未経験からWebデザイナーになるには。スクールと独学、どっちがいいの?


ライター:奥野 佑樹
【PR】記事内に商品・サービスのプロモーションを含みます。

未経験からWebデザイナーになるには

絵を書くのが好きでデザインの仕事に憧れがある!でもどうやってなればいいのかわからない……

Twitterで現役デザイナー仕事報告を見たけど、かっこいい!どうやってWebデザイナーなっているか謎すぎ。

実は学歴や職歴に関係なく、誰でも未経験からWebデザイナーになることはできるんです。

Webデザイナーの仕事内容とは?

Webデザイナーとは、Webディレクターやクライアントからの依頼に基づいて、Webサイトのデザインや構成を設計する仕事です。

Webデザイナーの仕事内容

Webサイトのデザイン設計、制作

指示書や仕様書を基にデザイン案を設計、制作します。ラフの段階ではデザインに入る前にワイヤーフレームといって、レイアウト(骨組み。要素の配置)を決めるのが一般的です。
最近はまずスマホありき(モバイルファースト)で考えるようになっています。

ソフトウェアとして以前はAdobe Photoshop,Adobe Illustratorでのデザインが主流でしたが、
UX/UIを意識した効率的なデザインができるSketchとAdobe XDのシェアも増えています。

主なソフトウェア:Adobe XD,Sketch,Adobe Photoshop,Adobe Illustrator

Web向けの画像、グラフ、バナー、挿入図の制作

Webサイトにて使われる画像、グラフ、バナーなどの制作を行います。

Adobe Photoshop,Adobe Illustratorの操作は必須スキルです。

主流のソフトウェア:Adobe Photoshop,Adobe Illustrator

Web向けのイラストの製作

Webサイト向けにオリジナルのイラストを制作します。

別途専門のイラストレーターに発注することが多いのですが、簡単なイラストが書けるとどこでも重宝されます。

※イラスト作成は未経験段階では必須スキルではありません※

主流のソフトウェア:Adobe Photoshop,Adobe Illustrator

Webサイトの構築(コーディング・マークアップ)

HTML,CSS,JQueryなどのプログラム言語を使って、Webサイトを構築します。

WordPressに代表されるCMS(Contents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)にてコンテンツを更新するサイトも多くなっています。

主流のソフトウェア:テキストエディタ、WordPress

Webデザイナーになるのに学歴は関係ある?

Webデザイナーの世界では、大卒はもちろん、専門卒、高卒の多くのデザイナーが第一線で活躍しています。

高卒どころか中卒のWebデザイナーもいますが、在宅フリーランスでバリバリと活躍しています。

デザインを専門に学んでいなくても、未経験からWebデザイナーになることは可能です。

学歴は関係ない

Webデザイナーの働き方

Webデザイナーとしての働き方は様々ですが、主に「Web制作会社のWebデザイナー」「事業会社のWebデザイナー(インハウスデザイナー)」「フリーランスのWebデザイナー」として働く方が多いです。

Web制作会社のWebデザイナー

Web制作会社では、クライアントからの依頼で、Webサイトの制作を行うことになります。

様々な業界のクライアントからの依頼を受けるため、1つのサイトをじっくりと運用することは難しいですが、数多くの案件を担当するため、デザイナーとして幅広い経験と知識を身に付けることができます。

事業会社のWebデザイナー(インハウスデザイナー)

ECサイトや自社メディアを持つ事業会社では、インハウスデザイナーという形でWebデザイナーが雇われ制作や運用を担当しています。

自社サイトの制作・運用の場合、長期的に一つのサイトを担当することができます。

事業会社において自社のECサイトやメディアサイトは、マーケティング戦略の一環として運営されます。

そのため、インハウスデザイナーは、そうしたマーケティングの知識もある程度求められます。また、サイト全体の運用を担当するためディレクション業務も行います。

このように、Web制作に関わるデザイン以外の知識も身に付けることができることが、インハウスデザイナーのメリットといえます。

一方で、サイト全体のデザインをする機会はWeb制作会社で働くよりも少なくなってしまうため、この点はデメリットでもあります。

フリーランスのWebデザイナー

Webデザイナーとしての技術と実績を積み上げるとフリーランスとして働くこともできます。

ネットニュースやSNSで話題にあがるような、有名デザイナーになれば年収が1000万円を超える場合もありますし、働き方を自身の裁量で決めやすいのもメリットといえます。

