営業パーソンの転職動向と、志向性別のおすすめ転職エージェントについてお伝えします。
営業パーソンの転職動向(2020年3月最新版)
求人の量は昔と変わらず多く、職種未経験からの転職も比較的容易とされる営業職。dodaの調査によると、コロナショックの影響を受けても、有効求人倍率は2.33倍と安定しています。
(出典元:転職求人倍率レポート(2020年3月))
同社のレポートによると、営業職の需要がとくに高いのは、IT・Web/コンサルティングファーム/人材業界など成長業界です。
(転職市場予測2020上半期営業)
「ただ営業職に就きたい」のであれば、求人サイトでもハローワークでも求人票を見つられます。
それでは、転職エージェントを利用する価値は何でしょうか?
転職エージェントでの求人提案動向
転職エージェントでは、今よりワンランク上の転職(商材、年収、社格)の求人紹介を受けられることが強みです。
また、転職エージェントでは、異職種への転職を基本的には推奨していませんが、営業職は例外です。数字を作った経験や、目標達成のためのビジネス経験は営業職ならではのもの。営業経験者は、同職種はもちろんのこと、異職種でも歓迎されています。
「転職エージェントは同職種転職を推奨」
転職エージェントは、基本的に同職種間の転職を推奨しています。なぜなら、企業側は、「同職種間での転職」を前提として求人要件を定義するからです。ですので、エージェントでは未経験職種からの転職支援は難航しがちです。事務からマーケティングへの変更や、経理職からエンジニア職種など変更をしたい場合、エージェント利用は向いていません。
この背景を踏まえて、営業職の転職で利用すべき転職エージェントをお伝えします。
経歴別のおすすめ転職エージェント
下表をご覧ください。
志向性 | 登録すべきエージェント |
---|---|
個人営業として転職 | a)リクルートエージェント |
法人営業として転職 | b)こちらをクリック |
営業から異業種へ転職 | c)マイナビジョブズ20's |
フリーターから営業職へ | d)ハタラクティブ |
こちらは、営業職の方が使うべき転職エージェントを、志向性別にまとめたものです。
a)個人営業への転職
個人営業へ転職したいと考える方は、感情でのやりとりが得意な方、新規営業が得意な方が多いと思います。
そんな方におすすめなのはリクルートエージェントです。
リクルートエージェント
リクルートエージェントのココがおすすめ
圧倒的な求人数
常時30万件以上の求人を掲載。求人数が多いので地方にも強い。
利用者の口コミ
- 34歳 男性
最大手だけあって面談にいくといきなりすごい量の求人票を提出されます。
- 28歳女性
やっぱり求人数は魅力的。地方にも営業所があって対応が良いのは他と違うところ。
- 30歳男性
求人票はたくさんいただけるのですが数が多すぎて、吟味するのに少し時間がかかりました。
リクルートエージェントは、全国No.1の求人数を誇る転職エージェントで、全国で約30万件の求人を保有しています(2020年3月の情報)
膨大な求人票のなかから、担当アドバイザーがあなたに合った個人営業の仕事を紹介してくれますよ。
個人営業に転職する方が重視したいポイントは、インセンティブが大きく設定されているかです。
法人営業と比べると、個人営業では基本給がやや低めに設定される傾向にあります。個人営業としてやりたいことをかなえて、豊かな生活を送るためには、インセンティブ報酬の大きい組織へ転職すべき。エージェントに登録する際は担当アドバイザーに対して「インセンティブが大きめの会社がよいです」とはっきり伝えましょう。
b)法人営業への転職
法人営業を経験なさった方が登録すべきエージェントは、さらに以下のように分岐します。
前職の実績に自信あり | 前職の実績に自信なし | |
---|---|---|
20代 | b-1)ビズリーチ | b-2)マイナビジョブ20's |
30代 | b-3)doda |
縦軸は、「前職(現職)での実績に自信あり、なし」
横軸は、「20代 or 30代」
この2つの掛け合わせで、あなたが登録するべきエージェントが見えてきます。
b-1)前職の実績に自信あり
営業として実績に自信がおありの方は、今後のキャリアとして、フィールドセールス、コンサルティングセールスでの年収アップを視野に入れられると思います。
そこでおすすめなのはビズリーチです。
ビズリーチ
ビズリーチのココがおすすめ
リクルーター・ヘッドハンター多数。
登録ヘッドハンター約3,800人。中にはGAFAなど大手外資のリクルーターも。
利用者の口コミ
- 36歳 男性
外資のリクルーターがとにかく多い。レジュメはしっかり書くことをおすすめする。
- 30歳男性
自分のタイミングで転職活動を進められるのは良い。転職が決まるとお祝いが貰えるのは少し嬉しい。
- 28歳女性
