女性に人気のお仕事、貿易事務職。
未経験から転職したい方も、キャリアアップのために正社員転職をしたい方もいらっしゃるでしょう。
今回は貿易事務の転職動向と、おすすめの転職サイト・転職エージェントについてお伝えします。
結論:貿易事務の方におすすめの転職エージェント
同職種転職の場合はパソナキャリア、
異職種を視野に入れている方はリクルートエージェント、
未経験から挑戦の場合はマイナビジョブ20’sがおすすめです。
同職種転職 | パソナキャリア |
---|---|
異職種転職 | リクルートエージェント |
未経験 | マイナビジョブ20's |
貿易事務の転職動向
人材大手企業:パーソルのキャリアアドバイザーによると、専門性の高い貿易事務は、経理事務、企画事務などと並んでニーズが高いと言われています。
(出典元:転職市場予測 事務・アシスタント)
一方で、貿易事務は派遣など非正規雇用求人の割合が多いお仕事でもあります。
理由は、
- 事務職自体が間接部門と見なされ、コスト削減の対象になりやすいから。
- 貿易の件数が景気に左右されるから。
派遣社員としての時給相場は1,400円~2,000円ほどで、一般的な事務職よりは高めに設定されているため、未経験の方は飛びつきたくなると思います。
しかし、月収・年収ベースに換算すると、22.4万円~32万円/月×12=268万円~384万円。
物足りないと思われるのではないでしょうか。
この背景を踏まえて、貿易事務の方が、正社員として転職を考えられる場合の方向性をお伝えします。
(1)貿易事務経験者の場合
今まで、派遣でのご就業も含め貿易事務の経験を積まれてきた方は2つの方向性があります。
1つ目は、同職種転職(貿易事務から貿易事務)として転職する方向性。
2つ目は、貿易事務の経験を活かして、別の職種へキャリアチェンジする方向性です。
給与ベースで言うと後者がおすすめです。
同職種転職
貿易事務職の年収は、平均381万円と言われています。
(出典元:キャリコネ)
通関士資格を取得すれば、中小企業でも年収400万円超えを目指せなくもありません。
しかし、それよりも給与水準が高い企業へ転職することです。
大手商社、メーカー本体の貿易部門、もしくは大手メーカーの子会社などへ就業できれば年収ベースはぐっと上がります。
私がリクルートエージェントに登録していた時は、平均よりも待遇が良い求人も結構ありました。
企業 | 通関士資格 | 年収 |
---|---|---|
食品専門商社 | 不要 | 390万円~ |
一部上場メーカーのシェアード会社 | 不要 | 430万円~ |
衣料特化の大手フォワーダー | 必須 | 380万円~ |
大手玩具メーカーの子会社 | 必須 | 500万円~ |
このレイヤーは貿易事務のなかでもハイクラスで、求人が出てもすぐクローズしますので、リクルートエージェント等に情報網を張り巡らせましょう。
※ちなみに同じタイミングで出ていた某世界ナンバーワンの物流企業の求人は年収350万円スタートでした。物流企業でトップ=年収が高いとは限らないことをおわかりいただけると思います。
待遇の良い企業に行くためには英語力も必要です。
社格の高いところではTOEICの点数が高いと面接官の心象も良くなる傾向にありますので、600点以上のスコアをお持ちの方は積極的にアピールしましょう。
※もちろん実務経験が最も重視されます。
異職種への転職
もしも別の職種へ転職するのであれば、貿易事務の経験をベースに、海外営業/貿易営業/海外営業サポートのお仕事をおすすめします。
海外営業・貿易営業の平均年収:513万円
(出典元:マイナビAGENT)
貿易実務経験を歓迎する異職種の年収一例です。
企業 | 職種 | 年収 |
---|---|---|
船舶品メーカー | 貿易実務&営業 | 600万円~ |
樹脂メーカー | 貿易営業 | 400万円~ |
