大手の倒産&IT化が進むアパレル・ファッション業界。この波を乗りこなすには?

経営不振が相次ぐアパレル業界、その実態は?

2019年9月25日、アメリカのファッション大手「フォーエバー21」が日本からの完全撤退を表明し、同29日にはアメリカ本社が、破産法の適用を申請したことを発表しました。

フォーエバー21といえば、2009年に本格的に日本に進出し、当時はテレビやマスコミでたびたび取り上げられ、多くの買い物客でにぎわっていたことで知られています。今回のニュースに驚いた方も多いのではないでしょうか?

フォーエバー21だけではありません。子ども服のマザウェイズ・ジャパンが破産、オロビアンコのイタリア社が清算手続き…など、2019年は国内外のアパレル企業の経営不振のニュースが相次いでいます。

一方で、テクノロジーを活用したアパレル・ファッションの体験価値を提供するサービスが人気です。たとえば、何かとお騒がせの(?)ZOZOTOWNや、オーダースーツのDIFFERENCEairClosetのような洋服レンタルサービス、メルカリなどのCtoCサービスなど。

新しい技術の出現に、戸惑っているファッション業界の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

業界全体が激変するなか、今後ファッション業界で働きたい方はどのように考えれば良いのでしょうか?
今回は、市場動向をもとに、アパレル企業への転職について考えてみましょう。

アパレル業界の全体の動き

矢野経済研究所によると、2017年の国内アパレル総小売市場規模は前年比100.0%の9兆2168億円。2014年からの微減が続いています。

(引用元:矢野経済研究所 「国内アパレル総小売市場規模推移(品目別)」

品目別に市場をみると、婦人服・洋品市場が前年比99.6%の5兆7312億円紳士服・洋品市場が同100.8%の2兆5678億円ベビー・子ども服・洋品市場が同100.2%の9178億円でした。

婦人服・洋品市場の目立ったニュースと言えば、高級ブランドとして老舗の「エルメス・インターナショナル」の好調です。同社の発表によると、エルメスの2018年12月期の売上高は、全体で前期比7.5%増の、日本は同4.4%増(円ベースでは7.5%増)です。フォーエバー21が撤退するというニュースがある一方で、高品質のラグジュアリーブランドは、売上高を伸ばしているのです。

さらに、「途上国から世界に通用するブランドをつくる」を理念とする株式会社マザーハウスは、創業13年目の比較的若い企業でありながら、積極的な採用を行っており、企業全体として好調であるのがうかがえます。

社長・山口絵理子氏の著作によれば、同社の理念に共感した若手人材が、大手企業を退職してまで同社に入社の扉をたたく人が増えているとか。

ファッション業界全体は微縮小の傾向にあるとはいえ、高品質に特化して売り上げを伸ばしたり、理念の共有により良い人材を集めるのに成功したりするアパレル企業は存在します。

「ファッションテック」の出現に注目

一方で、注目を浴びているのは、「ファッションテック企業」と呼ばれる存在のアパレル・ファッション企業です。

EC化率が進むファッション業界。ITを上手に組み合わせたサービスも続々と誕生している

数ある業界のなかでもアパレル業界はEC市場で大きな成功を収めています。
経済産業省の調べによると、アパレルのEC化率は12.96%であり前年比プラス1%。市場規模は17,728億円(前年比7.74%)と、堅調な伸びをみせています。

(引用元:平成 30 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査))

ご存じの方も多いかもしれませんが、EC分野の盛り上がりに伴い、ファッション業界では、「ファッションテック」が新たなキーワードとなっています。

Fashion Tech(ファッションテック)とは、技術の進歩に伴い誕生した比較的新しいキーワードで、Fashion(ファッション)とTechnology(テクノロジー)を組み合わせた造語です。

テクノロジーを利用したファッションアイテムの開発、物流システムの構築などを通し、ファッション界を活性化させる動き全体のことを指します。

多くの方にとってイメージしやすいファッションテックの一例と言えば、ECサイトが挙げられます。ECサイトも、IT技術を利用して、消費者にとって便利に買い物ができるツールのひとつのため、ファッションテックの一部と考えられます。

