自衛隊の転職事情
自衛隊の離職率は不明。しかし・・・
2022年2月、Business Journalが行った取材によると、自衛隊は「超ブラック」な就業実態だということが取り上げられました。
今も昔も自衛隊では、優秀な者ほどすぐに辞めるといわれている。陸海空自衛官たちによると「自衛官の離職率」は極めて高く、高校卒業後、最下級の階級で入隊した場合、入隊後すぐの研修中に1割から2割程度が退職。研修終了後10年以内に5割程度が辞めるという。定年退職時まで残るのは、同期入隊者のうち4割程度というのが、多くの自衛官たちの体感だ。
(引用元:自衛隊、超絶ブラックな就業実態…サービス残業は当然、優秀な人ほどすぐ辞める)
自衛隊の離職率は、政府(防衛省)が公表しているデータには記載されていないため、公表されていませんが、多くの自衛隊経験者が「離職率が高い」と語っており、自衛隊のブラックな実態からも離職率が高いということがわかります。
自衛隊を辞めてしまう原因
人間関係の悪化
自衛隊に入隊後、基本的には住居は基地内の寮になり、他の自衛隊と集団生活をします。
衣食住を共にすることに加えて、職場も一緒なのに人間関係は上手くいかなくなってしまうと、退職につながってしまうケースも多いようです。
自衛隊に入隊すると、住居は基本的に基地内の寮で、他の自衛官と集団生活を送ることになります。
そのため、同僚や上司と衣食住を共にすることもあって、人間関係がうまくいかないと退職につながるケースも少なくないようです。
プライベートの時間が少ない
基本的に寮生活なので、平日は規則正しい生活が求められ、自由な時間がないことも退職する理由のひとつとして挙げられます。
土日であれば外出や帰宅も可能ですが、平日は一人になる時間がほとんどなく、ストレス発散が難しいといっても過言ではありません。
そのため、仕事や人間関係に不満がなくても辞めてしまうケースもあるようです。
サービス残業が多い
自衛隊は辞めたいと思う意外な理由が、サービス残業が多いということです。
「国家公務員なのにサービス残業が多い?」と疑問に感じられるかもしれませんが、自衛隊は残業代が固定給に含まれているため、サービス残業が多くなりやすいです。
民間企業であれば働いた分の残業代は支払われるため、自衛隊を辞めたいと思うと考えられます。
ただし派遣されている駐屯地によっては残業時間は異なるので、サービス残業がない場合もあります。
自衛隊を辞めたいと思う意外な理由に、「サービス残業が多い」というものがあります。
「国家公務員なのにサービス残業があるのか?」と疑問に思われるかもしれません。
しかし、自衛隊は残業代が固定給に含まれているため、サービス残業が多くなりやすいのです。
派遣先の駐屯地によって残業時間が異なるので、サービス残業がない場合もありますが、民間企業と違って残業代が出ないことから、どうせ残業するなら残業代の出る民間企業へ行きたいと思う方も多いようです。。
陸上自衛隊からおすすめの転職先
物流業界
体力・力仕事に自信がある方には、物流業界はうってつけの業界です。
大型車両を安全に運転する、長距離運転にも慣れているなどの経験やスキルがあると、物流業界でも歓迎されやすい人材となります。
自己PRには、陸上自衛隊での業務内容を絡めた経験を書くことで、即戦力アピールすることが重要となります。
自衛隊から物流業界への自己PR例
私は自衛隊で約4年間、輸送科の車両操縦手、輸送陸曹として勤務してまいりました。
装備された大型トラックや特大型セミトレーラを使用し、各部隊及び教育隊の人員・資材・補給品等の輸送を行うほか、物流・役務検査業務を担当しました。
創立以来、健全な社風と経験を活かし、物流一筋に地域に密着した営業展開をしている貴社で、前職で多くの事業会社の物流改善を図ってきた経験や視点を生かす絶好のチャンスだと考え志望いたしました。
建設・土木関連職
自衛隊からの転職の中でも最もおすすめなのは、建設・土木関連職です。
安全危機管理の意識をすでに身につけている自衛官は、企業が教育しなくても建設・土木現場で即戦力として活躍できるため、多くの企業で歓迎されています。
重量物の取り扱いやロープワーク、チームで危険な作業を行うことに長けているため、大型特殊免許などの免許がなくても転職しやすく、活躍の場が広がります。
また、常に人手不足に悩まされる業界であるため、求人も豊富で転職しやすい傾向にあります。
警備員
警備員は、セキュリティチェックや見回りなど、自衛隊で訓練したスキルが活かせることから、即戦力になり得るためおすすめの職種です。
一般的に自衛官は責任感が強く、任務遂行能力が高いと評価されるため、警備会社での需要は高い傾向にあります。
応募する際は、自衛官としての経験を絡めたエピソードがあると強いアピール要素になります。
自衛隊から警備員への自己PR例
