エンジニアの転職市場は拡大しており、多くの企業が優秀なエンジニアを求めています。
そんな中、エンジニアが転職活動する上で最も大切なのは、自分自身のキャリアを見つめ直す「自己分析」と、転職活動をサポートしてくれる「転職サービス」の組み合わせです。
今回は、ITエンジニアが転職を考える上でのポイントと、転職成功のために必要なアクションを探っていきましょう。
ITエンジニアが転職を考える際に直面する悩み
2023年3月15日、転職ドラフトが実施した「ITエンジニアの働き方」に関するアンケート調査の結果が発表されました。
調査によると、ITエンジニアが転職活動で苦労していることは、1位が「選考に必要な書類の作成と、書類内容の確認」で24.5%、2位が同率で「応募可能な求人を探すこと」「転職で求められるスキル、技術を把握すること」「選考に向けて、自分のスキルや能力を洗い出すこと」となっています。
引用:ITエンジニアの働き方の理想と現実、転職事情を調査 | MONOist(2023年3月15日)
この調査結果から、ITエンジニアが転職を考える際に直面する悩みとして、「自己分析の複雑さ」と「求人の探しにくさ」が挙げられます。
自己分析は、自分のスキルや興味、価値観などを客観的に把握することで、自分に合った転職先を見つける重要なプロセスですが、時間と努力が必要であり、複雑な作業となることがあります。
ITエンジニアたちは、自分のスキルや経験を的確に評価し、最適な転職先を見極めるために自己分析に向き合う必要がありますが、自分一人では難しく、苦労している人が多いようです。
また、もう一つの悩みとして挙げられているのが、応募可能な求人を探すことと適切な求人票の少なさです。
技術の進化と需要の増加に伴い、ITエンジニアの需要は高まっていますが、求人票の数が供給に追いつかない状況が続いています。
その結果、理想的な転職先を見つけることが難しくなっているのが現状です。
ITエンジニアの転職には"転職サービス"の利用が不可欠
ITエンジニアの転職は多くの悩みを抱えるものです。
その中でも特に求人票の少なさと自己分析の複雑さが大きな課題となっています。
これらの課題を克服するためには、転職サービスの利用が不可欠です。
転職サービスは、求人情報を集約し、エンジニアに適した求人を提供してくれます。
幅広い求人データベースとマッチングアルゴリズムを活用することで、エンジニアのスキルや希望条件に合致する求人を素早く見つけることができます。
これにより、求人票の少なさに悩むことなく、理想的な転職先を見つけることが可能となります。
また、自己分析の複雑さに関しても、転職サービスがサポートしてくれます。
転職サービスは、一人ひとりにキャリアアドバイザーがつき、資料やテストを用いてアドバイスしてくれるため、エンジニア自身のスキルや能力を洗い出す手助けをしてくれます。
自己分析を適切に進めることで、自身の強みやキャリアパスを明確にし、成功への道筋を描くことができます。
ITエンジニアの転職において求人票の少なさや自己分析の複雑さは確かな悩みです。
しかし、転職サービスを活用することで、これらの課題を解決する道が開けます。
転職サービスは、幅広い求人情報と専門知識を提供し、ITエンジニアが理想的な転職先を見つけるための最適な手段となります。
ITエンジニアが転職サービスを2つ併用すべき理由
転職サービスを利用する際は、別々の企業が運営する2つのサービスに登録することをおすすめします。
理由は、
- 幅広い求人情報の網羅性
- マッチング精度の向上
- サービスの特徴やサポートの違い
にあります。
幅広い求人情報の網羅性
複数の転職サービスを利用することで、それぞれのサービスが持つ求人情報の網羅性が高まります。
異なるサービスに登録している企業や求人案件が存在するため、より多様な選択肢を得ることができます。
マッチング精度の向上
転職サービスごとに、それぞれ独自のマッチングアルゴリズムを採用しています。
複数のサービスを併用することで、自身のスキルや希望条件に最もマッチする求人案件を見つける確率が高まります。
また、自己分析の結果に基づいてそれぞれのサービスを活用することで、より的確なマッチングが可能となります。
