IT営業で年収アップ。業界未経験で転職するコツは?基本事項まとめ

日進月歩で技術が進歩し、業界内の人材の新陳代謝は極めて激しいIT業界。IT業界といえばエンジニアのイメージが強いが、IT営業は、自社サービスへの理解のみならず、総合的な知識と提案力が求められる。実力主義の世界である一方、学ぶ姿勢を忘れるとトレンドから大きく取り残されるとの情報も…。

とはいえこれからIT業界を目指す方にとって大事なのは、まずは業界の構造や、ITならではのおおよその傾向を掴むことではないだろうか?本稿では、IT営業についておおよその傾向をお伝えする。

 

IT営業とは、常に最新情報を追い求めるIT業界の総合商社

IT営業とは、IT業界において、自社サービスや自社取扱い製品、エンジニアを売り込む仕事で、クライアントの問題点や課題をヒアリングし、解決策を提示する「ソリューション」型の営業が多い。

IT企業が取り扱う商品はWebサービス、ソフトウェア、システム・アプリケーション開発、クラウドサーバーの提供など多岐にわたるが、以下の主に4つに分類することができる。

分類 内容
インターネット・
Web系
Webサイトの制作やコンテンツ作成を行う。
また検索連動型広告やDSPなど、
集客・マーケティング寄りの事業を生業としている企業も多い。
(関わる職種:Webディレクター、Webデザイナー)
ソフトウェア系 コンピューター上のプログラムを取り扱う。
保守、メンテナンスもセットで売り込むことも。
(関わる職種:プログラマー、システムエンジニア)
情報処理系 クライアントに対してシステムの提案・開発を行う。
通称「SIer」。
(関わる職種:ITコンサルタント、セールスエンジニア)
ハードウェア系 コンピューターや周辺機器の開発や製造を行う。
(関わる職種:組み立てシステムエンジニア)

ポイントは、有形商材ではなく、無形商材を扱う点だ。(ハードウェア系では有形の要素が強いが、モノだけ売って終わりのパターンよりも、設定、運用、保守などのワンストップのサービスを提供しているところが多い。)それぞれに求められるスキル・人材は大きく異なる。IT営業が未経験の方は、転職先がIT業界においてどのような仕事を担っているのかを理解しなければならない。

そんなIT業界の平均年収はどうなっているのだろうか?

IT営業の年収

年収に関しては総じて平均より高いが、取り扱うサービスが幅広いため、年収の幅も広い。詳細は以下の通り。

IT営業/通信関連
全体平均:492万円
男性:520万円
女性:412万円
20代:400万円
30代:548万円
40代:713万円
50代~:848万円

IT営業/インターネット・広告・メディア
全体平均:424万円
男性:447万円
女性:383万円
20代:369万円
30代:488万円
40代:566万円
50代~:660万円

(引用元:doda 平均年収ランキング 最新版(166職種の平均年収/生涯賃金)

IT業界の特徴として、他の業界と比べて「男女格差が比較的少ないこと」「転職回数が多いこと」が挙げられる。要因として、会社を立ち上げるためのコストが他の業界に比べて安いので起業がしやすい一方で、技術や情報の進化・変化のスピードが極めて早く淘汰が激しいことなどが考えられる。業界内で働いている人もよりよい待遇や斬新な新サービスに携わることを求めて現職を離れることにそれほど抵抗がない。

そのためIT営業職に関しても、過去の経歴に意味はないとは言わないが、営業としての普遍的な能力に加えて、常に知識をアップデートすることが求められる。また、クライアントから受けた相談内容次第では自社のサービス以外のものも取り入れて提案する場合もある。どの分類のIT営業に就いても、Web業界に関するありとあらゆる最新情報を横断して取り入れる総合力が必要だ。それを踏まえた上で、IT営業職の魅力などを紹介していく。

IT営業はハードルが高いからこそやりがいに満ちている

IT営業のやりがい

ここまでお伝えしてきたように、IT営業の仕事は、ただ商品を売るだけの仕事ではない。知識やトレンドを総動員し、クライアントにとって魅力的な課題解決案を提示しなければならない。その分やりがい(と、他業界よりも高い平均年収)に満ちている。SEやプログラマー、デザイナーといった専門職から営業へ移る人が多いのも、単に人材の流れが流動的だからという理由だけでなく、その経験がIT営業にとって大きな武器になるからだ。

また、どのIT営業種でもデータ解析ツールを有効活用することから、自身の仕事の結果が目に見えやすい。クライアントと成果を共有しやすく、それがうまくいけば大きな自信にもつながるだろう。

IT営業の難しさ

上記で上げたやりがいと魅力は裏を返せばIT営業のしんどい部分でもある。クライアントに納得のいく課題解決案や価値を提示するためには、単にプロダクトアウトの提案をするだけでは駄目で、Web業界で使われている関連技術を隅々まで理解しなければならない。そして、それらは日進月歩の速度で変化しているため、仕事の外でもTwitterや業界著名人のブログなどに常にアンテナを立てておく必要がある。24時間休みなく動き続けることに近く、こういった素養を求められることが人によってはストレスにもつながるだろう。一方でこの手の情報に精通していることがうまく面接で伝えられると「業界をわかっている」と思ってもらいやすい。アピールの際は単に「SNSをみて情報収集しています」というのではなく、できるだけ具体的に語るようにしよう。