私は、自衛隊で約2年間、任期制自衛官として勤務してまいりました。
任期制自衛官の中でも陸上自衛官として、特技教育や部隊勤務を経験し、車両整備などの専門技術を取得しました。日々の業務に加え、いざという時に備えてトレーニングも欠かさず行っています。
また、子どもから高齢者まで幅広い年齢層の方と接することで、一定のコミュニケーション能力が身についたと思っております。
貴社の警備員業務では、様々な業種のお客様と接するため、このコミュニケーション能力と体力が生かせると感じました。
私の経験やスキルを活かして、お客様のさまざまなニーズに応えていきたいと思い、志望いたしました。
海上自衛隊からおすすめの転職先
海運業界
海運業界は、業界規模は大きいですが、業界全体の労働者が5000人弱とも言われ、狭き門ではありますが海上自衛隊での経験を活かせる貴重な業界です。
職種は陸上職と海上職に分かれ、陸上職は技術職が中心となり、海上職は航海士、機関士などが該当します。
航海士は海技士の国家資格が必要なため、取得していなければ機関士から応募することになります。
自衛隊から海運業界への自己PR例
私は海上自衛隊で約3年間、航海士として自衛隊の艦艇に乗務してきました。
護衛艦の航海科航海員として乗船する中で、「規律」「実行力」「情報把握力」の3つの力を培ってきました。この知識と経験を活かし、海運業を通じて多くの人のために働きたいと考えています。
特に、環境問題や海外展開に強い貴社は、地球規模で人々の生活を支えることができると思ったため、志望いたしました。
航空自衛隊からおすすめの転職先
エンジニア(製造業)
通信部門などの自衛隊員は、コンピュータプログラムに精通しており、エンジニアとしての知識を生かすことができるためおすすめの転職先です。。
自衛隊の訓練で身につけたコミュニケーション能力は、クライアントのニーズを引き出すのに有効ですし、プログラミングのニーズは高いため、自衛隊員のキャリアパスとして有望です。
ただし、専門性の高い職種であるため、企業などから求められるスキルは高い傾向にあるため注意が必要です。
また、組み込み・制御系エンジニアや技術営業のセールスエンジニア、電気系エンジニアなどさまざまなエンジニアが活躍しているのが製造業です。
製造業はエンジニアの人材不足が深刻なため、求人も豊富です。
エンジニアを軸に製造業への転職も視野に入れ、求人票を探してみることをおすすめします。
私は現在、航空自衛隊の通信部門として、約3年間勤務してまいりました。
通信部門のエンジニアとして日々業務を行っていくために必要となるCやC++を習得していく中、あらためてプログラミングの面白さに惹かれエンジニアを志すようになりました。
専門学校では情報工学を専攻しておりましたので、JavaとWindows OSを使った開発にも一定理解があります。
御社はJavaとWindows OSをメインに採用されている家電メーカーですので、現在のスキルを活かして早期に戦力となれるのでは無いかと思い、ご応募いたしました。
航空業界
航空業界はパイロットだけでなく、修理隊などの整備系職種の方の転職先としておすすめの業界です。
実際に航空自衛隊からJALなどの大手航空会社へ転職している方も多く、経験やスキルをそのまま活かせる職場として人気があります。
ただし、選考が厳しめなので、履歴書や職務経歴書の作成難易度は高めです。
自衛隊を辞める時期と転職活動のタイミング
自衛隊を辞めるまでにかかる期間は、階級や所属部隊によってちがいます。あくまで目安ですが、士・曹なら辞めるまでに3ヶ月以上、幹部なら4ヶ月以上はかかる場合もあります。
そのため、転職活動を行う期間と転職タイミング等の調整が必要不可欠です。
具体的には、転職先を決めてから退職手続きを行う場合、入社タイミングを辞めるまでにかかる期間以降に調整する必要があります。
自衛隊を辞めるまでにかかる期間の例
師団の連隊の中隊に所属しているケース例
連隊長の面談までの期間(30日)+上申までの手続き(30日)+上申の期限(30日)=90日幕僚直轄の部隊に所属しているケース例
部隊長の面談までの期間(30日)+上申までの手続き(10日)+上申の期限(30日)=70日
(引用元:自衛隊を中途退職する人必見!辞めたい理由と今後のキャリアの作り方)
上申の期限と上申までの手続きは、退職予定者の努力によって早められないので、部隊長の面談までの期間をなるべくはやく進められるように、入念に計画を立てておくべきです。
しかし、民間企業の求人は急募の求人であったり、入社までに時間をかけられない場合も多く、せっかく転職先が決まったのに調整が上手く行えず、内定が取り消されてしまうケースもあります。
このような問題を解決すべく、転職活動には「転職エージェント」を利用することが一般的となっています。
転職エージェントとは?
