(引用元:平成 30 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査))

ですのでECに力を入れるサイトが増えていますが、この領域はまだ人手不足感があり常に求人募集が出ています。PCスキルがあれば未経験者でもサイト運営者として採用する企業が増えています。

主な仕事内容は、

  • 商品の採寸・検品
  • 撮影・画像加工
  • 商品データの登録・管理
  • Webページの更新や作成
  • 受注管理
  • 問い合わせ対応
  • 出品スケジュールの管理

など細かい事務作業とクリエイティブなセンスを活かせる仕事の両方がありますので内勤志向の方にはおすすめです。

今後ますますECサイトに注力する企業は増加していくでしょうから、運営をしっかり身に着けた後はEC専任のMD・バイヤー・企画職への道も開けます。

この領域で歓迎されるのはパソコンスキル、Photoshopなどの初歩スキルですのでそれがあればアピールしましょう。

c-(3) ビジネススキルをつけたい×コミュ力に自信あり

営業に適性あり、と診断されたあなたはコミュニケーション能力と明るさを活かしてアパレル系の営業職がおすすめです。

営業職はどの産業でも人手不足感があり常に求人広告が出ていますし、アパレル、ファッション業界は競争が激しいためモチベーションの高い営業志望者は歓迎されています。

ビジネスからアパレル、ファッションをとらえるチャンス

ファッションブランドの営業であれば、店舗運営や販促イベントなどにも上流から積極的に関われますし、生地商社であればそのファッションブランドへ素材の提案などができます。いずれもファッションのビジネス、そして素材や仕様への知識が養われる仕事です。

営業職へ転職する場合は「ファッションが好き」という気持ちと接客経験があれば歓迎されるでしょう。営業経験はどこの業界でも歓迎されますので、将来的に異業種転職も可能です。

c-(4) ビジネススキルをつけたい×内勤に自信あり

内勤志向でビジネススキルを身に着けたいあなたは生産管理の仕事が方向性として合っています。

生産管理とは、主にOEM企業でアパレル商品の生産工程をトータルで切り盛りする担当者です。

お客様向けに商品を販売する接客職とは対称的に、生産サイドを切り盛りしスケジュール管理を行います。現在多くのアパレル企業が中国に工場を持っていますが、日本語ができるスタッフが常駐する工場もあり以前ほどは語学力が求められなくなっています。

生産管理は縁の下の力持ち

ですのでコアスキルとして求められるのはスケジュール管理能力と外部との粘り強い交渉、調整力です。日程管理などの経験があれば必ず自己PRとして伝えましょう。

(d)海外志向×非デザイナー志望

英語に抵抗がなく、デザイナー職以外を希望するあなたは、貿易事務、買い付けの仕事がおすすめです。

これまでアパレルの生産体制はブランドから生産を請け負うOEM企業での委託生産がメインでしたが、現在は直接貿易へ切り替えているアパレル、ファッション企業もあり、貿易事務の求人は少ないながらもあります。

TOEIC730点以上あれば十分アピールポイントになりますので、リクナビNEXTなどで「アパレル 商社 英語」「アパレル 貿易」などのフリーワードで条件検索をしましょう。常に張り込み、応募できそうな企業があればすぐに応募する手続きを整えておくことが重要です。

3.アパレル・ファッション・EC業界の仕事探し

アパレル、ファッション、EC業界へ未経験から入社するのにおすすめのサイトは2つです。

(1)CREEDENCE(アパレル専門転職エージェント)

CREEDENCEは、アパレル・ファッション業界への転職を希望する方へ、無料で転職支援を行うサービスです。

アパレル・ファッション業界に特化したキャリアアドバイザーが在籍していて、求人紹介、面接対策、書類の添削など転職に必要なサポートを行ってくれるのが特徴。

運営母体が大手人材サービス会社のdodaが手掛けるパーソルキャリアであり、そのネットワーク力を活かして有名ブランド、外資系ブランドの専門求人を保有しています。

基本的に経験者が歓迎されるアパレル業界ですが未経験でももちろん利用可能ですのでぜひ登録して話を聞いてみてはいかがでしょうか。

コラム:縫製工について

2018年出版の週刊現代「これから給料が下がる仕事、上がる仕事」特集にて、縫製工が1位に選出されました。
縫製工とは、アパレルメーカーが企画したデザインの洋服を縫って作る仕事です。

現在縫製工の求人は地方が中心かつ平均月収も10万円台のため決して高待遇とは言えません。
しかし日本国内のレベルの高い縫製技術を継承させようと頑張っている工場も。

アパレル業界で今後働く人材として、高い技術を持ってハンドメイドに取り組んでいる方の姿勢から学ぶところも多いと思うので、ぜひ縫製工をはじめとした温故知新の技術について情報収集をしてみてはいかがでしょうか?

(2)王道の転職サイト(リクナビNEXT)

アパレル・ファッション・EC業界では関わる職種が多いです。数多ある企業から自分の適性に合う仕事を探しあてるのは至難の業。最終的に接客を選んでしまう方が少なくありません。

しかし保有求人数が国内No.1のリクナビNEXTならば、「アパレル・ファッション業界」に絞り込んだうえで、ご自身の興味がある職種を絞り込んで簡単に探せるのが魅力的。今回ご紹介している職種はいずれも、リクナビNEXTで未経験応募可の求人があるものばかりです。

とはいえ、希望(勤務地、条件)にピッタリで未経験応募OKの求人はレアですので、長期的に求人探しを行って、条件が合うところが見つかればすぐ応募するのをおすすめします。

4.終わりに

今回は未経験からアパレル・ファッション・EC業界を目指す方のために、未経験から目指せる職種について紹介しました。

ファッションは時代の流れとともに激しく変化しており、近年ではスマートフォンの台頭によりEC化、好みの多様化が進む市場です。関わる職種も多いため、まずは自分がどの方向性が合っているかをしっかり見定めたうえで、応募する職種や進路を決めてみてください。

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