ひと括りに20代での転職と言っても、その実態は20代前半と20代後半で大きく異なります。
20代前半であれば「第二新卒」として扱われることが多く、第二新卒としての転職活動を行います。20代後半は未経験職種へチャレンジする最後のチャンスともなりますので、それぞれ転職の仕方にも違いがあります。
このチャンスを最大限活かすためにはどうすればいいのか?詳しく解説します。
20代前半・20代後半での転職の違い(メリット・デメリットなど)
20代前半は「第二新卒」を活かす
前述した通り、20代前半は「第二新卒」として扱われることが多いです。
第二新卒とは?
第二新卒(だいにしんそつ)とは、学校等を卒業して一旦就職したが、短期間(主に1年未満〜3年)のうちに転職を志す者のこと。「第二新卒者」とも称す。
(引用元:第二新卒 - Wikipedia)
近年、なんらかの理由により、一旦就職した者が第二新卒として再び就職活動するケースが増えてきています。一見、「就職したにも関わらず、すぐに辞めてしまう人。根気がない人。」という認識が生まれてしまうのも古い考えで、最近は企業側に問題があることが多く、そういった企業をすぐに見限って退職した人が第二新卒として転職活動をしているケースが多いようです。
企業側も第二新卒を採用するメリットがあり、積極的に採用する企業も増えてきています。
企業にとって第二新卒者は通常の中途採用者のように「研修不要の即戦力」となる事はあまり無いが、それでも第二新卒者を採用するメリットには以下のようなものがある。
- 以前の勤務先で新入社員研修等を受けているので、社会人として必要なビジネスマナー等を身に付けている。
- 通常の中途採用者に比べて若く、また特定の企業文化の影響を強く受けていない。
(引用元:第二新卒 - Wikipedia)
とはいえ、企業側も第二新卒のデメリット部分があることを加味して採用活動を行っています。そのデメリット部分は、忍耐力の欠如等、精神的未成熟な人材である可能性が高いという点で、このデメリットを考慮して選考する事が多いです。第二新卒は優遇される反面、選考に関しては厳しい審査の目で見られることは間違いないでしょう。
選考自体は未経験に対しての採用と同じなので、今までの経験や職歴を問われることはありません。自分が第二新卒のデメリット部分に当てはまらないことや、その企業に就職してからの意気込みをいかにアピール出来るかが選考通過のカギとなります。
20代後半は、未経験職種へ転職する最後のチャンス
20代後半の転職は主に2つに分かれます。
- 年収アップのための転職
- 未経験分野にチャレンジするための転職
年収アップのための転職であれば、今までの経験が問われることになります。
先に言ってしまうと、未経験分野への転職で年収がアップすることは極稀です。年収アップを目指すのであれば、必然的に経験分野での転職となります。もちろん、「経験がある」というだけで年収が上がることは少ないです。自分の持っているスキルや経験、ポテンシャルを評価されて、はじめて年収がアップすることになります。
転職活動する際は、いかに自分のスキルや経験、その職種に対しての姿勢を示すかが年収アップ転職へのポイントとなります。
次に、未経験分野にチャレンジするための転職です。
これまでの仕事が自分に合っていない、しっくりこない、この先も続けていくことに不安を感じることがあれば、20代後半が職種を変えて転職する最後のチャンスになります。30代に突入してからでも遅くはないと言われますが、それはごく一部のポテンシャルがある方だけで、大抵の方は20代後半までに転職するほうが無難です。
(そもそも、30歳を過ぎてから出来るのであれば、20代で色々なことにチャレンジしているような人だったりします。)
また、企業側も未経験の求人では、「求人情報には書けないが未経験なら20代までの採用に留めている」という話もよく耳にします。
年収に関しても、多少ダウンすることは覚悟しておきましょう。
もし、20代後半で転職歴がなければ今の会社に5年ほど勤めていることになります。この先、同じ仕事を続けて行くことに不安を感じる人も少なくはありません。
筆者もその一人で、実際に28歳のときにまったく別分野の職種へ転職しています。この経験から今あらためて考えてみると、先の不安を感じて、まったく別分野の職種への転職という判断は間違っていなかったと思います。同じように不安を感じている人がいれば、その人の後押しをしたいと思います。この記事がその後押しとなれば幸いです。
年収アップを目指すにも、未経験職種への転職を目指すにも、そのためにはどのように動けばいいのか?
ここからは「20代の転職で失敗しない」ためには何を使うべきなのかを解説します。
使うのは「転職サイト」なのか「転職エージェント」なのか?
転職した経験がない人には、この2つの違いがわからないですよね。筆者もハッキリと理解はしていませんでした。ここでは、その違いから解説します。
転職サイトは何が出来る?