大手企業の人事もかなり見ているようなので一定以上の経験がある方には向いていると思う。私には不向きだったかな
ビズリーチは転職サイト、転職エージェント、スカウトサービスの3つの要素をもつサービスです。中でも、スカウトサービスの機能が充実しています。
- 登録審査を経た一流のヘッドハンター在籍
- あなたのレジュメを見てクオリティの高い求人を提案
フィールドセールス、コンサルティングセールスを目指す方が転職で重視したいポイントは、成長産業で自分に合った会社を選ぶことです。そのためには、業界に精通しているアドバイザーと二人三脚で、条件の合う求人に多く触れることが重要です。
求人やヘッドハンターにも一定の審査が設けられているビズリーチに登録すれば、ハイクラスの求人を紹介してもらえますよ。
b-2)前職の実績に自信なし×20代
「お客さんと話すのは好きだけど、自分には営業が向いていないかもしれない…」と感じているあなたは、インサイドセールス職が合っている可能性もあります。
インサイドセールスとは、見込み顧客に対して電話やEメールなどを中心に、主に遠隔にて取り組む営業スタイルで、商談を獲得しフィールドセールスにつなぐところまでがミッションです。
その営業スタイルから、「内勤営業」「プリセールス」とも呼ばれます。顧客と直接対面するフィールドセールスと異なり、移動に時間が取られないところもメリットです。
今、インサイドセールスが求められているのは、CRMソフトウェア、SaaSをはじめとしたIT企業や大手の部品商社などです。とくにIT関連はまだまだ成長産業ですので、安定した環境で、セールススキルが磨けますよ。
インサイドセールス系の求人が充実しているのはマイナビジョブ20’sです。
マイナビジョブ20's
マイナビジョブ20'sのココがおすすめ
大手マイナビの「第二新卒」特化型。
マイナビジョブ20’sに掲載している企業は未経験者歓迎で第二新卒を求めている企業がほとんどです。
利用者の口コミ
- 24歳 男性
第二新卒の転職は難しいイメージがありましたがすごく親身になってくれて、何から何までサポートしてくれました。
- 25歳女性
職歴が空いてしまった上での正社員転職だったが、アドバイザーのお陰でスムーズに決められた。
- 26歳男性
さすがに20代での年収アップは難しいのかなと感じた。適性診断はよかった。
マイナビジョブ20’sは、業界大手のマイナビエージェントによる、第二新卒専門のエージェントで、これからキャリアチェンジを考えている方にも親身になって相談に乗ってくれます。
b-3)前職の実績に自信なし×30代
これまで営業をご経験なさった方には、「doda」の利用をおすすめします。
doda
dodaのココがおすすめ
国内最高峰のエージェントであり、レジュメバンク。
「オファー待ち」も「キャリアカウンセリング」も選べる転職活動。登録するだけで有名外資系企業からオファーが届く事も。
利用者の口コミ
- 33歳 男性
外資のリクルーターがダイレクトソーシングに利用していたようでオファーを受けた。見られることを意識してレジュメはしっかり登録すべきかと思います。
- 31歳 男性
求人の数が多く、かなり高年収のものもあった。職務経歴書の添削を受ける事もできるのが良い。
- 27歳 女性
エージェントサービスを利用しました。キャリアアドバイザーとLINEで手軽に連絡取れるのはよかったです。
dodaは、大手人材サービス企業のパーソルキャリア(旧インテリジェンス)が運営する転職サポートサービスです。
dodaの強みは、幅広く求人を提案してもらえるところです。一般的に30代になると転職は厳しくなっていくものですが、dodaの求人提案であれば、30代からのキャリアチェンジの道が開ける可能性も広がります。
c)営業から異職種へ
「営業はもういいや」と考えられている方におすすめなのは、マイナビジョブ20'sです。
マイナビジョブ20's
マイナビジョブ20'sのココがおすすめ
大手マイナビの「第二新卒」特化型。
マイナビジョブ20’sに掲載している企業は未経験者歓迎で第二新卒を求めている企業がほとんどです。
利用者の口コミ
- 24歳 男性
第二新卒の転職は難しいイメージがありましたがすごく親身になってくれて、何から何までサポートしてくれました。
- 25歳女性
職歴が空いてしまった上での正社員転職だったが、アドバイザーのお陰でスムーズに決められた。
- 26歳男性
さすがに20代での年収アップは難しいのかなと感じた。適性診断はよかった。
マイナビジョブ20’sはマイナビエージェントの20代専門部隊で、未経験、第二新卒向けの求人を多く保有しています。
営業経験が活かせて、キャリアチェンジしやすい職種といえば、b)にて紹介したインサイドセールス、マーケティング、経営陣のアシスタント職などです。
従来アシスタント職の仕事は、事務系のスキルにて補佐業務を行うものとされていましたが、現在はビジネスそのものをサポートできる営業出身の方が歓迎されています。「年収がワンランク下がっても、安定した生活を送りたい」方には向いている仕事です。