ただし、自力で仕事を獲得しなければならないため、「海外向けのECサイトに強い」などの得意分野がなければ、継続的に安定した収入を得るのは容易ではありません。

Webデザイナーの今後の需要は?「やめとけ」と言われる理由は?

Webデザイナーの今後の需要

Webデザイナーという仕事自体は今後も需要が続くといわれています。

その根拠は、インターネット広告の市場規模が拡大を続けていることにあります。

インターネット広告費の推移
(引用元:2019年 日本の広告費 | 電通 | 2020年03月11日

電通の調査によると、インターネット広告の費用は、5年連続で成長率10%以上をキープしており、2019年にはついにテレビメディア広告費上回っています。

インターネット広告市場の拡大傾向は今後も続くと予想されているため、それに伴ってWebデザイナーの需要も増加していくといわれています。

なぜ「やめとけ」と言われるのか

WebやSNSでWebデザイナーの仕事について調べていると、「Webデザイナーはやめとけ」という意見を目にする機会もあると思います。

こうした否定的な意見は以下の2つを理由にされていることが多いです。

  • 1. 残業および長時間労働
  • 2. 年収が低い
  • 3. 技術や知識をアップデートし続けなければならない

それぞれ詳しく確認してみましょう。

1. 残業および長時間労働

否定的な理由として最もあげられるのが、Webデザイナーの長い残業時間についてです。

Webデザイナーが増えてきたことで、Webデザインの仕事を請け負う制作会社間での競争が激化し、受注金額で差別化を図るようになったため、案件当たりの単価が低くなってきてます。

こうした状況で安定した収入を得るためには、多くの案件を受け持つ必要があり、結果として労働時間が長くなっていると考えられます。

ただ、インハウスデザイナとして事業会社で働く場合は、そもそも案件を受注するという働き方ではありませんのでこうした話は当てはまりませんし、制作会社のすべてが受注金額で差別化を図っているわけではありません。

海外サイトの制作に強い、SEOに強いといった強みと抱き合わせにして、Webデザインの案件を高単価で受注している制作会社もあります。

実際に、dodaの調査によると、Webデザイナーを含む「デザイナー/クリエイター(出版/広告/Web/映像関連)」の残業時間は21.4時間/月となっており、日本全体の平均残業時間である24.02時間/月よりも少ない水準となっています。

(参考:OpenWork 働きがい研究所「日本の残業時間」定点観測データ2021年1-3月集計

Webデザイナーのみの残業時間に関する調査ではありませんが、Webデザイナーの実情とかけ離れているということはないでしょう。

Webデザイナー残業時間が長いという話は、所属する制作会社によっては事実ですが、すべてのWebデザイナーに当てはまるわけではないようです。

2. 年収が低い

前項でもお伝えした通り、Web制作会社においてWebデザインの案件当たりの単価が低くなってきています。

そのため、年収もあがりずらくなっているのは事実です。

実際に、2021年のWebデザイナーの平均年収は356万円と全職種の403万円を大きく下回っています。

また、Webデザイナーとして年収を上げることが難しいことも否定的な意見が上がる理由でしょう。

年収帯ごとの分布をみると約70%が400万円以下、500万円を超えるのは全体の約10%でしかありません。

Webデザイナーの年収分布

(引用元:Webデザイナーの平均年収はいくら?給料アップを目指す方法や転職事例も解説 | doda | 2022年08月02日

ただしこれには、Webデザイナーとして経験を積んだ方の多くがWebディレクターにキャリアアップするため、Webデザイナーとして長期で働いている方が少ないという事情もあるでしょう。