例としては、「リクナビNEXT」が転職サイトにあたります。
転職サイトは、「自分ひとりで転職活動を行う」ためのものになります。
転職サイトはフリーペーパーであるような求人情報誌と同じで、「求人情報がまとめてあるもの」となり、その求人情報を見て自ら履歴書を作り、応募するのが転職サイトの役割です。
- 自分のペースで転職活動が行える
- すべて一人で行うため、すべての行動が自己責任
- 他に支援者を見つけないと、選考に落ちても何が悪いのかがわからない
転職活動のすべてを一人で行える人にとっては転職サイトで充分です。
では、履歴書などを作成することが苦手な方はどうすればいいのでしょうか?
そうです、もう1つの「転職エージェント」を使うべきです。
転職エージェントは何が出来る?
転職サイトは求人情報が載っているだけ、転職エージェントはそれに加え、「転職活動を行う際に支援してくれるキャリアアドバイザーがついてくれる」ことが大きな違いです。
転職エージェントのキャリアアドバイザーは、アドバイザーと付いているだけあって様々なアドバイスを行ってくれます。転職に関する疑問や質問を解決してくれる、自分のキャリアを元にどのような企業に転職するべきなのか、さらに履歴書や職務経歴書の添削も行ってくれます。
筆者が一番のメリットを感じる部分は、「企業との様々な交渉を行ってくれる」点です。この交渉とは、面接の日程調整から始まり、内定後には年収の交渉も企業との間にキャリアアドバイザーが入って交渉を行ってくれるのです。転職サイトを利用して一人で転職活動を行っていると、交渉の余地すらないこともありますよね。
- 転職活動の大体はサポートしてもらえる
- 企業との交渉は間に入っておこなってもらえる
- 親身に相談にのってくれる
- 自分のペースで転職活動を行えない
- 連絡が頻繁にくる(メールなど)
これらのサービスがすべて無料で利用出来るのですから、転職エージェントを利用するメリットしか感じません。
なぜ、無料で転職エージェントのサービスを利用できるのかという点ですが、転職エージェント経由で採用した企業に費用が発生する仕組みになっているため、転職者が費用をお支払することはないのです。
ここからは、20代前半と20代後半、それぞれ違った転職活動に合う転職エージェントをご紹介します。
20代前半、第二新卒のおすすめ転職エージェント
第二新卒に特化した転職エージェントがあるので、その2つをご紹介します。
マイナビジョブ20's(トゥエンティーズ)
マイナビジョブ20'sは、第二新卒者・20代若手向けの転職支援(人材紹介)サービスです。
マイナビグループだからできる、良質な求人情報と人材紹介会社ならではのプロのキャリアアドバイザーが、個別キャリアカウンセリングや面接対策であなたに最適なお仕事をご紹介。
お預かりしている求人も"全て"20代若手社会人・第二新卒を必要としている求人です。
お気軽にご相談ください。
(引用元:マイナビジョブ20's → 初めての方へ)
第二新卒の転職エージェントといえば「マイナビジョブ20's」
マイナビはマイナビエージェントをはじめ、様々な転職エージェントを展開しています。その中でも20代若手や第二新卒の転職に関するノウハウを凝縮したのが「マイナビジョブ20's」。
20代若手で転職するなら、第二新卒で転職するなら外すことのできない転職エージェントです。まずはここに登録することから始めてみましょう。
ハタラクティブ
第二新卒に特化した転職エージェントで、次に上げられるのが「ハタラクティブ」です。
「ハタラクティブ」を運営するレバレジーズ株式会社は、IT専門職に特化した「レバテックキャリア」や、看護師に特化した「看護のお仕事」など、特化型の転職エージェントを運営する企業です。特化型エージェントを多く運営しているので、そのノウハウも随一のものとなっています。
マイナビジョブ20'sに比べると掲載求人数は劣ってしまいますが、第二新卒を求める企業の求人しか載っていません。他には掲載されない求人情報もたくさんあるので、求人情報を見るためだけにも登録しておきましょう。
20代後半、年収アップ・未経験への転職に強いおすすめ転職エージェント
年収アップや、未経験職への転職に強い転職エージェントは以下の2つです。
リクルートエージェント
「リクルートエージェント」最大の強みは、「掲載されている求人の数」です。
数の暴力と言える程の求人数を誇っており、2019年12月3日現在の掲載数は
(引用元:リクルートエージェント公式サイト)
なんと、公開求人162,001件 / 非公開求人163,124件となっており、合わせると約30万件以上の求人情報が掲載されています。