他にも、「Apple Watch」などのウェアラブルデバイスとしても多くの人が利用するスマートウォッチIT技術を駆使した無人倉庫や、「メルカリ」などの個人間で売買ができるアプリ・サービス気象ビッグデータをもとにその日のコーディネートをおすすめする「TNQL(テンキュール)」など、ファッションテックの分野は年々盛り上がりをみせています。

ZOZOだけではないファッションテック企業

ファッションテック企業の代表格といえば、冒頭でもご紹介しましたが、オンラインプラットフォーム、ZOZOTOWNを運営する株式会社ZOZOAmazon、楽天市場を運営する楽天株式会社が挙げられます。

このなかでもZOZOは、一風変わった採用で、話題を集めています。

たとえば、同社の技術を結集した関連会社「ZOZOテクノロジーズ」では、2018年にエンジニア職の「天才・逸材採用」を発表し、天才枠には、年収1,000万円~1億円の高額な報酬を提示しました。
またZOZO本体でも、倉庫で働くスタッフの大胆な賃金引上げ施策(通称:ZOZOバイト改革)を推進しています。

「こんな会社なら働いてみたい」と思った方も多いのではないでしょうか?

しかし、ZOZOが必ずしも好調かというと、そうではありません。

ZOZOでは、話題づくりのためにたびたび行うクーポン施策や突発的な大幅割引による多売傾向が、自社商品の価値を高めたいアパレルメーカー側の慢性的な不満につながったとの情報もあります。特に、ZOZO負担による大規模値引き施策「ZOZO ARIGATO」が決定的な亀裂を生み、オンワード、ミキハウス、4℃などの大手メーカーが離脱を発表し、それに多くのメーカーが追随しました。黎明期からのパートナーだったユナイテッドアローズもこのタイミングで離れています

こうした背景から2019年4~6月期に、年間購入者数が初めて減少。ZOZOのヤフー社への売却と社長の前澤友作氏の退任が発表されました。

ここで生まれたのがZOZOを所有するヤフーを頂点に、それを追いかける楽天とアマゾンという構図です。

今後のアパレル・ファッション系ECモール業界は、「アパレルEC市場を開拓したビッグベンチャーかつアイデアマンであるZOZOの不調」「ZOZOが育てたアパレルEC市場を取り込んだWeb系総合商社がしのぎを競い合う状況に変化する」という過渡期(または黎明期の終わり、あるいは成熟期への突入)を迎えたとも言えるでしょう。

ECサイト以外のファッションテック分野は?~ファッションのサブスクリプション化~

ZOZOTOWNや楽天、アマゾン以外などのECサイト以外でも、「ファッション+IT」=ファッションテックでは様々な試みが行われています。

B2B(法人向けサービス)から、B2C(個人向けサービス)まで種類は様々ですが、NetflixやSpotifyのようにファッション業界でも、サブスクリプションサービスが注目を集めています。

ファッションのサブスクリプションを語るうえでは、近年話題を集めるシェアリングエコノミーについてお伝えする必要があります。

シェアリングエコノミーとは?インターネットを介して個人と個人の間で使っていないモノ・場所・技能などを貸し借りするサービスを言います。
ファッションのサブスクリプションでは、このシェアリングエコノミーの考え方が、応用されています。

ファッションテック×シェアリングエコノミーの分野で代表的なビジネスモデルといえば、「洋服のレンタルサービス」です。

たとえば、ファッションのサブスクリプションの代表的存在である「airCloset」は、月額9,000円代で服を借り放題のサービスを展開しています。プロのスタイリストが、それぞれのユーザー専用のコーディネートを送ってくれるサービスで、20~30代の働く女性を中心に人気を集めています。

従来、「スタイリスト」といえば、芸能界やモデルのスタイリングを手掛けるイメージが強かったと思います。しかしファッションテック、シェアリングエコノミーという新しい考え方によって、個人がスタイリストを持てる時代が来ました。ここに、新たなスタイリストの需要が生まれています。

ファッションスタイリストが活躍するのは、サブスクリプションサービスだけにとどまりません。

ファッションパートナー株式会社が手掛けるショッピングアテンドサービス「STYLIST」は、プロのスタイリストによる一般向けのパーソナルスタイリングを展開し、自宅でのワードローブエディットや、ショッピングアテンドサービスを手掛けています。

公式サイトから、スタイリストの採用枠に応募をすることができ、現役のスタイリストだけではなく、これまでショップ販売員として活躍していた方や、キャリアを中断されていた方が、応募することも可能です。

