なぜ人はブラック企業から抜け出せないのか?

この記事は、私自身の経験に基づいて「ブラック企業を簡単に抜け出せない理由」を今一度考え直してみました。

私は、新卒から約5年半、ブラック企業に勤めていました。

なぜこの記事を書くことになったかと言いますと、きっかけは友人たちのSNSでの投稿でした。
同じくブラック企業に勤めているであろう人の職場の嘆きや、上司に対する愚痴、そのような投稿が多い人でも、転職活動を行っている気配はなく、勤め続けているのです。
かくいう私もその一人でした。

もし、あなたが今ブラック企業に勤めているのであれば、どうして今そこに勤め続けているのか、一緒に考えてもらえると幸いです。
ブラック企業に勤めていないけど、周りにブラック企業から抜け出せない方がいる場合は、ぜひシェアをしてもらえると嬉しいです。

 

つけられない残業、抜け出せないハードワーク

私は4年制の大学を卒業し、新卒入社から約5年半もの間、ブラック企業に勤め続けていました。
何がブラックだったのか?ブラック企業の定義も人それぞれだと思いますが、私にとっては、「残業時間の多さ」と「残業時間の付け方」がブラックだと思っていました。

当時、

  • 出社は朝8時半(月曜日のみ8時出社)
  • 定時は17時半
  • 内、1時間休憩で実働は8時間

という規定でした。

ただし、定時で帰れていたのは入社して半年程度。それ以降は常に残業を強いられる生活となっていました。

問題の残業時間ですが、17時半~22時までの4時間半。ほぼ毎日強いられることになります。
「22時までならまだ甘いのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、この時間は「会社に残業したことを申請できる時間」であって、実際の残業時間ではありません。
一応、22時以降超過した時間分については、別の残業していない日に割り当てることができます。
22時以降は深夜の割増手当になるため、そのようなシステムになっていました。
正しいシステムだとは思っていませんが、言い出せるわけもなく受け入れていました。

土日休みはしっかりありました。なので、ざっくり計算すると

(一日の残業時間)4.5時間 × (月曜日から金曜日まで)5日 × (一ヶ月)4週 = 月90時間

の残業となるわけです。会社への申請上の話です。

実際は23時、24時と、日付が変わる日も珍しくありませんでした。早朝に出社することもありました。
超過分は30時間以上にも増えてしまい、毎日22時まで残業しているので別日にも付けられず、超過した時間分をどうすることもできない日々を過ごしていました。

入社して1年でこの状況です。
自分より先に入社している先輩方は、もっと酷い状況でした。

自分にとっては異常な日々だったと思います。
読んでいる方の中にはもっと酷い環境の方もいらっしゃるかと思います。

ですが、毎日22時以降まで残業しなければならない状況が異常なのは間違いありませんし、毎日の疲労感が原因で、様々な問題も起こっていたので、何もいいことはありませんでした。
私は車通勤だったため、冬の北海道の道路で怖い思いをしたこともありますし、こんなに身体がボロボロになっていなければ…と思うことも多々ありました。

では、なぜこの酷い生活を約5年半も抜け出せなかったのか、今一度考え直してみました。


(怒ってはいるものの、企業に直接言えるわけでもなく…。)

理由その1:転職に対する恐怖

私は当時、転職に対して良いイメージを持っていませんでした。

新卒で入った会社を「まずは3年勤め続けなければ他でもやっていけない」という謎の感覚です。
親からの言葉でもあります。

当時の自分は、これに囚われていて転職することに対し、様々な恐怖心を抱いていました。
今と昔では転職に対するイメージも違い、「転職=良くないこと」という古き悪しき感覚で支配されていました。

今でこそ、全く思わない感覚なのですが、まだ若い自分にはものすごく怖かったのだと思います。

この恐怖心については、年齢を重ねるごとに薄れていったような気がします。なぜかはよくわかっていませんが、恐らく視野が狭かったのだと思います。

また、自分は環境が変化することに対して、すごく面倒なイメージがあります。
職場が変われば生活も変わる、人間関係も変わる、今までの生活が崩れてしまうかもしれない、そんな訳のわからないものに対し、ものすごく怯えていました。

残業が多くても土日はしっかり休めるし、給料は今のままでも生活するだけなら問題ない。ならば、無理して転職する必要はないのではないか、とすら考えるようになっていました。
これに関して言えば、変化を嫌って現状維持で問題ないという思い込み、逃げの考えだったと思います。

理由その2:周りからの反応について

これは、特に「親からの反応」を指しています。

会社であったことや環境について両親に話すと、

それは会社ではなく、お前が悪いんじゃないのか?
会社を辞めてどうするんだ?どこに行っても環境は変わらないぞ
もうちょっと頑張ってみたらどうだ

などと、ありきたりな言葉をかけられるだけで、転職については強く反発されていました。
彼らにとっては、「転職=辛いことから逃げること」というイメージだったようで、忍耐力がないから転職という道に逃げる、という感覚だったようです。

言われたことを全てを鵜呑みにしていた訳ではありませんが、そこは切っても切れない血のつながった両親からの言葉です。自分も反抗することが出来ず、ただただ耐えるしかありませんでした
もし、両親の転職に対するイメージが古いものでなければ、もっと早く抜け出せていたかもしれません。