サービスの特徴やサポートの違い
転職サービスには、提供されるサービスやサポート内容に差があります。
例えば、一つのサービスではキャリアアドバイザーによる個別の相談や面接対策が充実している場合もありますし、別のサービスでは求人情報の更新頻度やアプリの使いやすさが優れている場合もあります。
異なるサービスを併用することで、それぞれの特徴を最大限に活かすことができます。
転職サービスを2つ併用することで、より多くの求人情報にアクセスし、マッチングの精度を向上させることができます。
さまざまなサービスの特徴を組み合わせることで、自身に最適な転職先を見つける可能性が高まります。
職種別転職サービスの選び方・組み合わせ
まずはこちらの表をご覧ください。
現在の職種 | 登録すべきエージェント |
---|---|
IT系エンジニア | a)マイナビIT AGENT+レバテックキャリア |
Web系エンジニア | b)Geekly+マイナビIT AGENT |
モノづくり系エンジニア | c)レバテックキャリア+リクルートエージェント |
こちらはエンジニアの方にぜひ登録してもらいたい転職エージェントの組み合わせ方についてまとめたものです。
現在の職種から、登録すべきエージェントが見えてきます。
なぜこの組み合わせなのか?具体的に解説します。
a)IT系エンジニアの方
IT系(SIer/大規模開発/受託開発)系のエンジニアとしてご経験を積まれた方は、「マイナビIT AGENT」と「レバテックキャリア」の組み合わせが合っています。
マイナビIT AGENT
マイナビIT AGENTは、大手転職エージェント「マイナビエージェント」のIT専門部隊です。
非公開求人約33,882件。
マイナビ社のブランド力、営業力を活かして、特に大手やメガベンチャー系安定企業への転職に強みがあります。
これまで利用した方からは、「担当キャリアアドバイザーのITリテラシーが高いため、技術の話をわかってくれる」という口コミも。
IT系で転職をしたいのであれば必ず登録していただきたいエージェントです。
とはいえ、もし転職するなら大手系ばかりではなく、スタートアップ企業でのびのびと働きたいな、どうしようかな?と考えているエンジニアの方もいらっしゃるのでは?
そこでおすすめなのは、レバテックキャリアの併用です。
レバテックキャリア
レバテックキャリアは、のべ107,000人以上のエンジニア転職を支援してきた老舗です。保有する非公開求人は約5,000件。
エンジニア専門エージェントのため、大手企業からスタートアップ系の求人まで幅広く扱っています。
レバテックキャリアについてもっと知りたい方は
「ITエンジニア・デザイナー向け転職エージェント、レバテックキャリアのおすすめ度は?サービス内容と転職活動の流れを解説」も併せてご覧ください。
b)Web系エンジニアの方
これまで、Webサービス、アプリ系の開発に携わってきた方は、GeeklyとマイナビIT AGENTの組み合わせが方向性として合っています。
Geekly
Geeklyは、Web・ゲーム業界の求人を多数保有する転職エージェントです。
公開求人:約8,800件、非公開求人:約10,000件です。(2019年12月時点)
大手志向というより、Web・ゲーム業界やスタートアップでチャレンジングな環境に身を置きたい方にマッチしています。
平均年収UP率は75%、ユーザー満足度85.3%を獲得しています。
平均年収UP率が高い理由としては、業界特化ならではの、スキルと市場のニーズを正確に把握していることや、年収UPまでのストーリーを描けることが要因になっています。
以前転職Doで実際利用した方の口コミを調査したところ、「悪かったところ:特になし」との声が多く、安心して利用できます。
スタートアップ系に加えて、大手系の求人も見てみたい方は、マイナビIT AGENTへの登録もおすすめです。
マイナビIT AGENT
マイナビIT AGENTは、大手転職エージェント「マイナビエージェント」のIT専門部隊です。
非公開求人約33,882件。
マイナビ社のブランド力、営業力を活かして、特に大手やメガベンチャー系安定企業への転職に強みがあります。
