転職の準備で一番最初にやるべきこと、それは「目的」と「目標」を明確にすることです。
目的と目標の違い
突然ですがあなたがもし、「目的」と「目標」の違いは何ですか?と聞かれたらなんと応えるでしょうか。
普段何気なく使っている「目的・目標」という言葉ですが、あらためてきかれるとなかなかその違いを答えられない方も多いと思います。
この問題はそれぞれの「漢字」に注目するとわかりやすいと思います。
目的とは
「目的」の「的」の字は「まと」という字を書きます。つまり、目的とは最終的なゴールのことです。
転職活動における目的とは例えば、「WebデザイナーからWebディレクターにステップアップしたい」「これまで培ってきた人事での経験を活かして、研修講師としてより多くの人に影響を与えたい」といったポジティブな内容になるはずです。
目標とは
一方で「目標」の「標」の字は道標の「しるべ」という字を書きます。
つまり、目標とは目的にいたるまでの途中経過のことです。
転職活動における目標は先ほどの例で言えば、「今の会社ではWebデザイナーとして社内にいるばかりだったが、顧客接点があるデザイナー経験を積む」「研修会社で営業担当者として業務を理解する」といったものがあります。
「きっかけ」とは違う
目的と目標は「きっかけ」とは違うことに注意しましょう。転職Doをご覧になっている方なら誰しも「給料が少ない」「これ以上のポストが望めない」「会社の将来性が不安」など、「転職するしかない!」と思い立つにいたった「きっかけ」があると思います。しかし、これらは「目的」とも「目標」とも異なるものです。
(恥ずかしながら私自身も、転職を希望したきっかけを問われてバカ正直に「彼女ができたことでお金が欲しくなりました」と答えたことがあります。もちろん不採用になりました笑)
なぜ目的と目標ときっかけを切り分ける必要があるのか
転職活動において、応募種類上でも面接の現場でも「きっかけ」を最初に語ってはなりません。多くの場合それはネガティブな表現、文脈で語られることになるからです。
基本的にあなたの思いは「目的」→「目標」の順に語ることで表現します。
例えば面接でよく聞かれる質問に退職理由があります。
このとき、「きっかけ」を最初に答えてはなりません。必ず「目的」→「目標」→「きっかけ」の順に話すのです。
現職は不動産サイト専門のWebデザイナーですが、将来的にはWebディレクターへステップアップしたいと考えています。そのために、社外でお客様と接する機会が必要だと考えました。きっかけは以前から参考にさせていただいたWebクリエイターボックスのManaさんの最新の作品を拝見したことで、自分ももっとステップアップしてああいった作品を手がけられるようになりたいと考えたのです。
と伝えるのと、
WebクリエイターボックスのManaさんの最新作を見たことがきっかけです。今不動産サイト専門のWebデザイナーなのですが、社内にいる機会が多くこのままではWebディレクターは見込めないと考えたのです・・・。
と語るのでは同じ内容でも印象が180度違いますね。
一事が万事、書類選考や面接の現場でこのようなことにならないように準備段階で目的と目標を明確にすることが重要です。
ネガティブな要素があってはならないということではありません
誤解しないでいただきたいのは、転職活動のきっかけにネガティブな要素(残業が辛い、上司がパワハラ、給与が安い)があってはならない、ということではないということです。
むしろ転職を思い立つきっかけにこういった要因が無い方のほうが珍しいのではないでしょうか?
しかし、これらをあくまできっかけとしてとらえ、どうせ転職するならという思いでポジティブな要因を探すのが目的とそれに対する目標を定める意義なのです。
ですから、「本当に腹を割って話して欲しい。ウチの会社が期待に応えられるかどうか判断したい」「ありきたりなポジティブな話だけでなく、ネガティブな要素は無いのか?」と問いただす面接官がいたとしたらそれは正直にお話すべきですし、そうして良いのです。(そしてもしあなたがそんな会社に出会えたとしたらそれは幸運なことです)
目的が明確になるとモチベーションが高まる
「教会の大工」という有名な話があります。
教会を作っている3人の大工がいた。そこを通りがかった旅人が彼らに尋ねた。「あなたは今、何をしているのですか?」すると三人の大工はそれぞれ答えた。
- 一人目の男:「見ればわかるだろう、レンガを積んでいるんだよ」
- 二人目の男:「大工として働いています」
- 三人目の男:「皆が訪れる街の教会を造っているんだ、完成が楽しみだよ」
この中で一番モチベーションが高いのはだれか。一番いい仕事をするのはだれか。明確ですね。
目的と目標を明確にする真のねらいは、面接で上手に話ができるようになることではなく、仕事のやりがいや転職活動に対する意欲を掻き立てることです。
それではあらためてあなたにお聞きします。「あなたは何のために転職をするのですか?」