ライター:奥野 佑樹
【PR】記事内に商品・サービスのプロモーションを含みます。

Web・インターネット業界とは

Web・インターネット業界に所属する企業の業種は幅広く、Webサイトに関するサービスを提供する企業全般を指します。サービスの例として、SaaS製品、SNS、ソーシャルゲーム、eラーニングなどが挙げられます。

自社サービスの提供だけではなく、インターネット上での広告出稿を支援し、クライアント企業の要望を聞き、実行するインターネット広告代理店もこの業界に含まれます。

ご存知の通り、近年、インターネット広告を出稿する企業が増えており、その市場規模は拡大し続けています。

2018年度には、Web・インターネット業界の市場規模が2兆6897億円に上りました。2010年度から2018年度にかけては、2012年度に一度減少してはいますが、その後は増加傾向にあります。

インターネット付随サービス業の企業数・売上高の推移
(参照元:令和2年版 情報通信白書|総務省

Web・インターネット業界はその成長スピードが凄まじいことが大きな特徴です。そのため、学習意欲の高い人材が求められています。

IT業界との違い

Web・インターネット業界と同じ意味で使われやすいのがIT業界です。

ITとはInformation Technologyの頭文字をとったもので、直訳すると「情報技術」になります。

IT業界は「Web業界」「通信業界」「ソフトウェア業界」「ハードウェア業界」「情報処理サービス業界」の5つに大別されます。

その中でもWeb業界は、「Webサイト制作」「Webサービス事業」「Webメディア運営事業」を行う企業を総称してWeb業界と呼んでいます。

つまり、Web業界はIT業界に含まれる分野のひとつに過ぎないのです。

同じWeb業界でも「広告代理店・コンサル企業」と「自社メディア運営」はぜんぜん違う

Web業界に所属する企業は、大きく2種類に分けられます。
「広告代理店・コンサルティング会社」と「自社メディア運営会社」の2つです。

広告代理店・コンサルティング会社

広告代理店・コンサルティング会社は、ECサイトやWebサービスを制作したり、Webプロモーションを支援したりするもので、顧客分析や市場調査、データに基づくプロモーションなどが業務内容となります。

そのため、さまざまな業種、さまざまなサイトを手掛けたい方は、広告代理店やコンサルティング会社を目指すのがおすすめです。

お客様と直接関る職種が多く、プロジェクトが成功したときの喜びやサポートした企業のサービスが世の中に広がっていくインパクトを実感しやすいと思います。さまざまな業種・業界の支援を経験できるため、知識や技術の幅が広がりやすいのも特徴です。

ただし、社内で活躍すればするほど、次から次へと案件を請け負うことになり、一人一人のお客様のために時間を割くことが難しくなったり、次々と施策を打ち出すことを求められたりするため、人一倍忙しくなってしまい疲弊感を感じる方も中にはいらっしゃいます。

自社メディア運営会社

一方、「自社メディア運営会社」とは、ユーザーとの接触やブランディングを目的に、メディアを運営・保有する企業を指します。

自社メディアはオウンドメディア(Owned Media)と言われ、企業のサービスサイトはもちろん、広義ではSNSやブログ、ECサイトなどが含まれます。

オウンドメディア運営の目的は企業によって様々ですが、集客やサイトのブランディングが目的になるため、市場調査からカスタマージャーニー設計、記事作成など、一つのメディアに関わる作業をゼロから行うことが求められます。

じっくりと1つのサイトを育てて、成果を確認したい方には「自社メディア運営会社」がおすすめです。しかし、自社サイト以外との接点がないため、業務やスキルが限定されがちで、マンネリ化を感じる方も少なくありません。
たとえば、自社のサイトがWordPressで構築されていたとしたら、WordPressには詳しくなりますが、それ以外のCMSに関して知識を深めることができません。

広告代理店・コンサル企業における主な職種・業務内容

法人営業

主な職務内容

・メール、電話、DMなどで見込み顧客にアプローチを行う
・顧客と直接商談する
・既存顧客にコンサルティング、アフターケアまで

これらの業務内容を「インサイドセールス」「フィールドセールス」「カスタマーサクセス」の3つに細分化し、営業の役割を分けている企業もあります。

ディレクター

主な職務内容

・企画・提案
・プロジェクト管理
・運用・更新

Webディレクターとは、Web制作・運営におけるプロジェクトの管理・進行を担当する職種です。

Webディレクターには、大きく分けて2つのタイプがあります。開発ディレクターと運用ディレクターです。広告代理店やコンサルティング会社では、主に運用ディレクターのことを指します。