Webディレクターの平均年収は450万円と全職種の平均を大きく超えていますので、キャリアアップとともに年収アップも可能です。

Webディレクターを目指す場合は、マーケティングなどWeb制作に関わるデザイン以外の知識も要求されるので、それらを身に付けやすいインハウスデザイナーとして経験を積むのが良いでしょう。

3. 技術や知識をアップデートし続けなければならない

Webデザイナーは、一度勉強して資格を取ってしまえば安泰というではありません。

新しい技術が生み出される速度が速いWeb業界で一流のプレイヤーであり続けるには、常に知識やスキルをアップデートし続けなければなりません。

またWeb業界のなかでも、Webデザイナーは技術の変化だけでなく、デザインに関するトレンドも追いかけなければなりません。

そのために学習というコストをかけ続けるのが大変なので、「Webデザイナーはやめとけ」といわれるのでしょう。

ただ、デザイナーとして活躍する方々は、技術を取り入れるのもトレンドを追いかけるのも学習とは思っていないことが多いです。

新しい技術を見つければ自分のデザインに取り入れたいからすぐに調べてしまうし、日ごろからあらゆるもののデザインを注視しているので、トレンドの変化もいち早く気づけるのです。

Webデザイナーについて弊社のデザイナーに質問したところ、

「買い物に行けば商品のラベルのデザインを観察する。電車内の広告やWebサイトを見れば配置や配色を分析する。スキルをすぐに身に付ける人は常にこういうことを当たり前と思ってやっている。こうした時間を苦にする人や"作業をしている時間をお金に換算する"という考えの人はデザイナーには向かないかもしれない」

との答えが返ってきました。

" 技術や知識をアップデートし続けるのが大変だから「Webデザイナーはやめとけ」という人"のように、仕事のために時間を使って勉強しなければならないと考えてしまう人は、そもそもWebデザイナーは向いていないのでしょう。

デザインが好きでWebデザイナーを目指したいという方は、こうした声を気にする必要はありません。

未経験からWebデザイナーになるために。重要な4つのポイント

転職サイトを見れば「未経験者の応募OK」としているWebデザイナーの求人はあります。

しかし未経験OKといいつつ「いざ応募してみると内定どころか書類選考すら通過できない」いのが実情です。

Webデザイナーになりたければ、これからお話する4つのポイントをよーく覚えておいてください。その昔、ことごとく1次面接で落とされた私の体験談がベースになっています。

1.需要があるスキルに絞って学習する

Webデザイナーの業務範囲やスキルは幅広いので、あれもこれもと手をつけると学習するのが大変です。
限られた時間の中で内定を得ることを目指すなら「現場からニーズがあるものに厳選して学習する」ことが重要です。

Webデザイナーになるために最低限必要な知識・スキル

1.Webデザインの基礎知識

いきなりクリエイターになることは誰でも不可能ですし、Webデザインの現場からもそんなことは求められていません。「初心者の内はとにかくルールや原理原則を叩き込む」ということを意識してください。

■ 参考図書
ノンデザイナーズ・デザインブック
・・・Webに限らず、デザインにおける原理・原則が解説された本です。この本をガイドラインとしていればデザイン的に大きな失敗を避けることができます。

2.HTML・CSSの知識、スキル

HTML/CSSを身につけましょう(最新のバージョンはHTML5/CSS3)
コーディングは現場で使うとは限りませんが、「ある程度書ける」レベルになっていないと、最終的にHTMLに落とし込む前提でデザインができませんので業務に支障が出ます。ちなみに、Webの世界ではHTMLを書くことを「コーディング」や「マークアップ」と言います。

「私はイラストをメインに仕事したいの。」という方でも必ずコーディング実務は経験しておいてください。

■ 参考図書
世界一わかりやすい HTML5&CSS3 コーディングとサイト制作の教科書
・・・数あるHTMLの解説本の中でも特に初学者に対して親切で、なおかつWebの事がまんべんなく学べます。必須スキルであるレスポンシブWeb(スマホ対応)前提で書かれているのもポイント。

