飲食・外食業界の転職アドバイス。優良求人を見極めるには?


ライター:奥野 佑樹
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かつて「ブラック企業」問題やアルバイトの劣悪な雇用環境が表面化するなど働き方が問題となった飲食業界。

待遇改善がさけばれる中で、2020年元旦は「すかいらーく」グループ、「ロイヤルHD」、「幸楽苑」など大手企業を中心に、店舗を休業とする取り組みが話題になりました。ある経済ジャーナリストは、この理由のひとつに「社員の待遇改善」および「人材不足」を挙げています。言い換えれば転職で飲食業界を目指す方は有利な状況です。

飲食業界を目指す方は、「待遇がある程度厳しくても、大好きな食に関わりたい」との想いがあるはず。その想いを大事にしながら働くためには、まずはしっかり外食産業全体の状況と労働環境を認識する必要があります。

 

市況は持ち直し傾向の反面、常態化する長時間労働

1990年代に隆盛を極め、2011年までは国内人口の減少、コンビニの普及、中食の攻勢などを理由に転落の一途をたどった外食産業。このような中、消費者ニーズを上手く察知したいくつかの企業が牽引する形で国内市場規模の下落は2011年で一旦底を打った状態となっています。

飲食業界・外食産業の売上高推移

(出処)公益財団法人 食の安全・安心財団

好調な企業・業態の代表例は以下のようなものです。

  • スターバックスなどの大手を中心に積極的な店舗改装を進めるカフェチェーン
  • 高単価商品の投入で客単価を向上したファミレスチェーン
  • ひらまつなどの付加価値と利益率の高いディナーレストラン
  • 法人から食堂運営を委託される企業(コントラクトサービス)
  • 地鶏を売りにした塚田農場(エー・ピーカンパニー)のような専門性の高い居酒屋

業界全体が持ち直し傾向にあるとはいえ、人手不足は依然として続いています。平成30年、農林水産省が発表した資料によると、飲食業界で1週間あたりの労働時間が60時間以上である正規雇用者の割合は、通常期で12.5%、繁忙期で24.3%。長時間労働が常態化しています。年間休日も多くはありません。
こうしたなか、大学卒業者の就職後3年目までの離職率は、50.2%。全産業の32.2%よりも高い数値となっています。

この状況を受け入れ、企業を選り好みしなければ正社員での転職は決してむずかしいものではないでしょう。

さて、転職Doは「幸せにいきいきと働く」ためのヒントを発信する転職情報メディアです。そんな飲食業界で自分に合った企業選びをするためのヒントをお伝えします。

 

飲食業界・外食産業への転職アドバイス

飲食業界といえば店舗での接客、調理など、「お客様と直接かかわる仕事」のイメージがありますが実は幅広い職種があります。

スタッフをまとめる副店長、店長はもとより、店舗をバックアップするSV、人事、経理、マーケティングなどの本部社員、そして成長企業を支える飲食コンサルタントなども。表に整理すると以下の通りです。

職種 経験or未経験
調理・接客 未経験可
店長職 経験者重視
SV 経験者重視
本部社員 経験者重視
※大企業では未経験採用もあり
飲食コンサルタント 経験者重視

レストラン・飲食業界への転職

初めての転職で目指すべきは大手。個人店、ローカルチェーンに要注意

はじめて飲食業界へ転職する方は大手企業を目指しましょう。なぜなら給与制度、福利厚生制度などが整っており、現在業界全体で行われている待遇改善の波にも乗りやすいと考えられるからです。

個人店では、制度が整っておらず旧態依然とした長時間勤務、最低限の保険加入がない、狭い人間関係のなかで成長できないなど、往々にして続けることが難しく、短期間の勤務で退職することになりがちです。

また一つの会社が複数の業態(喫茶店、焼肉店、居酒屋etc...)にまたがり3~4店舗を運営するローカルチェーンでは、必ずしも希望の店舗に配属されるとは限らないため同様に注意が必要です。

稀にしっかりと福利厚生を整え、続けやすい中小チェーン、個人店舗もありますがいずれにせよ「休日日数」「保険加入の有無」「給与」「昇給制度」の4点を最低限把握し自己判断で応募しましょう。

