はじめに
2019年9月から第5世代移動通信システム(5G)のプレサービスの提供を開始し、2020年春には商用サービスを開始すると発表しているドコモ。5Gネットワークの構築には累計1兆円を投資し2023年までに一般のお客様の利用開始を目指しています。
(参考:ドコモの中期取り組み)
5Gの導入に向け様々なパートナーと協力し、スタジアムソリューション、VR・AR・MR、遠隔医療、災害対策など人々の暮らしに貢献できるサービスを提供していくとしています。
通信事業だけでなく、モバイルを利用した医療・金融・教育ビジネス、農業や水産業など一次産業ビジネスなど新しいことにチャレンジし続けるドコモに転職したいと考えている人は多いのではないでしょうか?この記事では、ドコモへの転職を考えている人向けに、ドコモの企業情報や転職方法をご紹介します。
ドコモへの転職についてのまとめ
- 口コミからの総合評価
- 3.70
ドコモの転職レーダーチャート
ドコモの特徴
- 国内携帯電話市場占有率は約45%で、国内最大手の携帯電話キャリア会社
- 海外拠点を複数持つグローバル企業
- 平均年収は872万円(40.2歳)(四季報調べ)で、通信関連業界の平均年収544万円と比較すると高い
- 有給消化率が80%を超え、ワークライフバランスがとりやすい環境
- 子育て支援制度が充実しており、子育て中の社員が働きやすい
ドコモへの転職でおさえておきたいポイント
- 新卒採用がメインであり、中途採用求人はほとんどない
- 一般的な転職サイトでは求人がみつからないため、転職エージェントへの登録がおすすめ
ドコモの企業情報
基本情報
※スマホの方は横にスクロールしてご覧ください
事業内容 | 携帯電話の移動通信事業 |
---|---|
代表者 | 吉澤 和弘 |
設立 | 1992年7月1日 |
資本金 | 9,496億7,950万円(2019年3月末現在) |
従業員数 | 7,884人(2019年3月末現在) |
所在地 | 東京都千代田区永田町2丁目11番1号 山王パークタワー |
企業理念やビジョン
ドコモの企業理念はこちら。
企業理念
私たちは新しいコミュニケーション文化の世界を創造します。
私たちはお客様に満足していただきます。
私たちは個人能力を生かします。ブランドビジョン
いつか、当たり前になることを。企業ビジョン
HEART:スマートイノベーションへの挑戦
Harmonize: 国・地域・世代を超えた豊かな社会への貢献
Evolve:サービス・ネットワークの進化
Advance:サービスの融合による産業の発展
Relate:つながりに寄る歓びの創出
Trust: 安心・安全で心地よい暮らしの支援
(引用元:ドコモ企業理念・ビジョン)
「いつか、当たり前になることを。」をブランドビジョンに掲げ、未来の「あたりまえ」を作ることに力を入れています。また、製品やサービスの質だけでなく、人々が自由にコミュニケーションがとれる環境を作り、提供していくことを目指しています。
事業展開
NTTドコモは、NTTDATEやNTT東日本、NTT西日本などに分かれるNTTグループの売上高の約4割を占めています。
(引用元:NTTドコモの事業展開について|株式会社NTTドコモ)
スマートフォンのユーザーシェア1位で非常に安定した通信事業に加え、スマートライフ事業では、AIやIoTを活かし、地域社会に貢献できるサービスの開発が活発で、NTTドコモの売上の約2割を構成しており、今後の展開にも期待が持てます。
2019年にはスマートフォンからの「乗降リクエスト」を受けて最善の運行ルートをAIが決定する「AI運行バス」を発表しており、鹿児島県肝付町などでの実験導入もなされています。
(参考:AI運行バス|株式会社NTTドコモ)
ドコモの転職基礎知識
平均年収
872万円(40.2歳)(四季報調べ)
通信関連業界の平均年収:544万円と比較すると、高いものとなっています。
(出典元:2019年版 業種別 モデル年収平均ランキング - マイナビ転職)
世代別平均年収
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年代 | 平均年収 | 最高年収 | 最低年収 |
---|---|---|---|
20代 | 425万円 | 554万円 | 305万円 |
30代 | 600万円 | 700万円 | 450万円 |
40代 | 800万円 | 985万円 | 600万円 |
50代 | 1000万円 | 1100万円 | 600万円 |
(引用元:転職会議)
労働環境
- 1時間から取得できる年休とフレックス制度(10:00-15:00)を合わせて柔軟に働くことができる
- 部署にもよるが、残業時間が少なく仕事とプライベートの切り替えがしやすい
- 育児休暇がとりやすく、男性社員の利用者が増えている。2018年度の育児休職の利用者は女性が596人、男性が43人
- 妊娠・出産・育児にかかわる制度が充実。妊娠中に勤務を免除する制度である「妊娠中の通勤緩和措置」や1歳以下の子供がいる女性社員が育児のために1日2回(それぞれ45分以内)の育児時間がもらえる「育児時間」制度がある
- 水曜日と金曜日の賃金支給日は残業してはいけないという決まりがあり、ほとんどの社員が定時で退社する
福利厚生
- 住宅購入後には利子を補充してもらえる制度がある
- 社宅制度が充実しており、運が良ければ都内でも2万円程度で済むことができる