例)「○○さんや○○社のアカウントをフォローして仕事の参考にしています」「最近〇〇氏のブログでこんなニュースが紹介されていて・・・」

また、仕事の成果が見えやすいのはクライアントにとっても同じこと。深い数字まで追えることで、逆にこちらがまったく想定していなかった無理難題を要求されることもあり、その対応に悩まされることもあるだろう。例えばWebアプリのシステム開発だけを請け負っているはずなのにコンペで完成後の成果見込みのシミュレーションまで要求される、などというのはよくある「クライアントからのむちゃぶり」のパターンだ。転職活動ではこうしたシチュエーションをどのように乗り越えてきたかを語れると高評価を得やすい

IT営業に必要な資格・スキル

IT営業になるために必須の資格などはない。ただ、これまで何度も説明している通り、IT営業はどの分類の起業に就いても、ITの総合商社として振る舞わなければならない。あらゆる知識を正確に組み合わせて問題解決を図るロジカルな考え方が必要だ。また、客にとって馴染みの薄いIT技術のメリットや数字データの内容をわかりやすく説明する技術も求められる。

IT営業に向いている人

営業に必要な一般的なコミュニケーション、マネジメント力もさることながら、他業種に比べて現場(納品スタッフ)との距離が近いIT営業は、クライアントと現場の板ばさみになりながら進捗管理に携わることも多い。特に後者の問題は開発系・マーケティング系いずれの領域でも深刻で、どの会社にも営業パーソンと納品スタッフの間に大なり小なり軋轢(あつれき)が存在すると考えてよい。職務経歴書や面接では、納品サイドをいかに上手に動かしてクライアントの課題を解決した経験を語るのも非常に有効だ。

では、IT営業の転職における注意点とはどのようなものなのだろうか。

IT営業への転職における注意点

IT営業の転職方針

営業職の例に漏れず課長・部長・マネージャー職はポストの少ない狭き道。他業種と大きく違うのは、すでに述べたとおり、業界全体の流動性が高く、起業する方も多いため、別の会社でポストを探すことも視野に入れられることだろう。

20代

学びの範囲が他業界の営業よりも多い分、年功序列の傾向が薄く早い段階から高待遇や責任ある仕事を任されることが期待できるIT営業職。1年目から大規模案件を受注する若手営業マンがいれば、20代のうちに管理職に就任、ないしは、社内ベンチャーの立ち上げに関わることもあるだろう。逆にただ客先に出向いて上司に言われたことだけをする日々を過ごしていたら競争に負けてします。他業界の同業種よりも求められる成長スピードが早いことを意識しつつ、もしも今の職場で成長が望めないのであれば自分から動く決断力を持とう。

30代、40代

30代の転職はどの業界もこれまでの実績を、数字を用いてアピールすることになる。しかし、技術の移り変わりのIT業界は過去の経歴よりも今、何ができるかを見られがちだ。こまでちゃんと実績を残せていれば、ITの総合商社たる営業職が対応できる範囲は広いので、自信を持って臨もう。
また会社選びにあたっても、下り坂の業種と今後成長が望める業種を見極め、後者に乗り遅れないようにしよう。年齢的にもここで躓くと後がなくなる可能性もあるので注意したい。

IT営業の志望動機例

同業種の転職

株式会社○○の Webマーケティング部にて、大手出版社を対象としたWebサイト制作とその運用を提案に携わっておりました。ある案件でRFPに半年後、1年後の成果見込みとその根拠を明示するよう指示があり、在職中の会社はそういった対応をしていなかったのですが、納品スタッフやパートナー会社の力を借りながら説得力のあるシミュレーションを作成しました。競合の制作会社ではそういった対応が難しかったようで、結果として受注後も長くおつきあいをいただいています。以降はこの提案スタイルが会社のテンプレとなり、営業チーム全体で受注率が20%アップしました。御社は制作と広告をワンストップで提供できる点が強みかと存じますので、前職での経験が活用できると思い、応募を決めました。

異業種からの転職

株式会社〇〇のソフトウェア開発部にて、家電量販店などを対象にしたクライアント情報管理システムの提案営業を行ってきました。元エンジニアの視点から既存システムの欠点や比較を説明できることがお客様に好評でした。結果として売上高は年間〇億円、予算達成率180%を達成しました。CRMの営業は楽しかったのですが、結局のところ一定のクライアント情報を集めないと機能しないため小規模なクライアントでは有効に活用していただけないことに課題感を感じています。
そのため今後は集客・マーケティングから提案ができる環境にチャレンジしたいと考えており、その中でも新しい広告ツールの開発に力をいれている御社なら元エンジニアとしての経験が活かせると考え、応募いたしました。

IT営業の自己PR例

私はSIerの営業職として新卒入社以来5年間勤務して参りました。。SIerも最近はシステム以外の総合力が問われる時代で、特にクライアントの業界情報の理解力によって受注確度まったく異なったものになると感じております。そのため、ここ数年は就労後の社外セミナーにできるだけ参加するようにしておりまして、そこで知り合った業界関係者を集めたWebサロンを開設しています。月に1度、メンバーが集まり都内で会合を行うなど、日々研鑽に励んでいます。御社の実績を拝見いたしましたところ業種・業界を問わずさまざまなクライアントの開発に携わっていらっしゃるようですので、幅広く業界事情に通じている私の経験と人脈を活用していけるものと考えております。

まとめ

自社サービスのみならず、ありとあらゆる知識を総動員してクライアントに成功への道へと導くWeb営業の仕事はやりがいと魅力に満ちている。しかしIT業界の特性上、時代の流れに取り残されるリスクは大きい
「情報収集」を常に意識して、過去ではなく現在を、現在ではなく未来を意識した働き方をすることで、より良いキャリアアップにつながるだろう。

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