IT系で転職をしたいのであれば必ず登録していただきたいエージェントです。
c)モノづくり系エンジニアの方
モノづくり系(機械/電気、電子/制御etc)のエンジニアの方には、レバテックキャリアとリクルートエージェントの組み合わせがおすすめです。
レバテックキャリア
レバテックキャリアは、エンジニア、デザイナー専門の転職エージェントです。
公式サイトで、「ITエンジニア~」と謳っていますが実は、モノづくり系のエンジニア求人も多数保有しています。自動車・電気・機械系大手のものづくり系エンジニア求人を中心に保有する非公開求人は約5,000件。
レバテックキャリアなら、人気のIoT業界や、不況に強い自動車業界をはじめとしたモノづくり系エンジニアの求人の紹介を受けられますよ。
そして、もう一社登録していただきたいのは「リクルートエージェント」です。
リクルートエージェント
リクルートエージェントはいわゆる総合系のエージェントで、日本における求人保有数はトップクラス。ITエンジニアの求人も充実しています。
リクルートグループの営業力で、大手企業、ニッチトップ企業の求人を保有していますから登録しない手はありません。
具体的には、
- リクルート社のブランド力で大企業/優良中小企業のトップとつながっている
- 経営陣がどんな人材を求めているか直接聞いてレポートを社内で共有
- 採用ノウハウを生かして企業の人材採用計画まで食い込んでいるため、どこよりも早く求人を獲得している
この3つです。
特に日系企業を目指す方はブランド力の高いリクルートエージェントには絶対登録してほしいです。
エンジニア転職にお役立ちサービス
ここからは、転職エージェント以外で、エンジニアが転職のために見ておくと役に立つかもしれないサービスについてお伝えします。
(1)Wantedly(IT系/Web系エンジニアの転職におすすめ)
Wantedlyとは、従来型の転職サイトではなく、企業(人事)と転職希望者が横でつながるための、マッチング型ビジネスSNSです。
2012年にリリースされた比較的新しいサービスで、スタートアップ、ベンチャー企業の人事採用担当者、経営者が多く在籍しています。
レジュメをしっかり書いておけば、エンジニアを採用したいスタートアップ企業からスカウトが来る確率も高まります。
私の友人はWantedly経由で某大手Fintechベンチャー企業からスカウトが来たそうです。
(2)LabBase(モノづくり系エンジニアの転職におすすめ)
LabBaseは新卒採用向け、理系学生のための就活サービスです。
技術者向けのインタビューが多数掲載されています。業界研究の役に立ちますよ。
(3)ビズリーチ(スカウトを受けたい方におすすめ)
ビズリーチは、ハイクラス向けの転職サイト、転職エージェント、スカウトサービスの3つの要素を持っているサービスです。
ビズリーチが他のサービスと異なるところは、日本で唯一、会員、求人、ヘッドハンターに審査を行う転職サービスであるところです。
国内外の優良企業と、厳正な審査をクリアした一流のヘッドハンターが、あなたの職務経歴書を見て直接スカウトします。受け取ったスカウトは、転職活動のきっかけになるだけでなく、自身の市場価値を理解するのにも役立ちます。
まとめ:IT・Web・モノづくりエンジニアにおすすめの転職エージェントとは
エンジニア、技術職におすすめの転職エージェントとは、技術へのリテラシーが高く、あなたの技術やスキルに合った求人を提案してくれて、面倒見のいい転職エージェントです。
自分に合ったエージェントを活用して、技術者として、やりたいことをしながら価値を高めていってくださいね。
最後に、表をもう一度載せておきます。
現在の職種 | 登録すべきエージェント |
---|---|
IT系エンジニア | a)マイナビIT AGENT+レバテックキャリア |
Web系エンジニア | b)Geekly+マイナビIT AGENT |
モノづくり系エンジニア | c)レバテックキャリア+リクルートエージェント |
IT転職のマイナビエージェントのココがおすすめ
非公開求人約33,882件。エンジニアの転職を数多く手掛けている大手転職エージェントです。特に大手やメガベンチャー系安定企業への転職に強みがあります。
