ゲーム業界の転職活動。未経験の入社も不可能ではないが、ゲーム会社を辞めたい人も。

ゲームが好きな人なら一度は憧れたであろうゲーム業界でのお仕事。
ゲーム業界は深夜残業が当たり前」「趣味を仕事にするのは良くない」とはよく言われるけれど、実際はどうなのか?ゲーム会社への転職を検討中の方に知っておいていただきたい現場の実情をまとめました。

 

1.未経験でも転職の可能性があるゲーム業界の職種

未経験から憧れのゲームの仕事に転職でき・・・ます!!

まず結論から言いますと未経験でもゲーム業界への転職は可能です!
以下はリクナビNEXTの「ゲーム・マルチメディア」公開求人の内、「未経験者歓迎」のものです。

2019年10月現在32件と、まずまず求人がありますね。
ただし、ゲーム・マルチメディア業界の求人総数は192件ですから基本的には経験者が求められていることがわかります

本当の未経験者でも応募ができる職種は3種類。

例えばメーカー営業職やWebディレクターのように、「まったくの畑違い」からゲーム業界を目指す場合は以下の3つの職種がターゲットとなります。

・プランナー

ゲームのアイデアや設計図を考えて、ゲームを考案する仕事です・・・といえばかっこいいのですが、実際の仕事は「会議・会議・会議・書類(上司へのプレゼン資料・仕様書)、社内調整」といったところ。売上に対して厳しい責任を負うことになりますので、上層部に対する利益シミュレーションやスマホアプリではリリース後のアクティブユーザー管理なども重要な職務です。守備範囲が広いので現場では複数のプランナーが役割を分担しています。プランナーとして経験を積むと、プロデューサーに昇格してプロジェクト全体の統括やメディア対応を任されるようになります。(スクウェアエニックスでは企画が通ればプロデューサーを名乗れるそうです

・ディレクター

開発現場をまとめるリーダー」と称されることが多いですが、現実はそうではありません。もしディレクターに未経験で入社した場合、納期遅れや仕様の変更・バグなどに対応すべく(自分ではプログラムを書けないので)あの手この手で社内PGや外注エンジニアに頼み込む組織のパイプ役として奔走することになるでしょう。

・営業

コンシュマーゲームでは特に重要なポジション。家電量販店やバイヤーに対して商談会等で開発された商品の営業・提案・プロモーションを行う仕事です。実績をあげることで自社IPを使ったコラボレーションの仲介や交渉を任されるケースもあるでしょう。

「ゲーム業界で働きたい!!」という方はとても多く人気があるため、これらの求人はあまり表に出てきません。実際リクナビNEXT上の求人32件の内、該当するものはわずか5件です。
本気で転職を考えるのであれば2大人材紹介会社であるリクルートエージェントとマイナビエージェント登録して、非公開求人を紹介してもらいましょう。

異業種でもPGや3Dデザインの経験があると一気に仕事の幅が広がる。

上記の3職種以外にも極稀にゲームプログラマ(PG)もしくは2D/3Dデザイナーとしての募集があります。中には数ヶ月に渡る研修制度を設けて、フリーターやまったくの異業種からの飛び込みを歓迎するという夢のような案件も。

ただしこれらの求人企業も本心では「本当の未経験者」を採用したいわけではなく、「ゲーム業界以外でプロラムもしくはデザイン経験がある方」を求めています。

仮に内定をもらえたとしても未経験の場合は相応の素養と努力(具体的には日付が変わるレベルの残業や帰宅後の自己学習を厭わない忍耐力)が問われますので覚悟をもって。

逆にゲーム開発以外の業界出身であってもPG(特にJava、C++、C#)もしくはデザイナー(特に3DCG)での経験をお持ちで、ポートフォリオがある方は入社時からそれなりの待遇が期待できます。

2.ゲーム業界のやりがい

ゲーム業界での仕事のやりがいとはいわずもがな、大好きなゲームを「作る側・提供する側」にいられる喜び、この一点にほかなりません。

プランナーであれば自分の企画が、エンジニアであれば自身のプログラムが、デザイナーであれば描いたキャラや背景が。自分が携わった仕事が形になってひとつのゲームを作り上げ、場合によっては世界中の人の手に渡っていく感覚は他の職種ではなかなか味わえないものではないでしょうか。

3.現代のゲーム業界の辛いところ。「おもしろさより、売上」

あこがれ転じて、退職理由に

ところがゲーム業界ではこの「やりがい」と実態とのギャップが問題になることも多いです。

今のゲーム業界は黎明期のそれとは異なり、「売上至上主義」の世界です。経営層から求められているのは「面白いゲーム」ではなく「売れるゲーム」。

スマホゲーム界隈ではこの傾向が特に顕著で、ガチャなどの課金システムに関するテーマは避けて通れません。最近ではコンシュマーゲームメーカーとスマホゲームメーカーの垣根はどんどんなくなってきています(カプコン、セガ、コナミなども軒並みスマホゲームに参入中です)から、FC・SFCなどのコンシュマーゲームに慣れ親しんできた方にとっては売上に対するプレッシャーに嫌気が指してしまうかもしれません。