これだけの求人情報が掲載されていれば、年収アップを目指す方、未経験募集の求人を探す方、どちらも見つかりやすくなると思います。さらにキャリアアドバイザーのサポートが受けられるのですから、転職成功への道はグッと近づくこと間違いありません。
転職活動の第一歩として登録しておいて損はないでしょう。
また、リクルートエージェントの使用感については、筆者が実際に利用した経験を記事に掲載しているのでそちらもご覧ください。
マイナビエージェント
次にご紹介するのが「マイナビエージェント」です。
前項では20代前半に特化したマイナビジョブ20'sをご紹介しましたが、マイナビエージェントが総合的な転職エージェントの位置づけになります。
マイナビエージェントの利点は、「転職者が迷うことのない求人情報の紹介」です。リクルートエージェントのように多くの求人情報を紹介されてしまうと、迷ってしまってどれが本当にいい企業なのかを見極めるのが難しい職種もあると思います。マイナビエージェントでは、自分で求人情報を検索することはなく、キャリアアドバイザーに伝えた希望する職種を元に、キャリアアドバイザー独自でピックアップした求人情報だけが送られてきます。機械ではなく人の目が入っているので、より厳選された求人情報だけを見ることが出来ます。そのためにはキャリアアドバイザーとの面談が必要になるので、先に登録だけ済ませておきましょう。
また、マイナビエージェントについても実際に利用した経験を記事に載せています。ぜひ、こちらも読んでみてくださいね。
20代転職のポイント
20代の転職で失敗しないポイントは、
- 自分の年齢に合わせた転職活動を行う
- 転職先に関しては、自分の希望をハッキリとさせる
(年収アップ、自分に合った仕事をする、など)
この2つさえ見失わなければ、失敗することはありません。
実は転職は盛大に失敗しました(ボソっ)
— うみがめ (@umigameeee8) November 30, 2019
転職失敗した!!!もうしんどいwww
— あーさぁ🐸低浮上 (@pic_brp) December 2, 2019
どちらかを疎かにしてしまうと、失敗してしまいます。
失敗すると、再度転職したくなります。
しかし、転職活動は本当に疲れます。心も身体も疲弊することは間違いありません。
転職活動を一度で終わらせられるように、事前準備をしっかりしてから動きましょう。
この記事を読んでいるあなたならきっと大丈夫。あとは実行するだけです。
転職サイトにも便利な機能が!
転職エージェントの利用を推奨していますが、転職サイトにも便利な機能がついています。
リクナビNEXT「グッドポイント診断」
リクナビNEXTには、「グッドポイント診断」という自分の強みを知ることが出来るコンテンツがあります。
※「リクナビNEXT」登録後にご利用頂けるコンテンツです
人にはそれぞれ強みがありますが、自分では客観的に把握しづらいものです。
グッドポイント診断は、リクルートが持つ独自のノウハウを活かして開発した、
約30分でできる本格診断サービス。
診断に答えるとあなたの強みが判明し、診断結果は自己分析にも活用できることでしょう!
あなたの強み(グッドポイント)をさっそく見つけてみませんか?
このグッドポイント診断のすごいところは、リクナビNEXT経由での応募に対して、グッドポイント診断の結果を添付することが出来るところです。応募先企業に自分の強みを知ってもらうことで、その企業が欲している人材とマッチしていた場合は書類選考通過率も変わってくるでしょう。
もちろん、添付しないことも選べるので、現時点での自分の強みを知ることが出来るコンテンツとして、利用することをおすすめします。
あなたの市場価値を見いだす転職アプリ「ミイダス」
ミイダスは独自の「コンピテンシー診断」により、自分の経歴や経験・スキル情報から、今の自分の市場価値をデータ分析することが出来る転職アプリです。
分析だけではなくその結果を元に企業からオファーが届いたり、そのオファーが面接確約だったりと転職活動に有益な情報をもたらしてくれます。約7万人の転職データを公開しているので、他の人がどんな転職をしているのかも見ることが出来ます。
転職活動するなら転職エージェントを使ったほうが楽になるのは間違いないですが、このような便利な機能は利用しておいて損はありません。登録は無料ですぐに行えるので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
内定が決まったら・・・
転職エージェントを利用して内定をもらった皆さん。おめでとうございます!
でも、まだ喜ぶのは早いです。最後の「年収交渉」はお済みですか?