転職エージェントとは、人材を必要としている企業に対し、転職したい求職者を紹介するサービスです。人材を企業に紹介し、その人材が企業へ入社することで、企業から紹介報酬を受け取るというビジネスモデルで成り立っています。
仕事を探している我々からすると信じられないような話なのですが、
自社とマッチする人材をなかなか見つけられずに困っている企業は多いものです。
そういった企業は、成功報酬を払ってでも人材を獲得したいと考えています。
そのため、求職者は、無料で転職エージェントのサービスを受けられます。
ちなみに、転職エージェントサービスを提供するためには、国が定める有料職業紹介の許認可が必要です。
転職エージェントを利用するメリット
面接の日程や入社時期などを調整してくれる
転職エージェントを利用すると、面接の日程や入社時期などを調整してくれるのも嬉しいポイントです。
転職するにあたって、退職するタイミングと次の職場に入社するタイミングを合わせないと、無職期間ができてしまったり、逆に有給が無駄になったりしてしまいます。
個人では調整が難しい入社時期の調整も、エージェント担当者が代わりに行ってくれます。
非公開求人に応募できる
「非公開求人」に応募できるのも大きなメリットです。
非公開求人とは、転職サイトやハローワークなど一般には公開されていない「転職エージェント限定」の求人のことです。転職エージェントの持っている求人票の80%は非公開求人と言われています。
非公開求人には有名企業の求人や新規事業に関する求人が多いため、キャリアアップ を目指す方にもおすすめです。
転職を成功させるために、転職エージェント経由で好条件の非公開求人を紹介してもらいましょう。
履歴書・職務経歴書の添削や面接対策をしてもらえる
転職エージェントでは、履歴書や職務経歴書(レジュメ)などの書類の添削や、面接対策をしてくれます。特に職務経歴書は、第三者の目線でチェックしてもらうことが重要です。
転職エージェントは、書類選考に通過した人も、通過できなかった人もたくさん見てきています。そのため、あなた一人で内容を考えるよりも、転職エージェントのアドバイスを取り入れることで、書類選考の通過率は高まります。
面接に関しても同じです。
転職エージェントはこれまで数多くの転職者のサポートを通して、面接で聞かれた質問などの情報収集をしています。予め質問内容や、面接官の考え方を教えてもらうことで、しっかりと対策を立てられます。
転職エージェントを利用して転職活動を円滑に
転職活動に利用する転職エージェントは、求人数が豊富でサポートが手厚い「リクルートエージェント」と「マイナビエージェント」をおすすめします。
地方企業を狙いたい人は「リクルートエージェント」
リクルートエージェント最大の強みは、圧倒的な求人掲載数。
常時30万件以上の求人を掲載しているので、他のエージェントにありがちな地方の求人掲載が無いということはほとんどありません。
地方で転職活動を始める方は、まずはこちらに登録してみてはいかがでしょうか。
都市部の企業を狙いたい人は「マイナビエージェント」
サポートが手厚く、都市部での求人数が多いマイナビエージェント。
専属のキャリアアドバイザーが厳選した求人情報のみを紹介してくれます。
関東や都市部での転職活動を始める方は、こちらに登録することをおすすめします。