なぜ、事務職で転職したいと思っていますか?
転職を通して、やりたいことはなんですか?
この記事を読んでくださっているのは、事務職、アシスタント職として転職したい方だと思います。
そのために、転職エージェントを利用することを検討している方が多いと思うのですが、「どの転職エージェントを使うか」の部分にとらわれすぎていませんか?
私も以前、事務としての就業を目指していた時期があるのですが、あまりの求人の少なさに撃沈しました(笑)
今回はそんな私の経験や、実際に転職エージェントを利用した感想をまとめました。これまで事務で頑張ってきた方、これから転職を叶えたい方の参考になればと思います!
事務職におすすめの転職エージェントは2つ
結論から言うと、事務職におすすめの転職エージェントは2つです。
リクルートエージェント
パソナキャリア
よほど特殊な場合を除いて、この2つ以外には登録しなくて良いです。
理由は、
- 事務職の正社員求人はレアなので、数多く応募することがポイントのため。国内で最も多い求人を持っているリクルートエージェントを利用すべき。
- はじめての転職の方のためには、丁寧なサポートが必要のため。女性のキャリア形成に理解が深く、サポート力に定評があるパソナキャリアも合わせて利用すべき。
求人数のリクルートエージェント×サポート力のパソナキャリアの相乗効果で、転職の効率を最大に高めましょう!
一方で、事務職の転職動向を理解していないと、優良なエージェントサービスに登録しても、求人を紹介してもらえなかったり、なかなか内定にはつながらなかったりなど苦戦しがち。
ここからは事務職の方が転職する時、転職エージェントを利用する前に知っておいてほしい情報をまとめました。
事務は正社員転職しづらい仕事
事務職の求人倍率
学生の頃、女性向けの就職セミナーに参加したときのことです。
「将来的は、事務OLとして数年働いて、20代で寿退社しよ♪」と当時私は思っていました。
すると、民間から来た講師の先生はこう言いました。
「皆さん!事務職は、最も求人倍率が高い仕事です!」
目の前が真っ暗になりました…その先生が仰るには、事務職の中でも、「一般事務職」が激戦区とのことでした。
後から調べてわかったのは、正社員の事務職は大人気で、景気が良い時も悪い時も、1つの求人に対して3~4人が奪い合い!ということでした…。
(出典元:doda 求人倍率レポート)
このグラフの1番下、求人倍率が一番低空飛行しているのが事務職の求人です!(汗)
非正規雇用化する事務スタッフのお仕事
電話を取りながら、伝票を確認しながら、周りの空気を読みながら進める事務のお仕事。
誰にでもできる仕事ではないにもかかわらず、成果が数字で見えにくい職種のため、コストダウンの対象として、派遣やアルバイトに任せる職場も多いです…。
実際、私の友人がハローワーク経由で、とある建築会社の事務求人に応募したとき、求人は「正社員」となっていたところ、実際面接を受けたところ、「やっぱりアルバイトでお願いします!」と言われたそうです…。
(しかもハローワークに訴えたところ、『面接を受けた後のお話はハローワークは関与できない』と言われてしまったんだとか)
dodaの転職市場レポートによると、
...正社員以外の雇用形態も視野に入れれば、大手企業の契約社員という選択肢もあります。「一定の経験を積めば正社員として登用する」という制度が確立している会社も増えてきています。
(出典元:転職市場予測 2020上半期 事務・アシスタント)
とありますが、これは非正規雇用に誘導するための言い分では?と感じてしまいます。
私が以前働いていた大手企業では、10年以上働いてくれた事務の派遣さんを、業界が不況になったときに、あっさりと契約終了していたからです…闇だわ。
これをお読みの方には、せっかくなので、なかなか決まりにくいとしても、正社員への転職にチャレンジしてほしいな、と思います。
転職エージェントに連絡する前に
ここまでお伝えしたように、ありのままのあなたで、転職エージェントに行っても、「事務職の求人は少ないんですよねぇ…」「大手企業の派遣はいかがですか?」と言われてしまいます。
そうならないために、まずは転職エージェントに登録する前に、準備してほしいことがあります。
「事務プラスアルファの軸」を見つける
あなたは、自己PRをするときに、どんなスキルを強みとして伝えますか?
もし、「伝票処理が正確にできる」「パソコン入力が速い」と伝えたとしたら、企業側、転職エージェントからは、「それなら派遣さんでいいんだよなぁ…」と思われています。
事務での転職をかなえたいなら、差別化につながるあなた独自の経験やスキル、特技をプラス1として伝えると良いですよ!
そのプラスアルファの部分を見て、転職エージェント側としても、「この人なら、こういう業界(会社)に推薦できるかも!」と、イメージしやすくなりますから。
今、転職市場で、高く評価される「プラス1」の軸を紹介しますね。
RPA
業務のRPA化に抵抗がない方は、「ITに長けた人材」として転職市場で高く評価してもらいやすいです。
事務、バックオフィス部門の業務を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)。現在、大手企業の約4割が導入し、今後も需要が拡大していく見込みとか。
これまで手作業で行ってきた業務を自動化するためには、経営陣と事務スタッフが協力が必要です。しかし、ITに長けた人材がいない、事務スタッフが自分の仕事がなくなることを警戒し反対するなどしてなかなか業務改革が進まないとの情報も。
ですのでRPAの実務経験がある方や、業務自動化、効率化への意欲が高い方は、「経営に協力的な人材」として歓迎されます。ぜひアピールしましょう。
経理の資格/実務経験
事務職として働いていた方の中には、経理事務の仕事を一部していた方もいらっしゃるのでは?
