トピックス:前月に続き有効求人倍率が増加傾向。
全体
11月の有効求人倍率が発表。ついに増加基調に転じた前月に続き、有効求人倍率が増加傾向。
多くの職種・業種が前月比での求人倍率を増加させた。雇用は徐々に安定に向かう傾向か。
産業別
新規求人数が前年同月比で増加した産業は見られなかったが全産業で回復傾向。
前月比では「宿泊業、飲食サービス業」「生活関連サービス業、娯楽業」がとくに新規求人数を伸ばした。
業種別
前月の伸びが大きかった「金融」を除く全業種が求人数、求人倍率ともに増加。
なかでも「サービス」「小売・外食」が求人数を最も増加させた。
職種別
求人倍率は全職種が前月比で増加。
求人数は「専門職」「販売・サービス系」を除く9職種で増加し、なかでも「クリエイティブ系」「技術系(IT・通信)」が求人数を最も増加させた。
データ詳細
一般職業紹介状況(厚生労働省)
11月の新規求人数は前年同月と比較すると21.4%減となりました。
(引用元:一般職業紹介状況(令和2年11月分)について - 厚生労働省)
- 有効求人倍率は1.06倍、前月比0.02pt増、前年同月比-0.49p
- 求人数は前月の3.0%増、前年同月の21.2%減
- 求職者数は前月1.5%増、前年同月の17.2%増
求人数は6月以降、求職者数も3月以降増加を続けています。
求人数の増加が求職者数の増加に比べ大きいため、有効求人倍率は徐々に低下率を逓減させてきました。
10月にはついに有効求人倍率が増加基調に転じ、11月も有効求人倍率が増加を続けました。
また新規求人を産業別に見ると、
宿泊業,飲食サービス業(34.7%減)、情報通信業(33.4%減)、生活関連サービス業,娯楽業(32.9%減)、卸売業,小売業(27.4%減)、運輸業,郵便業(27.1%減)と多くで減少となりました。
しかし、これらの減少幅も10月と比較すると回復に向かっています
転職求人倍率レポート(doda)
- 求人倍率は1.79倍、前月比+0.14pt、前年同月比-1.02pt
- 求人数は前月の2.4%増、前年同月の29.5%減
- 転職希望者数は前月5.6%減、前年同月の10.5%増
【業種別】全業種が好調、サービス、小売・外食に注目
求人倍率は、金融を除く全業種が前月比で上昇、前年同月比はすべて低下しました。
業種別
業種 | 求人倍率 | 前月比 | 前年同月比 |
---|---|---|---|
全体 | 1.79 | 0.14 | -1.02 |
IT・通信 | 5.22 | 0.33 | -2.63 |
メディア | 1.06 | 0.07 | -0.97 |
金融 | 1.70 | -0.05 | -0.36 |
メディカル | 1.75 | 0.12 | -0.78 |
メーカー | 1.23 | 0.07 | -0.87 |
商社・流通 | 0.77 | 0.08 | -0.49 |
小売・外食 | 0.53 | 0.04 | -0.52 |
サービス | 2.02 | 0.22 | -1.20 |
求人数は金融を除く全業種が前月比で上昇。
前月比の求人増加率は「サービス」の5.3%が最大で「小売・外食」の4.8%が続きます。
唯一各データで増加することができなかった「金融」は、前月の伸びが大きかった分、当月は控えめな結果となったといえる。
【職種別】全職種で求人倍率が増加
求人倍率は全職種が前月比で上昇、前年同月比はすべて低下しました。
職種別
業種 | 求人倍率 | 前月比 | 前年同月比 |
---|---|---|---|
全体 | 1.79 | 0.14 | -1.02 |
営業系 | 1.59 | 0.14 | -1.00 |
企画・管理系 | 1.33 | 0.07 | -0.85 |
技術系(IT・通信) | 7.29 | 0.65 | -3.00 |
技術系(電気・機械) | 2.90 | 0.25 | -1.78 |
技術系(メディカル) | 1.49 | 0.10 | -0.51 |
技術系(化学・食品) | 0.92 | 0.06 | -0.60 |
技術系(建築・土木) | 4.68 | 0.43 | -2.13 |
専門職 | 5.95 | 0.32 | -2.09 |
クリエイティブ系 | 1.16 | 0.13 | -0.75 |
販売・サービス系 | 0.46 | 0.02 | -0.70 |
事務・アシスタント系 | 0.18 | 0.02 | -0.14 |
求人数は前月比で「技術系(メディカル)」「営業系」「クリエイティブ系」「企画・管理系」「技術系(IT・通信)」「技術系(電気・機械)」「技術系(建築・土木)」「技術系(化学・食品)」「事務・アシスタント系」の9職種で増加しました。
求人増加率は「クリエイティブ系」の7.2%が最大で「技術系(IT・通信)」の4.5%が続きます。