このように、ファッション業界では「これまで常識だった働き方」「当たり前のようにあった会社」が狭き門になり、その代わり、IT化が進むにつれ、お客様のニーズを満たすサービスの出現に伴い、新しい働きかたの選択肢ができる動きがあるようです。

まとめ:働く人も価値観のアップデートが必要

今回は、アパレル業界を目指す方に向けて、業界動向や新たに注目したい分野「ファッションテック」についてお伝えしました。

筆者は、必ずしも、従来のアパレル業界を古き良き時代の時代遅れととらえる必要はないと考えています。休日、ショッピングモールは多くの買い物客でにぎわっていることから、リアルな店舗でのお買い物を楽しむお客様も多くいます。

とはいえ、これまでのファッション業界の良さを、ITが引き立たせる事例もたくさんあります。

冒頭でお伝えした、不況のなかにあっても売り上げを伸ばすエルメスも、VR技術やラジオサービスを使った男性客向けのマーケティング施策を行い、好評を集めています。

つまり、今後、ファッション業界で転職を目指す方は、これまでの良い面と、ファッションテックを融合させること――温故知新――の考え方を持つことが重要なのではないでしょうか?

これまでの良い面を踏まえ、新しい時代に適合できる人材になることこそが、本当の意味で、活躍できる人材と言えるのかもしれません。

ファッション業界の転職におすすめのサービス「ファッション業界転職エージェント」

これまでお伝えしてきたように、アパレル業界は、現在、変化のなかにあり、「どうやって求人を探せばいいのかわからない」「何からはじめたらいいかわからない」と、働き方が迷子になっている方も多いかもしれません。

そんな方におすすめなのは、ファッション業界に特化した転職エージェントを利用することです。

転職エージェントって?

転職エージェントは、仕事を探している方と、働きたい人を探している企業の橋渡しをするサービスです。一度登録すると、キャリアカウンセリング、求人紹介、履歴書の添削、面接サポートなど、転職に必要なサポートをすべて無料で受けられます。

本当に無料なの?どうして無料なの?

転職エージェントサービスは、人材を紹介し、内定した時点で「仲介手数料」を企業側から受け取ることで、売り上げを上げています。そのため、転職希望者側には、一切費用がかからず、手厚いサポートを受けて転職することができちゃうんです!

転職エージェントを活用するメリット

ファッション業界の転職で、転職エージェントを活用するメリットは、2つあります。

ひとつは、「転職エージェントは、大手企業の案件を握っている」ことです。特に大手企業が運営する転職エージェントは、そのネットワーク力を活かして、大手・優良企業の求人を握っています。そのため、自力で探す場合に比べて、かなり効率良く、お仕事を探すのが可能なのです!

もうひとつは、「業界に詳しいコンサルタントが、転職のアドバイスをくれること」です。特にファッション業界専門の転職エージェントは、人材サービスのプロです。転職に成功した人も失敗した人もたくさん見てきています。

そのため、決して表には出てこない情報(たとえば、「A社は教育研修制度がしっかりしていて、満足度が高い」「B社は実力次第で昇進できる」)など、お得な情報をたくさん持っているのです!

アパレル業界におすすめの転職エージェント

アパレル業界におすすめの転職エージェントといえば、「クリーデンス」です。アパレル業界に精通した専門のキャリアアドバイザーが、多くのファッション・アパレル企業から、あなたに合った求人を紹介してくれるのが特徴です。

会員の4つのメリット

1.大手アパレルからデザイナーズ、セレクト系やインポート・ラグジュアリーブランドまで、2,800社を超える企業の求人をご紹介します。

2. 転職サイトでは出会えない非公開求人
転職支援サービスのご登録者様のみにご紹介可能な「非公開求人」が常時1,000件以上ございます。

3.ファッション・人材業界出身のキャリアアドバイザー
登録者お一人お一人に、業界専門のキャリアアドバイザーが担当し、転職活動全般をサポートいたします。

4.転職専門のパーソルキャリア
転職サイト「doda」アルバイト情報サイト「an」等で知られるパーソルキャリアが運営しています。

アパレル業界専門の転職エージェントは、ファッション業界で言えば、「あなた個人のスタイリスト」のようなものと言えるでしょう。
ぜひ利用してみてはいかがでしょうか?

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