最終的に自分で転職先を見つけ、転職する際も色々なことを言われましたが、振り切って転職に踏み切りました
これも歳を重ねたことによる成長なのかもしれませんね。

ちなみに、最初のブラック企業から抜け出した後は転職の相談を全くしなくなりました。しても意味がないとわかっているからだと思います。
正直なところ、今の職場に転職したことも父親には伝えてません(笑)

理由その3:結局、転職活動をする気力すら削がれていた

ブラック企業に勤めながら転職活動する。
これは、勤めていた当時は本当に困難なことでした。

転職活動のメインは平日です。残業時間が多い職場で、平日に有給休暇を使って休みを取ることは容易ではありませんでした。休みを取れば取っただけ、自分の首を締めることになるのです。有給休暇は使えず消えていき、休もうとすれば正当な理由の提示を求められ、休む日の仕事をどこかで対処する。通常であれば、休んだ分の作業は他の方に割り振られたりするところではあると思うのですが、これが全く機能していないため、休みを取ることは悪とまでされていました。

転職活動は1日休めばいいものではありませんでした。まとまって休みを取ることが出来ず、ブラック企業に勤め続けてしてしまいました。(これも言い訳ですね…。)

今だからこそ思うのが、関係なく休んで転職活動をするべきだったとは思うのですが、当時は肉体的にも精神的にも詰められるので、「有給休暇を取りたいけど取れないな…。」で終わってしまっていました。

ブラック企業から抜け出せたきっかけ

約5年半抜け出せなかったブラック企業からも、ようやく抜け出すきっかけとなる出来事がありました。
ただ、あまりにもパワハラ的な出来事だったため、ここで書くには少し苦しいので割愛させて下さい。

辞めることを決意した私は、転職に対する知識も無く、まずはハローワークに行きました。
良い求人は全くと言っていいほどありませんでしたが、運命的な企業との出会いはあったのです。自宅から徒歩1分の場所にある、Web関係の会社でした。

もちろん徒歩1分は魅力的でしたが、何よりWeb関係の仕事に就きたかったので、すぐに会社HPから連絡しました。するとすぐに連絡が返ってきて、自分の仕事終わりに合わせて会ってもらえることに。その後は内定を貰うまでトントン拍子で進みました。

なんとも呆気ない転職活動でした。運が良かったのだと今でも思っています。
そして、約5年半勤め続けたブラック企業に退職を伝えることとなりました。

まさかの直属の上司とのW退職をキメる

自分の上長である係長に、退職の意思を伝えることに。
この時話した内容は今でも忘れません。

改まって呼び出したのにも関わらず、ちょっと含み笑いの係長。何かを察している様子。
そんな中、スタートしました。すごく短いやり取りです。

私
実は、退職したいと思ってます。
あ、そうなんだ。実は俺も来週言おうかと思ってたんだよね(笑)
係長
係長
私
えっ!?!そうだったんですか…!
んー…こうなったら仕方ないね。じゃあ、一緒に部長に言いに行くか!
係長
係長

まさか、退職の意思を伝えようとしていた係長も退職しようとしていたなんて、全く思っていませんでした。
その後、2人で直属の部長に退職の意思を伝え、無事にブラック企業から脱出することが出来ました。

企業はブラックでしたが、働いている皆さんの人柄は良く、最後に様々な部署の方に声を掛けて頂けたのを覚えています。嬉しかった反面、少し寂しい気持ちになりました。

ここまでが、私のブラック企業に勤めていた体験になります。

ブラック企業を辞めて失うものなんてない

ブラック企業の退社後、私の気持ちはどうだったかと言うと…。

未来に希望しかない状態で、ものすごくテンションが高かったのを覚えています(笑)

ブラック企業に勤めていた時は絶望しかありませんでした。しかし、もうブラック企業に通わなくていいと思うことも、これから新しい職場で働くことも、全部が全部「希望」であり、楽しみだったのです。新しい職場でやっていけるのか、不安はありましたが、それ以上にこの気持ちが大きかったです。

ブラック企業を辞めて失うもの?全く無いとは言いませんが、全て取るに足らないものなので気にする必要はありません。
寧ろ、ブラック企業を辞めたお陰で自分の時間も増え、色々なことにチャレンジすることが出来るようになりました。
失うものより、得られるものの方が大きいのは間違いありません!

今、ブラック企業に勤めている人に伝えたいコト

自分は抜け出せたからこそ、まだブラック企業に勤めている人に伝えたいことがあります。

残業時間が長い、上司がクソすぎる、様々な理由で辞めたいけど辞められていない人はいっぱいいると思います。
でも、あなたはなぜそのクソみたいな職場を辞めないんですか?それとも、辞められないのでしょうか?

理由は様々あると思います。でも、動かなければ何も変わることはありません。
私と同じように、辞めない理由、辞められない理由を考えてみてください。きっと、解決の糸口があるはずです。
あとは、自分自身が明るい未来のために動くか、動かないかの問題になります!

転職は間違いなくたいへんなことです。ものすごく疲れると思います。
でも、無事に終えたときに一気に未来が明るくなります。何事も動き始めなければ変わることはありません。
転職は自分のことですが、一人で抱え込む必要もないので、まずは身近な人に相談してみてはいかがでしょうか。
あ、くれぐれも転職に対して嫌悪感を抱いている人とは話し続けないでくださいね!(笑)

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