運用ディレクターは、サイトを公開した後の改善や継続的な運用を担当します。一般的に開発ディレクターは、競合調査やサイト設計を行う必要があるため、より広範で専門的な知識が必要とされます。

ライター

主な職務内容

・リサーチ
・ライティング
・効果分析・改善

Webライターは、SNSやWebサイト、メールマガジンなどに掲載する記事の制作を担当します。

媒体の商品・サービスや読者層をリサーチし、記事全体のレイアウトをイメージし、「ターゲットに何を訴求するか」を意識して記事を執筆します。

記事制作後は、その効果を分析し、改善点を洗い出します。文章や画像の修正・変更を繰り返しながら、より効果的な記事づくりを目指します。

クリエイター・エンジニア

WebクリエイターやWebエンジニアは専門性が高いため、転職Doでは個別記事にて解説しています。

詳しくは別記事をご覧ください。




自社メディア運営企業における主な職種・業務内容

マーケター

主な職務内容

・商品やサービスを売るために企業が行う行動全般
・広告宣伝や市場調査

Webマーケターの仕事は多岐にわたります。例えば、WebサイトのPV数を増やしたり、特定のキーワードで検索エンジンの上位に表示させたりするために行う業務全般が、Webマーケターの職務内容になります。

さらに、Webサイトのコンテンツやサイトデザインの企画もWebマーケティング担当者の仕事です。
フロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニア、コーダーと協力し、サイト訪問者が使いやすいメディアを設計します。

業務が多岐にわたるため、SEOやPPC広告、SNS担当など、担当領域が細分化されやすいことも特徴です。

ライター

主な職務内容

・リサーチ
・ライティング
・効果分析・改善

Webライターは、SNSやWebサイト、メールマガジンなどに掲載する記事の制作を担当します。

媒体の商品・サービスや読者層をリサーチし、記事全体のレイアウトをイメージし、「ターゲットに何を訴求するか」を意識して記事を執筆します。広告代理店と違い、ひとつのメディアに注力するため、リサーチ後はひたすらライティングを行うことになります。

記事制作後は、その効果を分析し、改善点を洗い出します。文章や画像の修正・変更を繰り返しながら、より効果的な記事づくりを目指します。

編集者

主な職務内容

・企画立案
・記事発注
・記事の内容のチェック・修正
・公開作業

編集者はWebライターと違い、記事を書くのではなく、メディアや記事の品質を管理することが主な職務内容になります。

企画した記事の構成やスケジュールを確定させ、ライターのスケジュールを聞き、発注する記事を割り振ります。ライターが不在の場合や、自分で取材をしなければならない場合は、編集者が記事を書くこともありますが、基本的にはメディア運営に関わる記事を執筆する以外の業務を担当します。

書くことに特化したライターと違い、編集者はメディア全体の方針を考え、ライターと調整する必要があるため、ライター経験を経て編集者になる人が多いようです。

Web広告代理店・コンサルへの転職で活かせる経験・スキル

営業経験

営業職は、Web業界でも常に人材不足に見舞われている職種のひとつです。

株式会社リクルートが発表した「2022年転職市場の展望」でも、SaaS企業などでの営業職の採用が大幅に復活することが示されています。

営業職は他業界での経験が生かしやすいため、Web業界への転職が最もしやすい職種といえます。

法人営業経験でなく、住宅メーカー等の個人営業経験があれば十分評価の対象になります。
「聞く力」「数字を把握する力」をアピールすることが転職を成功させるポイントになります。

また、営業未経験であっても、Web業界では専門的なスキルを身につけようとする姿勢が求められるため、学習能力や意欲をアピールすることで歓迎される存在になります。

ディレクション経験

未経験では採用されないWebディレクターは、Web業界の中でも特に人材不足に陥りやすい職種です。

そのため、Web関連でなくても、納品物の管理を担当していた経験があれば高く評価される傾向があり、転職市場の中でもアピールしやすいスキルのひとつとなっています。

アピールすべき実務経験として、「複数のプロジェクトの進行管理能力やコミュニケーション能力」「新しい情報やトレンドをキャッチするための情報収集能力や学習意欲」などのエピソードがあると転職にも有利になります。