- 若手社員育成研修、選択型研修(交渉力研修、データ分析研修など)、エキスパート研修(法人IoT入門研修、法務研修など)など研修が充実している
- 財形預金、社員持株積み立てなどお金に関する制度が整っている
- 社内公募制度があり、特定のスキルが必要な事業や新規分野事業に応募することが可能
残業時間
口コミサイトでは、20.5時間から21.7時間とばらつきはありませんでした。
基本的に残業時間は少ない企業です。1か月の残業上限は38時間、20時以降に残業する場合は上司の承認が必要となり残業があまりできない仕組みになっています。勤怠管理はシステム化されていて、残業申請せずにパソコンを起動していると上司に通知が言ってしまうようです。部署によっては残業時間が多いケースもありますが、50時間以内におさまるように調整されています。
有給消化率
口コミサイトでは、 83%から93.1%と若干ばらつきがありました。
有給はきちんと消化できるため、有休消化率は83%以上とかなり高めとなっています。入社1年目から有給が20日付与され、休みがとりにくい雰囲気はないようです。あらかじめ有給申請をして置けば、長期休暇も取得可能となっています。管理職以外は一定日数の有給を取得しないと強制的に取らされるため、必然的に有給消化率は高くなります。
ドコモの中途採用求人情報
ドコモにはどのような職種があるのか
ドコモには、大きく分けて事務職と技術職の2職種があります。2020年2月時点ではドコモの採用情報ホームページでキャリア採用の募集を行っていないため新卒採用の職種をご紹介します。キャリア採用の場合には、より専門性のあるポジションでの募集になるでしょう。
事務職 |
代理店コンサルティング営業 法人ソリューション営業 サービス企画&マネジメント コンシューマ企画/法人企画 マーケティング 人事など |
---|---|
技術職 |
先端研究開発 法人ソリューション企画開発 コンシューマサービス企画開発 ネットワークデザインなど |
(引用元:ドコモリクルート2021ドコモの人々)
求人の傾向・採用している職種
ドコモの採用情報ホームページと転職サイトのdodaでドコモの求人を調査しましたが、2020年2月時点では中途採用の求人は見つけることができませんでした。ただ、転職エージェントのリクルートエージェントで過去に募集していたドコモの求人を確認すると、「dアニメストアでのアニメビジネスの推進と海外展開推進」と「Fintechサービス企画開発」のポジション求人があったので技術職よりも総合職の求人が多いのかもしれません。
(参考:リクルートエージェントNTTドコモ中途採用情報)
実際の求人情報
2020年2月時点では、ドコモの中途採用の募集はありません。ドコモの採用情報ホームページでは、「キャリア採用は現在募集中の職種がございません」と記載されています。ドコモへの転職を考えている場合は、ドコモ採用情報ホームページや転職サイトをこまめにチェックして求人情報を逃さないようにしましょう。また、転職サイトに登録しておくのもいいでしょう。
マイナビIT AGENTやリクルートエージェントのような転職エージェントでは公式の求人票はもちろん、非公開求人もタイムリーにアナウンスしてくれます。
常時募集していないドコモの求人を絶対に見逃さないためにも、あらかじめエージェントに希望の業種と企業を伝えて、情報を得られる状態にしておきましょう。
ドコモへの転職をお考えの方にはとくに、大手やメガベンチャー系安定企業への転職に強いマイナビIT AGENTをがおすすめです。
その他の転職エージェントの詳しい情報は1106人に聞いた、口コミで評判のおすすめ転職サイト・転職エージェントが参考になります。
ドコモの採用方針
ドコモは新卒採用がメインとなっており、中途採用は積極的に行っていないようです。有給消化率が高く手残業が少ない、さらに福利厚生がしっかりしていることで離職する人が少なく、人材補充として中途採用を募集する必要がないのかもしれません。
ドコモの選考に関する情報
ドコモへの転職難易度
ドコモはほとんど中途採用募集を行っておらず、新卒採用をメインにしているため転職難易度は非常に高いです。
ドコモの採用情報ホームページや一般的な転職サイトでは中途採用求人がないため、転職エージェントに登録して、ドコモの求人が出た時に連絡をしてもらうのがおすすめです。また、ドコモの求人は一般には公開しない「非公開求人」として転職エージェントで中途採用の求人募集が行われている可能性もあるため、担当アドバイザーに相談してみましょう。
選考の流れ
ドコモの採用情報ホームページでは中途採用の選考の流れも、新卒採用の選考の流れも記載がありませんでしたが、中途採用選考の場合は一般的な企業の選考と同じく「応募⇒書類選考⇒面接(適性検査)⇒内定」の流れになるでしょう。
筆記試験の有無、種類
ドコモの採用情報ホームページでは筆記試験に関する情報は見つかりませんでした。詳細情報は、転職エージェントに登録して担当アドバイザーから入手しましょう。
必須・推奨される資格
中途採用も新卒採用も詳しい募集要項を公開していないため、応募の際に必要になる学歴やスキルなどは分かりませんでした。こちらも、転職エージェントで詳細を確認するのがおすすめです。
面接で聞かれること
ドコモの面接では、志望動機や自己PRなど一般的な質問のほかに「ドコモらしい」質問もここなわれるため、いくつかご紹介します。
- ドコモのサービスで一番気に入っていること、不満なところは?
