面接で直接的に自己PRを要求されることはあまり多くありません。ただもし聞かれてしまった場合、会話の中で自然と伝えるよりも「自己PR」として話しをするのは意外と難しいものです。好印象を与える自己PRの答え方を紹介します。
経験・実績を伝える
仮にあなたが面接官だとして、「コミュニケーション能力があります」「リーダーシップが強いです」と言われて納得いきますでしょうか?
それを裏付ける根拠を聞きたくなりますよね。
それが経験・実績です。
ここでの経験とは、経歴を意味します。「ネットワークエンジニアとして5年間」とか「千葉エリアのルートセールス担当者として3年、係長として部下2名」といったものです。
それだけの職務経歴があるならそれなりに知識があるだそろうな、とかスキルがありそうだな、と連想させますよね。
さらに、経験に付随する実績があるとより説得力が高まります。
先ほどの例に付け加えるとしたら「5年間ネットワークトラブルを一度も発生させなかった」とか「担当エリアで月額1,000万円のアップセルを実現し、社内で表彰された」など。数字で示せる内容だとベストです。
自己PRでは経験と実績を伝える、と覚えておいてください。
補足「コミュニケーション能力」は自己PRのNGワード
「コミュニケーション能力があります」という人がよくいます。確かに社会人としてコミュニケーション力は非常に大切なスキルです。
しかし基本的に「コミュニケーション能力」は言葉で語られるものではなく面接でのやりとりを通じて確認されるものだと思ってください。
自己PRにてメインでアピールするスキルではありません。NGワードといってもいいでしょう。
そもそも「コミュニケーション」という言葉の定義自体が曖昧です。
まずいったい誰と誰のコミュニケーションを指しているのでしょうか?
上司と部下か?お客様か、外注先か?同じコミュニケーションでも求められる素養が全く異なりますよね。
百戦錬磨の人事は曖昧な表現を嫌います。こうした曖昧な言葉でお茶を濁すことは避けましょう。
相手にとってのメリットを述べる
単にあなたの経験とスキルを述べるだけではまだ十分ではありません。
自己PRには相手にとってのメリットが含まれていなければなりません。
いくら素晴らしいスキルや経験をもった求職者でも、企業の担当者が役に立つと感じるものでなければ意味がありませんよね。
そこで自己PRに「客先常駐のネットワークエンジニアとして経験を積んで参りました。接続遮断が許されない金融サービス業での勤務でしたので、そこでの経験がオンラインゲーム業界でも活かせると思い今回応募させていただきました。」など、相手にとってのメリットを一言添えるようにします。
特に現場担当者が面接官に含まれている場合は重要です。
さらっと志望動機も織り交ぜる
自己PRがうまくいくと、「そんなに成果をあげてきた人が、なぜ転職しようなどと考えているんだろう?」という疑問が浮かびます。
そこで自己PRの段階で軽く志望動機を織り交ぜておくと、この後の面接の流れが非常にスムーズになります。
まとめと例文
それでは自己PRについてまとめです。ポイントは以下の通り。
- 経験
- 実績
- 相手にとってのメリット
- 志望動機
例文を見てみましょう。
私は客先常駐のネットワークエンジニアとして5年間経験を積んで参りました。(経験)
その間2社を担当しましたが、いずれも大きなトラブルなく、内1社ではネットワーク構成の見直しと内製化により月間30万円ものコストダウンを実現し、常駐先より大変喜ばれました。(実績)
その時の経験が、御社でも役に立つのではないかと考えております。(メリット)
上流工程に携わることでエンジニアとしてさらにステップアップしたいと考え、今回の社内SEの応募に募集いたしました。(志望動機)
どうぞよろしくお願いいたします。
まとめ(自己PRを求められたら)
面接で自己PRをリクエストされたときは経験 → 実績 → メリット → 志望動機の順番で回答しましょう。
このやり方なら面接官にも「あ、すぐに辞めることはなそうだな」と安心してもらえるはずです。