ライティング

Web広告代理店と自社メディア運営会社のどちらも、ライティングスキルは需要の高いスキルとなっています。

近年では、自社でライターを育成し、コンテンツマーケティングを内製する企業も多くなっています。そのため、ライティングスキルを持つ人材を求める企業も増えています。

ライティング経験がなくても、広報でプレスリリースを発行したり、営業の一環でパンフレットを作成したりと、多少のライティングの経験があれば、アピール材料になります。

ライティングスキルがあることで、Webディレクターへのキャリアアップもしやすくなります。

また、未経験でもクラウドソーシングでライティングの仕事を請け負い、ある程度の数をこなすことでライティングスキルを身につけることは可能です。行く行くはWebディレクターを目指したい方は、副業としてライティングに携わることをおすすめします。

マーケティング・広報経験

マーケティングや広報の経験も、Web業界では貴重なスキルです。

Web広告代理店では「顧客」の心理を理解することが重要なので、ターゲットを明確にし、ターゲットに刺さるマーケティングを行い、その成果を見せることが必要となります。

そのため、Web以外のマーケティング施策を行った経験や、広報としてどれほど認知を集めたかなどの経験は強みとなります。

HTMLの基礎知識

HTMLとCSSは、Web業界におけるどの職種でも、ある程度読めることが求められます。

自身でHTMLを書けるレベルまで求められるわけではなく、概念を理解してHTMLを読むことができれば大丈夫です。
趣味で個人サイトやブログを運営をしていた、といった経験でも十分アピール材料となります。

SNSを頻繁に活用してる方

SNSマーケティングは最近のトレンドです。
広告代理店、メディア企業問わず、SNSの活用にどの企業も課題感を持っています。

Twitter、Instagram、TikTok等を普段から使い込んでいて、ある程度フォロワーがついているとそれだけで評価される傾向にあります。
ただフォロワー数などの実績を記載するだけでなく、「どんな内容をSNSで発信したか」「どのような投稿で注目を集めたか」など、具体的な事例も入れると良いです。

自社メディア運営企業への転職で活かせる経験・スキル

ディレクション経験

ディレクション経験は、社内プロジェクトの取りまとめや納期管理など、多少のディレクション経験でも高く評価される傾向にあります。

Webディレクターは、未経験採用ができない職種のため、Webに関わらないディレクション経験でも貴重とされます。

ただし、Webに関する幅広い知識が必要になるため、入社後の学習意欲などをアピールする必要があります。

ライティング

自社メディアを運営する企業の場合、文章力だけでなく、担当するメディアのテーマに強い興味や実体験が必要になります。

運営するサイトがECサイトであれば、取り扱い商品を購入したことがある、自身で興味をもって調べたことがあるなどの経験が重要になります。

記事作成のために調べるというより、もともと知識や興味があることが望ましい傾向にあります。

マーケティング・広報経験

自社のマーケティングや広報に関することならなんでも歓迎されます。

「社内プロジェクトとして事務所移転のご案内用ダイレクトメールの企画をした」「CRM導入の際、営業の代表としてメンバーに加わった」というレベルでも十分評価対象となります。

Web広告代理店の場合と同様に、「顧客」の心理を理解することが重要なので、ターゲットを明確にし、ターゲットに刺さるマーケティングを行った成果を数値でアピールできるようにまとめましょう。

HTMLの基礎知識

HTMLとCSSは、Web業界におけるどの職種でも、ある程度読めることが求められます。

自身で直接HTMLを打てなくてもOKですが、学生時代にサイト制作を行った経験や、趣味でサイト運営をしていたなどの経験はWeb業界で働くにあたって、既に基礎知識を身につけている状態となるため、他のスキルと違って未経験でも採用しやすい人材となります。

まとめ

Web・インターネット業界は、ものすごいスピードで成長する業界であり、学習意欲が必要な業界です。

特に施策の成否がすぐに数値に反映されるため、他の業界よりも速いスピードでPDCAを回すことが求められます。

その分、他の業界に比べて参入障壁は低く、参入後の努力が報われやすい業界でもあります。あなたの経験や熱意を、Web・インターネット業界で活かしてみませんか?

5秒で完了!転職サイト診断

転職診断ツールへのアクセス方法

このページを共有する