利用者の口コミ
アンケート評価
求人数 4
アドバイザー 5
サービス 5
地域 3.5
口コミ 4.5
IT転職のマイナビエージェントのココがおすすめ
エンジニア採用に強い
エンジニアの転職を数多く手掛けている大手転職エージェントです。特に大手やメガベンチャー系安定企業への転職に強みがあります。
利用者の口コミ
30歳 男性
担当者のITリテラシーが思った以上に高く、ストレスなく転職活動を進めることができた。
34歳 男性
他の転職エージェントのようにガツガツしていないのが好印象でした。
29歳 男性
大手系の案件は確かに多かった。Web系スタートアップ志望なら他社も見た方がいいと思う。
- こんな方におすすめ
- 関東・関西・名古屋で転職を検討中の方
腰を据えて大規模案件に携わりたい方 - おすすめできない方
- 地方在住のエンジニアの方
Geeklyのココがおすすめ
Web・ゲーム業界の転職ならGeekly。大手志向というよりWeb・ゲーム業界やスタートアップでチャレンジングな環境に身を置きたい方にマッチしているエージェントです。公開求人:約8,800件、非公開求人:約10,000件(2019年12月時点)
利用者の口コミ
34歳 男性
ゲーム、Web系の求人が充実していた。特にWeb系スタートアップのエンジニア求人は高年収の募集が多かった。
30歳男性
相談から紹介までの流れがスムーズだった。紹介だけでなく、事前に応募先の情報を教えてもらえるのが助かった。
29歳女性
中吊り広告を見て登録したのですが、ゲーム業界から離れたいと思っていたので、ちょっと違うかな、という感じでした。
- こんな方におすすめ
- ゲーム・Web系スタートアップ志望の方
- おすすめできない方
- 大手企業に転職をお考えの方
レバテックキャリアのココがおすすめ
のべ107,000人以上のエンジニア転職を支援してきた老舗です。自動車・電気・機械系大手のものづくり系エンジニア求人を中心に保有する非公開求人は約5,000件。
利用者の口コミ
利用者の口コミ
34歳 男性
電気系やIoTの案件が多かったように思う。自分で求人を検索して興味が持てる案件を探せるのが良かった。
28歳 女性
面談サポートを受けましたが、担当者がIT業界に詳しかったので助かりました。
31歳 男性
地方だと求人数が極端に少ないように思う。
- こんな方におすすめ
- ものづくり系エンジニアの方
- おすすめできない方
- 地方での転職をお考えの方
IT系エンジニアの方
リクルートエージェントのココがおすすめ
公開求人118,378件 / 非公開求人164,113件。エンジニア求人も多数。地方での転職は他社の追随を許さない。
利用者の口コミ
34歳 男性
最大手だけあって面談にいくといきなりすごい量の求人票を提出されます。
28歳 女性
やっぱり求人数は魅力的。地方にも営業所があって対応が良いのは他と違うところ。
30歳 男性
求人票はたくさんいただけるのですが数が多すぎて、吟味するのに少し時間がかかりました。
- こんな方におすすめ
- とにかくたくさんの求人を見たい方
地方在住のエンジニアの方 - おすすめできない方
- 自己管理が苦手な方
dodaのココがおすすめ
公開求人73,787件 / 非公開求人約100,000件。国内最高峰のエージェントであり、レジュメバンクだから、「オファー待ち」も「キャリアカウンセリング」も自由自在。登録するだけで超有名外資系企業からオファーが届く事も。
利用者の口コミ
33歳 男性
外資のリクルーターがダイレクトソーシングに利用していた。見られることを意識して職務経歴はしっかり登録すべきかと思います。
31歳 男性
求人の数が多く、かなり高年収のものもあった。オファーを待つことも面談を受ける事も選べるのが良い。
27歳 女性
エージェントサービスを利用しました。キャリアカウンセラーとLINEで手軽に連絡取れるのはよかったです。
- こんな方におすすめ
- 担当者とLINEで気軽に・頻繁にやりとりしたい方
スカウトを待ちながらゆっくり活動したい方 - おすすめできない方
- 地方在住の方