鉄鋼商社 | 海外営業 | 450万円~ |
外資系半導体メーカー | 営業アシスタント | 600万円~ |
海外と商談を行う部署では、貿易知識と英語スキルはそのまま業務に活かせます。
またメーカー、商社では貿易の知識を持った人材は意外と少ないです。
(現在フォワーダーで働いている方は、クライアントからの問い合わせ内容を思い出していただければイメージしやすいと思います…)
これまでの経験を活かして職場で価値を発揮しながら新しい仕事を覚えられるのでスムーズにスタートを切れますよ。
事務職と比べると、もちろんプレッシャーや責任範囲は大きくなりますが、その分自由度が高くのびのびとお仕事ができます。
貿易事務は一度経験すれば復帰しやすい仕事で、失敗しても戻れますしね。
もし今の年収や環境に物足りなさを感じているのであれば、異職種への挑戦も考えてみてはいかがでしょうか。
ちなみに
貿易事務のお仕事は忙しいので、「残業から解放されたい」「時差に対応するのキッツイ!!」と思っている方がいると思います。そんな方は、同職種であれ異職種であれ、就業環境に余裕がある会社を目指しましょう。
一般的に、就業環境に余裕があるのはメーカー、ついで商社です。
物流業界(フォワーダー、乙仲、船会社、航空会社)は川下の業務であり忙しくなりやすいので注意が必要です。港湾事業者には元ヤのつく職業の方もいて関係先がちょっと荒っぽいかも…(遠い目)
落ち着いて仕事をしたい方は、余裕のある事業会社を中心に選考を受けましょう。
(2)未経験の場合
未経験の方は、3つの方向性があります。
1つ目は、中小企業の正社員としてキャリアを積む方向性です。
2つ目は、シェアード会社へ正社員として就職し、大手商社やメーカーのお仕事でキャリアを積むことです。
3つ目は、貿易事務専門の派遣会社へ登録して、研修を受けた後、大手企業の派遣社員として就業する働き方です。登録先としては、「リバティー」「アヴァンティ―スタッフ」「パナソニック エクセルスタッフ」の3社が代表的です。
正直なところ、基本的な事務スキルとやる気さえあれば、派遣社員から貿易実務としてキャリアを積むのはそんなに難しいことではありません。
入りやすさで言えば、圧倒的(3)派遣社員です。
しかし、これからのキャリアを考えるのであれば、(1) 中小企業正社員≧(2)シェアード会社>>>>(3)派遣社員。
その理由は業務の裁量と収入です。
派遣社員の給与は、年収ベースでは268万円~384万円となり一人暮らしは厳しいです。
一方、大手シェアード会社ならばしっかりした待遇のなかで働けるのですが、業務が細分化されている場合、任せてもらえる業務の幅が狭い可能性もあります。(輸入のみ、輸出のみ…の場合はまだよくて、一日中貿易書類をチェックするのみ、みたいなパターンも)
シェアード会社の選考を受けるのであればしっかり業務内容を確認した方が良いですよ。
一方、中小企業の正社員として就業するのであれば、最初は忙しいかもしれませんが回りの方とフラットな目線で働けること、輸出も輸入も経験でき、その後の転職を見据えてもかなり有利です。
また中小企業でも、エア中心なのか、船中心なのかでスピード感が違ってきます。
エア(航空便)の場合はタイムラインが短いので忙しくなりがちで、問い合わせ対応に追われることになるでしょう。
船中心の場合は比較的ゆったりとしたタイムラインのなかでじっくり業務を覚えられます。
理想は、船7:エア3くらいで、輸出も輸入も両方やるような会社ですとワークライフバランスが取りやすいのではないでしょうか。
貿易事務の転職におすすめの転職エージェント
ここからは貿易事務の転職におすすめの転職エージェントについてお伝えします。
同職種転職 | パソナキャリア |
---|---|
異職種転職 | リクルートエージェント |
未経験 | マイナビジョブ20's |
同職種転職の場合
同職種へ転職する場合はパソナキャリアが良いと思います。