なお、JavaScript(サイトに動的な動きを付加するためのプログラムのこと)の知識は未経験段階ではまだ求められません。就職後のキャリアアップには必要ですので概念だけは覚えておくようにしてください。

3.デザインソフトの操作スキル

未経験者に最低限求められるのはAdobe Photoshop,Illustratorの操作スキル、知識です。

まずはこの2つのソフトウェアを使って、「広告バナーの作成」と「画像のレタッチ」がこなせるレベルを目指してください。

■ 参考図書
Illustrator しっかり入門 増補改訂 第2版 【CC完全対応】[Mac & Windows 対応]
Photoshop しっかり入門 増補改訂版 【CC完全対応】[Mac & Windows対応]
・・・Adobeソフトがとっつきにくいのは、独特のカタカナ用語と深いメニュー階層がごちゃごちゃしていることです。
この2つの書籍は「とにかく使いこなさないと」という初学者の課題を解決してくれます。

Adobe XDもしくはSketchの操作もできるに越したことはありませんが、時間が足りないと思いますので現段階では不要です。

2.必ずポートフォリオを作る

ポートフォリオとは?…自分の作品集のことです。

ポートフォリオはWebデザイナーの転職に必須です。基礎知識を身に着けながら、自身でもデザインをしてみましょう!

どんなものでも構いません。

知り合いのお店や友人のWebサイト制作などを手伝うなどしてとにかく実績を積んでください。転職活動のためには少なくとも5点以上は欲しいところ。

「そんな知り合いいないよ!」という方は好きなサービスや商品サイトの仮想リニューアルをしてもいいのです。

とにかくサーバーを借りて、デザインを設計して、ファイル作ってアップ(公開)する、という一連の流れを何度も経験することです。

ポートフォリオを作る際は想定したユーザー像や目標、デザインのコンセプトなどをドキュメントに残しておくと説得力のあるポートフォリオになりますよ!

ポートフォリオを簡単にまとめられる便利なサービス「foriio」というものもありますので活用してください。

foriioで公開されている、先輩Webデザイナーのポートフォリオ

Adachi Mizuki - foriio
KUMI TANAKA - foriio

※ これは上級者の例です。未経験の転職でここまでのポートフォリオは不要です。いきなりこのレベルを目指すと挫折します!最初は「とにかく作ってみる」という気持ちが大事です。

3.アートとデザインの違いを心得る

これはスキルや準備というより、心構えの話です。

よくWebデザイナーは芸術的な仕事と勘違いされますが、まったくそんなことはありません。
体感的に案件の9割は「クリエイティビティで魅せる!」というものではなく「使いやすいサイトを提供する」ことが求められる仕事です。

なぜならWebサイトは絵画や芸術作品と違い、役割があるからです。例えばECサイトなら売る役割。コーポレートサイトならサービスを訴求してお問い合わせを獲得したり、人材採用をしたりする役割です。
この役割を果たせない独りよがりな提案をするデザイナーに仕事は回ってきません。

Webデザイナーに求められるのはアート(芸術)ではなく、デザイン(使いやすさ)です。

求められているのはアートではなく使いやすさ

大事なのはサイトを訪れたお客様にストレス無くサイトを使いこなして満足していただくことです。
これは本当に大事なことですから、よく覚えておいてください。

4.「Web制作会社のWebデザイナー」の求人に応募しない

最後にとても重要なことをお話しします。

がっかりさせてしまうかもしれませんが、独学やスクールで必死に勉強して、ポートフォリオを用意しても、未経験でWeb制作会社のWebデザイナー求人に合格することまずありえません。仮に求人票に「未経験OK」と書いてあったとしてもです。

制作会社にとってデザイナーはコストであり、「ゼロから育てる」という考えはありません。したがって現場未経験者を採用することはほぼありません。

うっかり未経験で制作会社に入社したとしても作品のレベルや作業スピードの違いに愕然とするのがオチです。
しかも制作会社はどこも激務で育てる文化がありませんので誰もあなたを助けてはくれません。

また、前述した通り給与や残業時間の問題が発生しやすいのも制作会社です。

では未経験からのWebデザイナーとして就職を目指す場合はどうしたらいいのか?