採用企業との年収交渉を行ってくれるのも転職エージェントの強みのひとつです。年収アップのための転職をした方はもちろん、第二新卒の転職、未経験への転職などでも、年収交渉はやっておいて損はありません。転職エージェント側も、利用者の年収を上げることに意味があります。企業から転職エージェントへ支払われる報酬は、ほとんどが採用した方の年収に応じて決定しています。だから転職エージェント側も年収アップに協力してくれるのです。年収交渉をしていない場合は、すぐにキャリアアドバイザーに連絡を取って、採用企業に年収アップの交渉をしてもらえるように依頼しましょう。
まとめ
最後に、もう一度使うべき転職サイト・転職エージェントをまとめました。
※スマホの方は横にスクロールしてご覧ください
目的 | 自分ひとりで |
使うべき 転職エージェント |
|
---|---|---|---|
20代前半 |
第二新卒 での転職 |
できる | リクナビNEXT |
できない |
マイナビジョブ20’s ハタラクティブ |
||
20代後半 |
年収アップ のための転職 |
できる | リクナビNEXT |
できない |
リクルートエージェント マイナビエージェント |
||
未経験職種 への転職 |
できる | リクナビNEXT | |
できない |
リクルートエージェント マイナビエージェント |
20代の転職は、今後の人生においても一番の転機になることは間違いありません。それだけに、絶対に失敗出来ないのです。この記事は、少しでも転職に失敗する方を減らしたい想いで書かせていただきました。この記事を読んでくれた方が、良い転職が出来るようにお祈りしています。
ハタラクティブのココがおすすめ
第二新卒歓迎、未経験OKのエージェント。「20代若手を採用して長期的に育てていきたい」「第二新卒でも幅広い人材を採用したい」企業のみが利用。実績よりもやる気や人物重視の採用をしている会社を紹介してもらえます。
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27歳 男性
面談すら受けられない企業が多い中、親身になって相談に乗ってくれた。
24歳 女性
書類や面接対策を最後までサポートしてくれるので、職歴が浅い私でも内定をいただけました。
23歳 男性
紹介されるのは未経験歓迎の求人がほとんどです。
- こんな方におすすめ
- 20代前半での転職の方(地方在住の方を含む)
- おすすめできない方
- 20代後半~30代以上の方
マイナビジョブ20’sのココがおすすめ
大手マイナビの「第二新卒」特化サービス。マイナビジョブ20’sに掲載している企業は未経験者歓迎で第二新卒を求めている企業がほとんどです。
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26歳 男性
はじめての正社員転職だったが、アドバイザーのお陰でスムーズに進められた。
25歳 女性
第二新卒の転職は難しいイメージがありましたがすごく親身になってくれて、何から何までサポートしてくれました。
28歳 男性
20代での年収アップは難しいのかなと感じた。適性診断はよかった。
- こんな方におすすめ
- 関東・関西にお住まいの20代前半の方
- おすすめできない方
- 20代後半~30代以上の方
地方在住の方
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公開求人118,378件 / 非公開求人164,113件。リクルートエージェントに会わずして転職活動は語れない。求人数が多いので地方にも強い。
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34歳 男性
最大手だけあって面談にいくといきなりすごい量の求人票を提出されます。
28歳 女性
やっぱり求人数は魅力的。地方にも営業所があって対応が良いのは他と違うところ。
30歳 男性
求人票はたくさんいただけるのですが数が多すぎて、吟味するのに少し時間がかかりました。
- こんな方におすすめ
- 20代後半の方(特に地方での転職希望の方)
- おすすめできない方
- 自己管理が苦手な方(キャリアアドバイザーは放任傾向です)
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専用の管理画面に「あなただけの求人」が案内される求人検索システムは、やたらとメールやメニューが多い他社サービスに比べてとてもシンプル。まさに「これでいいんだよこれで」を体現した転職エージェントです。
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32歳 男性
明らかに他のエージェントとはスタンスが違う。「とにかく転職してください!」という雰囲気ではない。
26歳 男性
職務経歴書作成の段階から手取り足取りサポートしてくれて、助かりました。サイトも他社のようにごちゃごちゃしておらずシンプルで使いやすいです。
29歳 女性
担当の方は熱心だったのですが、地方の求人にはあまり力を入れていない様子でした。
- こんな方におすすめ
- 転職活動が初めての20代後半の方
- おすすめできない方
- 地方在住の方
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日々更新される求人の中からスキマ時間に自分のペースで仕事を探せる。放っておいても届くスカウトメール機能も魅力的。
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29歳男性
エージェントと違い煩わしい面談などが無いので自分のペースで活動できる。
26歳女性
スカウトメールがかなりの数来るが、中には「これは!」と思える求人もあった。
30歳 男性
さすがに最大手という感じ。地方でも求人数がすごい。担当がつくわけではないのでアドバイスなどは受けられません。
- こんな方におすすめ
- 自分のペースで転職活動を進めたい方
- おすすめできない方
- 自己管理が苦手な方