もしあなたが日商簿記2級/3級をお持ちであれば、経理事務として応募できる求人の幅がぐっと広がります。上場企業、グローバル企業の役員秘書の仕事でも、数字に強い人材は歓迎されています。
簿記の資格をお持ちの方と相性が良い仕事は以下の通り。
日商簿記3級 |
経理補助アシスタント 経理事務 総務経理事務 支店アシスタント |
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日商簿記2級 |
経理事務 上場企業の工場事務 財務アシスタント 建築業界の営業アシスタント 経営管理アシスタント コンサル業界のアシスタント |
※あくまで経理職ではなく、事務職としての転職を希望する場合は、日商簿記2級が求められるスキルの上限です。
「簿記の勉強楽しすぎ!1級まで究めたい!」とお考えの方は、経理事務から経理、会計、財務職としてステップアップした方が自己実現できますよ。
語学力(TOEICスコア)
これまで英語を使ってお仕事をしていた方は、グローバル展開する日系企業、外資系企業で仕事の選択肢の幅が広がります。
実務経験が最も評価されるのですが、そんな方ばかりではないのは採用側も知っていて、採用要件にTOEICを挙げる企業が多いです。
具体的には、
TOEIC600点以上 |
採用アシスタント ※国内企業の外国人スタッフ雇用 貿易事務 営業サポート ※間接的に海外とやりとり |
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TOEIC700点以上 |
書類の翻訳業務ありのアシスタント 特許、法務事務 営業サポート ※海外のベンダーとやりとり |
TOEIC800点以上 |
営業サポート ※海外のクライアントとやりとり 外資系企業の秘書業務 IT系企業で英文マニュアル作成 金融機関のアシスタント職 |
など、選択肢が広がります。
※ちなみにTOEIC900点以上になると「歓迎スキル」となり必須に入ることは滅多にありません。もし一般事務職として英語をスキルセットにしたいなら、上限は800点です。
Excel 中級以上
Microsoft Office系のソフトウェアスキルで、最も需要があるのはExcelです。
Office系のソフトウェアは、教育や環境によって、使える/使えないの差が激しく出ますので、ある程度のレベルに達していることはしっかりアピールしたほうが良いです。
初級、中級、上級の目安は以下の通りです。
初級 |
データ入力 四則演算 基本的な関数(SUM、AVERAGEなど) 書式設定 グラフ作成 (棒グラフ、円グラフ、折れ線グラフ) |
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中級 |
印刷設定(レイアウト) IF関数 VLOOKUP 表の操作 (フィルタ、小計機能) ピボットテーブル グラフ作成 (複合グラフ、散布図、レーダーチャート等) |
上級 |
マクロ VBA |
業界知識
意外と見落とされがちなのですが、これまで3年以上同じ会社で働いていた方は、業界知識が身についているはず!これは大きなアドバンテージです。
業界知識が歓迎される業界は、金融業界です。
金融業界以外でも、自社製品、競合製品(商社ならば取扱製品)に詳しい方は、ただのアシスタントではなく、積極性があり、熱意を持って仕事をしてくれる人材として歓迎されますよ!
あなたはどんな事務パーソン?をわかりやすく!
さて、転職エージェントに登録するときに、かならず、職務経歴書を提出することが求められます。
そこで重要なのは1ページ目です!
キャリアアドバイザーは一度に数十人の転職希望者を担当していて忙しいので、最初の面談前に職務経歴書の全ページに目を通してくれません。
これまで10社ほど面談してきましたが、全ページに目を通してくれたキャリアアドバイザーさんはいませんでした。
そんなキャリアアドバイザーにあなたの経歴や魅力が伝わるような職務経歴書を書きましょう。
内容を完璧に詰める必要はありませんが、
少なくとも、
- 経験のある業界
- 企業の目に留まりやすそうなスキル
- これまで経験があって、活かしたいスキル
この3つを書くことで、面談の効率がアップし、あなたが働きたい環境までの距離が縮まります。
たとえば、
- 食品卸売商社の営業事務として3年間勤務
- TOEIC600点
- 語学力を活かしたい
- Excel中級使える
このような方なら、以下のような書き方ができると思います。
新卒から3年間、輸入食品卸売商社の営業アシスタントとして従事致しました。
主要なクライアントは国内のレストランや量販店で、問い合わせ対応、見積書作成等のアシスタント業務全般を担当しておりました。
また、営業部門が仕入業務も兼ねておりましたので、海外の仕入先への問い合わせ、交渉のためにメール、電話にて日常的に英語を使っておりました。また、営業資料や社内資料の製作のためにWord、Excel,Powerpointを使用した経験があります。
今後はこれらの経験を活かし、食品関連業界の事務、アシスタント職として従事したいと考えています。
TOEIC630点
Microsoft Excel (中級レベル/VLookup,ピボットテーブル,複合グラフの作成等)
差別化が難しい事務職ですが、これまでの経験した業界、業務経験1ページ目にこのように書いておけば、これまでやってきたこと、具体的なスキル、資格、これからやりたいことが明確になるため、転職エージェントにあなたがどんな事務職なのか?伝わりやすいですよ!
おわりに:事務職の転職で最も重要なこと
事務職の転職で最も重要なのは、
- リクルートエージェントとパソナキャリアに登録する
- 競争率が高い現実を知る
- 事務プラスアルファのスキルをアピールする
- 転職エージェントの担当者にわかりやすく伝える
以上です。
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