それは、ECサイトや自社メディアを持つ事業会社のWeb担当者のアシスタントとして応募することです。(「インハウスWeb担当者」といいます)

仕事内容はバナー作成やコーディング修正、広告LP(ランディングページ)作成などの雑用です。

これならぎりぎり未経験でも採用してもらえる可能性があります。ここに滑り込むことを目標にするのです。

あなたが応募すべきでは無い求人

※ ぱっと見では未経験者でも受け入れてくれそうな雰囲気があるが、実際には難しい。

求人票1

あなたが応募すべき求人

※ 自社サイトが対象の業務。
※ Webデザインは仕事の一部。管理・運営がメイン。

求人票2

求人票3

雑用というと聞こえは悪いですが、これらの仕事には実践的なWebデザインの全てが詰まっています。この環境ならWebデザインの仕事の全体像も見えてきます。

商品の管理や更新など、誰でもすぐに役に立てる業務があるので初心者もスムーズにスタートを切りやすく、スキル不足で社内で浮いてしまうようなことも少ないです。

クライアントワークではありませんから制作会社に比べると時間の使い方もそこまでハードではありません。

インハウスのアシスタントとしてある程度経験を詰めば今度こそ制作会社に転向することもできます。インハウス担当者の仕事が思いの外あなたに合っていて、そのままこの会社で出世を目指そう、と考えるようになる可能性も高いと思います。

このように求人をに応募する際に、適切なものを選ぶことで転職成功率がグッと上がります。

転職エージェントでは、転職を数多くサポートしてきた経験をもとに、自身の希望と現状のスキルに応じて適切な求人を紹介してくれます。面接などの対策もしてくれますので、転職の際には活用は必須と言えます。

Webデザイナーを目指す方に、とくにおすすめの転職エージェントは、IT業界の転職に特化したマイナビIT AGENTも展開しているマイナビエージェントです。

転職エージェントによって得意な業界や職種、企業規模などが異なりますので、まずは自分の希望に合う転職エージェントを見つけましょう。

スキルはどうやって学ぶのか。独学か?スクールか?

てっとり早いのはスクール

結論からいえばスクールに入ってしまうのが一番てっとり早いです。
私も経験があるのですがWebデザイナーになるためには学ばなければたくさんあるため、変にケチって独学しようとすると回り道ばかりになってかえって時間がかかります。

Web業界での勤務経験が無い方ですとなおさらです。

有名なところではデジタルハリウッドSTUDIO(Webデザイナー専攻コース:450,000円/6ヶ月)やTechAcademy(Webデザインコース:139,000円/1ヶ月プラン)などは実績もありますし間違いの無い選択です。

通学しながらゆっくり総合的に学習したければデジタルハリウッド、コストを抑えて自宅で学びたいならTechAcademyを選択するのが良いと思います。
特にTechAcademyはHTML・CSS学習の無料体験を実施しているので検討しやすいです。

スクールに入ってしまえば授業の中で自然とポートフォリオを作ることになりますから卒業に前後してそのまま転職活動を開始できます。

現職を辞めてから転職期間がある場合は、職業訓練校に通うのも一つの選択肢です。

未経験からWebデザイナーに転職した方の転職体験記では、職業訓練校で3か月間学習した後、外資系の企業にインハウスデザイナーとして採用されたそうです。

(参考:未経験で小売の販売員からWebデザイナーに転職した話 | Webワーカーライフ

スクール卒業後の志望動機例

現職では新卒から食品輸出入商社の営業事務として勤務しております。

3年間で計50社のクライアントへの営業活動をサポートしてきました。
学生時代からクリエイティブの世界に興味があり、特にプレゼン用の資料制作を評価されることが多く、やはりモノづくりの世界で働きたいという想いが募り●●スクールにてデザイン、コーディングを学びました。

