求職活動にかかるさまざまな費用について


ライター:奥野 佑樹
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求職活動にはさまざまな費用がつきものです。

あまり知られていませんが、求職活動にかかる一部の費用を、ハローワークが支援してくれる制度があります。

この記事では、ハローワークが支援してくれる求職活動費に関する内容をまとめました。

 

求職活動にかかる費用

就職みらい研究所の調査によると、2021年卒の学生の求職活動にかかった費用の全国平均は88,923円でした。

就職活動にかかった平均金額
(引用元:就職活動にかかるお金 2021年卒でどう変化した? - 就職みらい研究所

この就職活動費用の内訳は、交通費、被服費、宿泊費、飲食費、書籍費、公務員試験対策費、スキルアップ費用の7項目で集計されています。

オンライン化が進んでいることで、求職活動の費用は全体的に減額しているようです。

しかし、求職活動はまだまだ多くの費用がかかってしまっているのが現実です。

求職活動中にこれだけの費用がかかるにも関わらず、就職先が決まった後も勤務地が変わるなどで費用がかかる場合もあります。

そこで、これらの費用の中で、ハローワークで何かしら支援を受けられないかと思い、調査しました。

結論から言うと、多くはありませんが求職者支援制度の中にさまざまな手当がありました。

ハローワーク経由で遠隔地に行くための「広域求職活動費」

広域求職活動費とは、雇用保険の受給資格者が、ハローワークの紹介により遠隔地にある求人事業所を訪問して求人者と面接等をした場合に支給されます。

支給には一定の条件があり、支払われる費用には、鉄道賃、船賃、航空賃、車賃と、宿泊料があります。

広域求職活動費の支給要件

条件①

雇用保険の受給資格者であること

※広域求職活動の指示を受ける時点で、受給資格者であれば、広域求職活動を開始する時点で、受給資格者でなくても対象となります。

条件②

ハローワークに紹介された求人が、その受給資格者の方に適当と認められる管轄区域外に所在する事業所のもので、その事業所の常用求人であること

条件③

雇用保険の受給手続を行っているハローワークから、訪問する求人事業所の所在地を管轄するハローワークの間の距離(往復)が、交通費計算の基礎となる鉄道等の距離で200キロメートル以上あること

条件④

雇用保険の待期期間が経過した後に、広域求職活動を開始したこと

条件⑤

広域求職活動に要する費用が、訪問先の求人事業所の事業主から支給されないこと
またはその支給額が広域求職活動費の額に満たないこと

ハローワーク経由で職業に就くための「移転費」

移転費とは、雇用保険の受給資格者の方が、ハローワーク、特定地方公共団体または職業紹介事業者の紹介により職業に就くため、または公共職業訓練等を受講するために、住居所を変更する場合に支給されます。

いずれも、ハローワークの所長が必要であると認めたときに支給され、鉄道賃、船賃、航空賃、車賃、移転料および着後手当があります。

移転費の支給要件

条件①

雇用保険の受給資格者であること

条件②

雇用保険の待期期間が経過した後に、就職し、または公共職業訓練等を受けることとなったこと

条件③

ハローワーク、特定地方公共団体または職業紹介事業者(※1)が紹介した職業(※2)に就くため、またはハローワークの所長の指示した公共職業訓練等を受けるために、住所・居所を変更する場合

条件④

事業所または訓練施設が、次のいずれかに該当するため、ハローワークが住所・居所の変更が必要であると認める場合

  1. 通勤(所)時間が往復4時間以上である場合
  2. 交通機関の始(終)発の便が悪く、通勤(所)に著しい障害がある場合
  3. 移転先の事業所・訓練施設の特殊性や事業主の要求によって移転を余儀なくされる場合

条件⑤

事業所、訓練施設その他の者から就職準備金その他移転に要する費用が支給されないこと、またはその支給額が移転費の額に満たないこと

さまざまな費用を補填してもらえる「求職活動関係役務利用費」

求職活動関係役務利用費とは、雇用保険の受給資格者等が、平成29年1月以降に、求人者との面接等をしたり、教育訓練を受講したりするため、子のための保育等サービスを利用した場合、そのサービス利用のために負担した費用の一部が支給される制度です。

求職活動関係役務利用費の支給額

保育等サービス利用のために本人が負担した費用(保育等サービス利用費)の80%を支給します(1日あたりの支給上限額6,400円)。

【計算式】1日あたりの保育等サービス利用費(上限額8,000円)× 80%

さまざまな制度を活用して求職活動の負担を減らそう

求職活動の費用で減らせる負担は決して多くはありませんが、利用できるものは利用して出来る限り費用面の負担を減らしておくことで、急な出費や思わぬ出費にも対応出来るようにしておきましょう。

何度も言いますが、再就職後もさまざまな出費が嵩むことになります。

前もって計画・対応しておくことで、金銭面と精神面共に安定して新たな職場へ望めるようにしましょう。

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