これらの条件を面接で質問して嫌な顔をされたり回答を濁される場合は、入社しても長く続きません。無用なトラブルを避けるためにも、大手企業を目指すと良いでしょう。

制度の整っている大手企業を目指そう

現場希望の方は「離職率」に注目。なるべくホワイトな環境を目指して

未経験から入りやすい接客、調理スタッフ職を目指す場合、「離職率」は優良企業を見分けるポイントのひとつです。平均的に待遇が厳しい飲食業界の中で離職率を低く抑えている企業は、経営層が従業員定着のために何かしらの対策を行っています。(教育研修制度の充実、リフレッシュ休暇の設定など)。そのような環境であれば得るものも大きいでしょう。

<離職率が低い企業の一例>
矢場とん(離職率9%)、ハブ(離職率7%)、スターバックス(4.8%)
※参考:高離職率=飲食業 常識覆した名古屋めし | PRESIDENT WOMAN Online

転職サイトで「離職率の低さをアピールしてる会社を探す

国内で最も多くの求人票を取り扱うリクナビNEXTであれば「外食産業」にフリーワード「離職率」を加えて検索することで、外食産業かつ離職率の高い企業をフィルタリングできます。
(企業側も外食産業の離職率の高さは把握済、離職率が低い企業はアピールポイントとして記載しています)

離職率の低い職場で安定して働く

本部社員になりたい場合は?

未経験から数年、店舗スタッフ、副店長、店長としてのキャリアを積んだ後、SVなどの本部社員に上がれる可能性があります。
また現職で、人事やマーケティングなどバックオフィス系の仕事をしている方は、飲食業界未経験でも本部系の同職種に就くチャンスも。

ただし業界内の転職が活発なのも、この業界の特徴です。とある大手飲食チェーンではド●ール出身派閥、マクド●ルド出身派閥を中心に社内の人間関係が形成され、人脈により転職が決まることもあるのだとか。本部社員としてもし採用される場合は社内の人間関係に目を配る必要があるでしょう。

現場経験を積んでいずれ独立も!

社員を対象にFC独立制度が整っている企業へ入社できれば、直営店舗で経験を積んだ後、より有利な条件でFCオーナーとして独立できる可能性があります。(導入企業:「いきなり!ステーキ」など)また「いずれ自分のお店を持ちたい」と考えている方も、店長業務等を通してマネジメントを一定学んだあとに独立することも可能です。

独立もいずれ夢ではない

これほど「愛嬌」を重視する業界は無い

面接時は一にも二にも「愛嬌」が重視されます。それはホール業務でもキッチン業務でも、本社勤務であっても同様です。面接では一生懸命実績をアピールする必要はありませんのでとにかく愛想よくすることを心掛けましょう。当たり前のことですが身だしなみやを言葉遣いにも気を配るようにします。

年収アップのために転職サイトを使う

飲食業界での転職の場合でも転職サイトを利用することをおすすめします。

飲食業界では、アルバイトとの関係性やチェーン毎に微妙に異なるオペレーションを覚えなければいけない都合上、いきなり店長・マネージャークラスの業務を任されることはほとんどありません。そのためすでに現職でそのクラスについていらっしゃる場合年収ダウンが発生するおそれがあります。

極力そうした事態を防ぐために転職サイトのサポートを利用する方がよいでしょう。また転職サイト経由の求人には本社・内勤の求人があるケースも多いため、選択肢が広がります。(本社・内勤でも一定期間は現場研修をこなす覚悟は必要ですのでご注意ください。)

まとめ:飲食業界への転職で幸せになるためには?

今回は飲食業界へより良い転職をするためのアドバイスをお伝えしました。人手不足で多くの求人があり迷うかもしれませんが、自分が就きたい職種、ポジションをしっかり定めれば怖いものはありません。また飲食へ転職した後は独立をめざすのか、昇進して本部社員になりたいのかを入社後も常に意識すると良いでしょう(もちろん今すぐに決める必要はありませんよ!)

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