御社は食品関係に特化したECサイト事業者ですから、現職で得た業界知識を活かしながらWeb制作のスキルで貢献できると考え、志望致しました。

独学を選択していいのはWeb業界経験者だけ

独学を選んでもなんとかなる可能性があるのはある程度Web業界で働いた経験がある方です。(それでも基本的にはスクール推奨です。それぐらい独学でのモチベーション維持や学習環境の整備は大変です)

ここで申し上げたある程度の経験、とは例えばインターネット広告業界で営業として働いていた、コーポレートサイトの管理で外注の制作会社と折衝した経験がある、というぐらい実務レベルでWebの全体像に触れている状態を指します。

この場合、参考図書を活用しながら、ご友人や家族のWebサイト制作から実践経験を積んでみてください。

不慣れなうちは要望をヒアリングしたりラフ案をチェックしてもらったり、サーバーを設定したりするのに時間がかかりますが、その分実践に近い説得力のあるポートフォリオを作成できます。

なにより「誰かのために自分のデザインができた」という自信ややりがいは転職活動の後押しになりますよ。

独学のためのPCスペック、ソフトウェア、書籍

未経験から独学で勉強をするために必要なPCスペックやおすすめのソフトウェア、評判の良い書籍。

PC(MacでもWindowsでも好みの方で構いません)

CPU CPUはあまり重要ではありません。インテルのi5以上であれば十分。デザイン系のソフトもサクサクと動きます。
メモリ むしろこちらが重要。16GB以上は欲しい。

ソフトウェア

デザイン Adobe Photoshop,Adobe Illustrator
コーディング テキストエディタ(Visual Studio Codeなど)
※無料のもので十分

書籍

目的 書籍名
デザインの基礎 ノンデザイナーズ・デザインブック
Photoshopの使い方 Photoshop しっかり入門 増補改訂版 【CC完全対応】[Mac & Windows対応]
Illustratorの使い方 Illustrator しっかり入門 増補改訂 第2版 【CC完全対応】[Mac & Windows 対応]
HTML&CSS(コーディング) 世界一わかりやすい HTML5&CSS3 コーディングとサイト制作の教科書
Wordpress WordPress 仕事の現場でサッと使える! デザイン教科書[WordPress 5.x対応版]

独学でサイトリリースが完了した後の志望動機例

前職ではレディース向けアパレルショップの商品管理担当者として3年間勤務致しました。

売上アップのために競合他社のWebサイトを研究していたのがWebデザインの世界に触れたきっかけです。

商品管理業務にもやりがいはあるのですが、会社の方針で通販はあまり力を入れておらず、たまに発生するWeb制作もすべて外注です。

そこで働きながら独学でWebデザインを学びました。ポートフォリオにもあります通りカフェやテニスコーチをしている友人のサイトを半年間で5サイト担当致しました。不慣れな内は右も左もわからず大変でしたが、最後の作品を作る頃には要件定義をドキュメント化したりWordPressや常時SSL、Googleアナリティクス等を導入したりするところまで一人でできるようになりました。

御社のファッションECサイトは以前から拝見していましたが、現職とターゲットとなるお客様も近いです。業界や商品知識とWebデザインのスキルを活かして活躍できると考え、応募いたしました。

まとめ

今回は未経験者がWebデザイナーになるために必要なことについて、私の経験をふまえて熱く語らせていただきました。

重要ポイントをおさらいします。

  • 需要があるスキルに絞って学習する
  • 必ずポートフォリオを作る
  • アートとデザインの違いを心得る
  • 「Web制作会社のWebデザイナー」の求人に応募しない
  • てっとり早いのはスクール。原則独学は非推奨

です。

この記事が未来のWebデザイナーの皆さんを作るお役に立てましたら幸いです。

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