パソナキャリア
パソナキャリアのココがおすすめ
女性の転職に強い
女性のキャリア形成に理解が深く、利用した女性の方々から高評価を得ています。
利用者の口コミ
- 27歳 女性
対応が優しく、機械的に対応されたこともなかったので本当に親身になってくれていると思いました。
- 25歳 女性
とにかく担当のキャリアアドバイザーが丁寧で、連絡もマメです。面接前は応援メールも送ってくれました。
- 31歳 女性
担当の方とは別の方が模擬面接をしてくれるのですが、私はちょっと苦手な雰囲気でした。内定はもらえたから結果オーライかな(笑)
パソナキャリアは、女性の転職に力を入れているエージェントです。
キャリアコンサルタントの評判が業界トップクラス。
大手系にありがちな担当者の態度が冷たい、塩対応ということがない傾向です。
同職種で転職をするが気を付けるべきポイントは、「何を変えたいのか」をしっかり自分の中で言語化することが大事です。
そうではないと、また同じような環境で働くことになってしまいます。
その点、パソナキャリアのキャリアアドバイザーなら、しっかり話を聞いたうえで求人を提案してくれますよ。
異職種転職にも興味がある場合
異職種へ転職も視野に入れたい場合は、求人数No.1のリクルートエージェントがおすすめです。
リクルートエージェント
リクルートエージェントのココがおすすめ
圧倒的な求人数
常時30万件以上の求人を掲載。求人数が多いので地方にも強い。
利用者の口コミ
- 34歳 男性
最大手だけあって面談にいくといきなりすごい量の求人票を提出されます。
- 28歳女性
やっぱり求人数は魅力的。地方にも営業所があって対応が良いのは他と違うところ。
- 30歳男性
求人票はたくさんいただけるのですが数が多すぎて、吟味するのに少し時間がかかりました。
リクルートエージェントは、日本最大級の転職エージェントです。
求人保有数は30万件を超えており(2020年3月情報)、大手企業の貿易事務職はもちろんのこと、貿易事務スキルを歓迎している異職種の求人票もあります。
リクルートエージェントの良いところは、(1)大手企業の求人を早めに見られること (2)地方の求人も充実していることです。
リクルートエージェントなら、幅広い選択肢やあなたの志向性を考慮して求人を探してくれますよ。
未経験から就業を目指す場合
未経験から貿易事務に正社員として転職したいなら、マイナビジョブ20'sがおすすめ。
マイナビジョブ20's
マイナビジョブ20'sのココがおすすめ
大手マイナビの「第二新卒」特化型。
マイナビジョブ20’sに掲載している企業は未経験者歓迎で第二新卒を求めている企業がほとんどです。
利用者の口コミ
- 24歳 男性
第二新卒の転職は難しいイメージがありましたがすごく親身になってくれて、何から何までサポートしてくれました。
- 25歳 女性
職歴が空いてしまった上での正社員転職だったが、アドバイザーのお陰でスムーズに決められた。
- 26歳 女性
さすがに20代での年収アップは難しいのかなと感じた。適性診断はよかった。
マイナビジョブ20’sは、大手人材サービス、マイナビエージェントの第二新卒専門部隊です。
通常、転職エージェントは経験者が前提になりますが、
マイナビジョブ20’sではポテンシャル重視で職種未経験者OKの求人も扱っているのが特徴です。
「未経験だけど派遣は嫌。正社員へ転職したい」という方は、素直な気持ちをマイナビジョブ20’sのアドバイザーへ相談してみませんか?
まとめ
今回は女性に人気の貿易事務職の転職について解説しました。
ちなみに、他のサイトで、派遣就業を促す記事もありますが、登録者を増やしたい派遣会社の詭弁ですので気をつけましょう。時給が高いわりに年収の低いスパイラルに陥りがちです。
貿易事務としてやりがいと、安定した生活を得るためには、まずは正社員転職を目指しましょう。