また営業をバックアップするマーケティング、営業企画部門への転職でも、営業経験が歓迎されています。
ちなみに異職種への転職をかなえたい方は面接で「なぜキャリアチェンジするのか?」という質問を必ず聞かれます。そこで「営業が嫌だから異職種へ」という理由ですと100%面接落ちします。異職種へ転職したい理由を、説得力を持って、面接官に響くように語るためには、転職エージェントのキャリアコンサルティングが役立ちますよ。
d)フリーターから営業へ
営業職は人手不足感が強い職種で、未経験OKの求人票も常に一定数あります。そのためフリーター、派遣などから正規雇用として採用してもらいやすい職種です。
フリーターから営業職へ転職したい方におすすめの転職エージェントは、ハタラクティブです。
ハタラクティブ
ハタラクティブのココがおすすめ
フリーター歓迎、未経験OKのエージェント
「20代若手を採用して長期的に育てていきたい」「フリーターでも幅広い人材を採用したい」企業のみが利用。実績よりもやる気や人物重視の採用をしている会社を紹介してもらえます。
利用者の口コミ
- 27歳 男性
フリーターでは面談すら受けられない転職サイトが多い中、親身になって相談に乗ってくれた。
- 24歳女性
書類や面接対策を最後までサポートしてくれるので、職歴が浅い私でも内定をいただけました。
- 23歳男性
担当者がずっと話を聞いてくれて、正社員転職の不安を解消してくれた。紹介されるのは未経験歓迎の求人がほとんどです。
非正規雇用から正規雇用にキャリアアップするために押さえておくべきポイントは、下記の2つになります。
- 書類選考、面接のマナーを守ること
- 非正規雇用の経験を魅力的に語れるようにする練習
ハタラクティブは、フリーター/第二新卒特化型の転職エージェントですから、しっかり話を聞いたうえで、営業職へ転職するためのポイントやアドバイスをしてくれますよ。
まとめ:営業職の転職で、転職エージェントを利用するときに気をつけたいこと
お伝えしてきたように、営業職は、同業種転職、異業種転職をしやすい職種です。そのため可能性が広すぎるのが弱みです。転職エージェントにあなたの希望をしっかり伝えることで転職活動の質が高まります。
転職エージェントに登録すると、キャリアアドバイザーによるヒアリングの時間が1時間~1.5時間あります。私も10社以上のエージェントと面談してきた経験では、話すポイントをまとめておかないとあっという間に時間が過ぎてしまいます。
面談をよりよい時間にするためのポイントをまとめます。
経験を明確にする(職務経歴書)
職務経歴書をしっかり書きましょう。
面談の中でブラッシュアップされますので、完璧である必要はありませんが、押さえておくべきポイントはあります。
よく、文章を書くときのポイントとして「5W1Hが重要」と言われていますが、現役のキャリアアドバイザーに聞いたところ、押さえておくべきポイントは「Where」「When」「What」「How」「Why」です。
- Where:会社名、部署名(組織規模)
- When:在籍期間
- What:職域、担当業務(日常のルーチンワークを箇条書きにしておくとよい)、その結果挙げた成果(営業上の数字)
- How:成果を出すためにどのように取り組んだか
- Why:なぜそのように取り組んだか
このポイントさえ押さえておけば、キャリアアドバイザーがセールスポイントを見つけて、あなたに合った仕事を提案してくれる可能性もぐっと高まりますよ。
希望条件をなるべく明確にする
どのエージェントの面談でもかならず、「今後の希望」についてヒアリングする時間があります。
そこで迷っているとどんどん時間が過ぎてしまいますため、以下の条件をメモしてすぐ話せるようにしましょう。
- 希望勤務地
- 希望業界
(ちなみに同業界異業種への転職が年収アップしやすい傾向です) - 希望職種(営業/営業関連職種/営業関連以外の職種は最低でも答えられるように)
- 希望年収
数字以外に話せるエピソードを持っておく
よく「営業職は数字がすべて」と言われますが、半分嘘で半分本当です。
それはなぜかというと、採用側は真偽を確かめる術がないですし、数字を伴った実績はどの応募者も語るため、いまいち凄さが伝わらないからです。
ですので、その数字を作ったプロセスについて語れるように準備しましょう。
- どうやってその成果を実現したか
- どんな苦労があって、どのように乗り越えたか
- その学びは次の職場でどうやって活かすつもりなのか
この3つは転職エージェントにとって、企業へあなたを売り込むときの推薦文の素材にもなりますので、余裕があればぜひ面接前に準備していきましょう。
営業職の転職についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もお読みください。