- 自分がドコモショップの店長だったら?
- ドコモの経営課題
- ソフトバンクとの違いは?
ドコモのサービスについて、競合となるソフトバンクとの違いは何なのかなど通信サービスならではの内容が問われるようです。また、ドコモの経営課題など込み入った話題も質問されるため、サービスや製品情報だけでなく経営や取り組みについても事前に確認しておきましょう。
ドコモへの転職に関する口コミや評判
・5Gに世代が変わることでマイグレーションが進み、通信事業の収益拡大が見込める。(通信インフラ設計・30代)
・通信サービスNo.1の会社であることは誰もが疑わない。ブランド力が高く、顧客のロイヤリティが高いため、そう簡単にビジネスがひっくり返ることはないと思われる。(企画・40代)
・ドコモにしかできないビジネスがある。契約数や技術力、基地局の数、国内外からの信頼、災害への取り組みなどは世界でも類を見ない。(営業・40代)
・通信インフラを提供している会社だけあって、事業がなくなることはまずない。(通信インフラ設計・30代)
・5Gを利用したソリューションの提供を目指していますが、収益につながる具体的なソリューションは見いだせないままです。(通信インフラ設計・30台)
・30代半ば、係長クラス、残業多めで年収900万円程度、休みも多く取れることを考えると満足度は高く、恵まれていると感じる。(営業・30代)
・30歳までは全員がほぼ同じように昇給しおおよそ700万円までは到達する。その後人事評価により昇給に差が出ていき35歳くらいで最速で課長位になると1,000万円は到達するかと思われる。(企画・30代)
・出世や評価を気にしなければ福利厚生を含めてとてもいい会社。残業なども厳しく管理されている超ホワイト企業です。(新規事業・30代)
・等級によって賞与が決まる。5段階評価で、5の評価をもらえば次の評価まで月給が上がりうまみがある。(企画・30代)
・仕事の成果が年収に結び付いていないことが大変残念です。(営業・30代)
・若手は定期的に昇給面談があり、通ると最速での昇進が見込める。組織内での相対評価である。(営業・30第)
・目標達成率と上司との面談時の自己PRをそつなくこなせば評価は高くしてもらえる。(企画・30代)
・評価の前に自己申告表を元に面談が行われる。(マーケティング・40代)
・一定のタイミングでの評価をもとに昇進するかが決まる。(プロジェクトマネージャ・30代)
・評価は相対評価であるので同じくらいの評価の人間と差をつけなければいけない場合があり、上司に対していかにゴマをすったかで評価が分かれることがある。(営業・30代)
・三大キャリアでは最高です。インフラ事業もネットサービス事業にも関われますがありがいのある大きな仕事ができるのでおすすめです。(企画・30代)
・かなり大きな仕事を若いうちから任せてもらえる。コンシューマ向けのサービス開発が主になるので、実際にサービスがローンチすると達成感とやりがいを感じることができる。(プロジェクトマネージャ・20代)
・職種や領域によるが基本的に規模の大きな仕事ができる。ネームバリューがあるためどの様な取引先でも必ず話は聞いてもらえる。(経営企画・30代)
・スーパーホワイトとでもいうべき労働環境の中で、正解最先端のビジネスモデルの開発や企画運営、営業の携わることができる。(営業・40代)
・3年単位でのジョブローテーションがあるので、ノウハウの蓄積が難しい。(ネットワーク設計・30代)
(引用元:キャリコネ、openwork、転職会議、カイシャの評判)
おわりに
「有給消化率が高い、残業が少なめ、年休が1時間単位で取れる」など働く社員の満足度が高いドコモ。「妊娠中の通勤緩和措置」「育児時間」など独自の子育て支援制度があり、子育て中の社員が働きやすい環境づくりをしています。ドコモでは中途採用を積極的に行っていないようなので転職難易度は高くなりますが、こまめに公式サイトや転職サイトをチェックして求人情報を逃さないようにしましょう。さらに転職エージェントに登録すれば「ドコモの求人が出た時に連絡をもらう」ということもできるので登録するのがおすすめです。