企画からリリースまでの役割分担がはっきりしていて、「チームでものづくりをする感覚」といえば聞こえはいいですが見方を変えれば役割分担がはっきりしすぎていて組織の歯車のように感じてしまう人もいるでしょう。このような状況では作品への愛着薄れてしまいます。

超ハードワーク

深夜残業・休日出勤が当たり前でとにかく忙しい、というのは嘘ではありません。
おもしろさより売上が優先される中で無茶なアップデートの要件は日常茶飯事で、経営層はプロデューサーに、プロデューサーはディレクターに、ディレクターはPGに、内心では厳しい納期だと知りながら開発要求を押し付けます。

特にバンダイナムコのようにIPに強みを持つ企業ではメディアミックスなどの契約の関係上発売の遅延が許されず、納期がタイトです。
反対に任天堂のように「完成度に絶対に妥協しないから、何年も開発がループして終わらない」プロジェクトを抱えるメーカーも人によっては苦痛に感じられるでしょう。

ストレスがつもりつもって、ついにはゲーム業界からの転職を決意する方も少なくはありません。

4.それでも、ゲームが好きですか?

ゲーム業界への転職で重要なのは、こうした実態を知って(もしくは経験していて)、なおかつそれでもゲームが好きか、ということです。

異業種未経験からの転職でも、ゲーム開発経験者としての転職でも、求人票の「求めている人材」欄では必ず「ゲームが好き、ものづくりが好き」という素養が問われています。

どんなに過酷な環境でも、自ら他社のゲームを手にとって「こういうゲームが面白いのか」「こういう要素にプレイヤーは熱狂するのか」「この技術はすごい!」「こうすればもっと売れる」と好奇心を持ち続けることができる人が成功する世界なのです。

業界のみならず自らが作り上げるゲームをとことん信じ、そしてそれを売るためなら未知の分野(例えばプロモーション設計やユーザーの分析)にも触手を伸ばす気骨のある人格が求められます。

5.ゲーム業界で転職したい方の転職活動

ここからは「それでもゲーム業界で働きたい!!」と思える方に向けて、転職活動のポイントをご案内します。

職務経歴書や面接でアピールするべきなのは「ゲーム業界で役立つ経験」です。関係する職歴部分は特に手厚くPRしましょう。

職務経歴書の書き方

・ゲーム業界未経験Webディレクターからプランナーへ転職希望の場合

20xx年~20yy年:株式会社◯◯にてWebディレクターとして勤務
・ECサイトやポータルサイトなどの大規模開発業務を中心に担当
・PHPやフロントエンド開発チームのディレションがメイン業務
・◯年からの2年間はコンペ段階から企画書の作成やROIの試算を行った

「ゲームプランナー」に必要な「ディレクション能力」と「企画力」を実績からそれとなく匂わせている(以下の自己PR分も参照)

面接での自己PR

・ゲーム業界未経験Webディレクターからプランナーへ転職希望の場合

これまで◯年間、株式会社◯◯のWebディレクターとしてECサイトやポータルサイトなど大規模サイトの受託開発に携わって参りました。開発チームのディレションがメイン業務でしたが、◯年からの2年間はコンペ段階から企画書の作成やROIの試算もこなしており、数字で企画を通す力には自信があります。また、Web業界もハードな環境ですので残業耐性もかなりあるつもりです。
もともとゲームが好きで、特に御社の作品はレベルXXまでやりこんでおりました。そんななか今回開発部門の管理もできるプランナー職を募集していらっしゃると聴き、自分の経験を活かしながらゲームにかける想いを形にできるお仕事と感じ、応募させていただきました。

・ゲーム業界未経験のエンジニアからプランナーへ転職希望の場合

これまで3年間、△△株式会社でiOSとAndroidアプリのサービス開発に携わっていました。△△株式会社の主要なソフトウェアである▲▲の開発は私の所属していたプロジェクトチームが担当をしていました。UnityのEditor拡張やAndroidアプリのネイティブ開発など、勉強になる経験をたくさんさせていただきました。

今回の転職ではゲーム開発企業を回っています。元々学生のころから趣味でゲーム開発はしていたのですが、これを本業にしたいという思いが強くなっていきました。その中でも御社はUnityを使ったリッチなスマホゲームのリリースを計画されているということで、前職での経験を活かせると考え、応募させていただきました。

御社のゲームのファンで~」は多用しないように

ゲーム会社の求人では「作品のファン」「プレイしたことがある」ことは必須条件ですが、それだけで採用に足る条件ではありません。
ですから面接の場で「とにかく御社のファンで~」を連呼して終わらないように注意してください。採用側が求めているのは「売上のためにハードに働ける人材」であって、単なるファンではありません。
裏を返せばそういったタイプの人が次々と辞めていくのを現場も目にしているのです

経験者と未経験者では使うべき転職会社も違う

最後に補足ですが、まったくの未経験者とデザイン・PG経験者でおすすめの転職エージェントが異なります。

先にお伝えした通りまったくの未経験者の方はリクナビNEXTだけでなくリクルートエージェントとマイナビエージェントの両方に登録して、非公開求人を確認するべきです。

異業種だとしてもデザイン・PGを経験している方はゲーム開発系の案件を多数もっているメイテックネクストを利用するのがおすすめです。ゲーム開発の現場を理解したエージェントが現状の不満解消やキャリアパスまで含めたアドバイスをくれることでしょう。

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